点検ブログ

  • 【床のきしみ】2011年9月15日(木)お家の点検2年目(富山市M邸)

    Q キッチンのほうでミシミシと音がする。
    A 床下点検と合わせて床下で床等を支えている鋼製束を調整し、床鳴り現象が改善されるかを調査することとなりました。
    [キッチン]
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    点検を実施。床下点検口は和室の畳の下にあります。お客様は床下を始めて見られるご様子で、興味深そうです☆
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    床下をコロコロに乗って移動中の砂田。
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    床下の鋼製束を調整(増し締め)しましたが、きしみ現象は改善されませんでした。原因は床の基材やフロアの重なりによる音、または床下を走っている大引等がありますが、床下構造上、鋼製束で支えられない箇所もあります。お客様と協議の結果、現象を理解して頂きました。
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    Q 床が鳴っている。
    A 現状を確認。1階の場合は床下からの調整も可能ですが、2階の場合は床上から細い釘を打って、ボンド剤を注入する方法となります。補修跡が目立つこともあるので、お客様の理解が必要となります。
    [2階寝室]
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  • 【お家を建てて5年が過ぎました】2011年9月14日(水)お家の点検5年目(富山市A邸)

    お家で起こり得る現象や事例、お掃除方法等がイラスト付きで分かりやすくなっている「住まいの管理手帳」をお渡し☆奥様は(・_・D フムフムとページをめくりながら頷いておられました。
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    お家は一生モノですが、お家を構成する部材は定期的に検査して劣化状況を確かめることも必要となります。住まいの管理手帳には「定期的なお家の点検」についても書かれています。
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    住まいの建材は塗装(塗膜)によって腐食や錆から保護され、美観を保っています。塗装には寿命(耐用年数)があり、もし傷みがひどくなるまで放置すると、塗装だけではなく建材にまで傷みが生じます。
    そうなってくると、塗装だけでは済まなくなって、ダメージも大きくなり、修繕費が高額になってしまいます。
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    30年間の標準的な維持保全(点検、手入れ、更新、取替え等)計画※1という記事がありました。
    屋根の場合、コロニアル葺きでは5年毎の点検が推奨されています。主な点検項目では「ずれ、はがれ、浮き、割れ、雨漏り、変形、仕上げ劣化、さび、釘浮き」等となっています。
    ※1 出典「長期優良住宅に係る認定基準 技術解説」、発行 一般社団法人住宅性能評価・表示協会
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    お家の定期点検。人間ドックや自動車の定期整備点検と同じようなものです。不具合が表面に現れる前に点検によって不具合を事前に察知し、大事に至る前に早めにお手入れすること。
    これが住まいを快適に、長持ちさせるコツとなっているようですね。
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  • 【クロスの隙間】2011年8月24日(水)お家の点検2年目(富山市婦中町K邸)

    下地の湿度変化による伸縮等でクロスの隙間が数箇所で発生していました。今回はコークボンドを充填して目立たないように補修しています。コーナー部分に隙間が発生しても、隙間風が入ってきたりすることはありませんが、見た目で気になるご様子。
    [和室]          [階段口]
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    階段口のコークボンド補修の様子です。周囲から足元の状態を見ると、かなり危険かも・・・(大汗)
    脚立を階段の段違いに配置しているので、バランスが微妙・・・(汗)
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    これは脚立を使っていません(当たり前ですが・・・笑)
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    コークボンド(水性)は一般的に2年が耐用年数となっています。充填した箇所が乾燥して年月が経過すると、プチプチ状になることもありますが、景観上であって、構造上は全く問題ありません。

    [サンルーム]
    また、定期点検の返信葉書には「サンルームのクロスの切れ」と書かれていました。この現象は下地ボードのジョイント部分の広がりです。湿度変化による伸縮で下地材が動いて内装クロスが追随できずに隙間となって現れています。
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    ヒビ割れ部分にコークボンドが充填できるようにカッターで改めて隙間を作っています。
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    カッターで開けた隙間にコークボンドを充填しています。
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    はみ出たボンド剤をタオルで拭き取って、ローラーを強く押し当てています。
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    仕上がり(補修後の様子)をお客様に見て頂きました。近くでよ~く見ると補修跡が分かりますが、遠目では分かりにくくなった状態にお客様は満足そうです。
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    [寝室]
    天井クロスには「浮き」や「ヒビ割れ」現象がありました。下地材の伸縮(湿度による)によりボード動くことで、ビニール製のクロスが追随して跡が出てきます。
    目立たないように補修をかけても良いのですが、逆に補修跡が目立つことも考えられます。昼間の太陽光では分かりにくいのですが、照明を点けると天井も照らすので発見しやすくなります。
    お客様との協議の結果、このままの状態で良い事となりました。
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  • 【床下点検】2011年7月23日(土)お家の点検5年目(富山市O邸)

    Q トイレにアリがいた。ドコから入ってきたのか?
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    床下点検も兼ねて、蟻道の形跡があるかどうか?も含めて検査することになりました。床下点検口は和室にあります。畳を上げてカバーを取ると断熱材が入っており、これを取ると進入口があります。
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    今回は通称コロコロ(ボードに車輪が付いている)が無かったので、汚れ防止の為にカッパを着ています。お客様宅は基礎パッキン工法で通気性が良くなっています。
    汚れ防止?床下はコンクリートなのに?と不思議に感じられるかもしれません。通気性が良いということは、基礎パッキン(小さな通気口)からは小さな虫(周囲の環境による)も進入してきますし、虫の死骸やクモもいます・・・(汗)
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    ほふく前進で進んでいます。近年の住宅は床下がコンクリートですが、昔は砂利や土がほとんどだったそうですね。砂利だと進むのに大変苦労しますし、砂利が体を突いて手や足、背中などがとても痛くなるようです(大汗)
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    ひと通りの点検が終わり、無事に?帰ってきました☆おかえりなさい♪
    お客様が気にかけていたアリの進入形跡もなく、特に問題はありませんでした。
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  • 【結露】2011年7月23日(土)お家の点検5年目(富山市O邸)

    Q 冬の間、玄関ドアがビチャビチャになっていた。
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    A 冬の暖房器具をお聞きすると、リビングでは石油ファンヒーターを使っておられたご様子。灯油が1ℓ燃焼すると水分が1ℓ発生する事を説明。
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    玄関ドアに結露が発生するのは、リビングドアの開閉で石油ファンヒーターによる湿った暖かい空気が玄関ホールに移動し、玄関内で冷やされて露点になり、結露していたものと思われます。お客様も仕組みを納得されました。
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    お客様は調理器具をガスからIHに取り替えられていたそうで、調理時(ガスの燃焼)の水蒸気の発生はほとんど抑えられますが、お家には展示場と違って、住まうご家族がいて生活されていますので、生活スタイルによる水蒸気の発生は避けられないと思われます。
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  • 【お家のアフターメンテナンスとして、お客様と第一歩】2011年7月23日(土)お家の点検5年目(富山市O邸)

    今回は5年目点検。
    外回り点検では・・・
    点検枡(雨水枡、汚水枡)や外壁の塗面、コーキングの弾性、屋根等々。
    自然環境や立地条件等の影響による経年変化(劣化等)について検査しています。
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    室内の点検では・・・
    玄関ドアや室内ドア(開き戸、引き戸、吊り戸)の開閉でドライバーを使った調整、コークボンドによるクロスの隙間等を目立たないようにすること、お客様からの質疑応答等々、ご家族が生活されることによる建具等の経年変化(消耗・摩耗等)について検査・対応しています。
    点検スタッフにはちょっと大変かもしれませんが、小屋裏(天井裏ですが、夏場はサウナ状態・汗)や床下(移動が苦しい・汗)の状態も検査します。
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    こうしてひと通りの点検作業が終わり、点検表には結果や過程等を記入しています。次回の10年目点検では1年目、2年目、5年目の流れがひと目で分かると思います。
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    新居に住まわれる際に、弊社担当スタッフからの「経年変化等によって、起こり得る現象や事例等」のひと通りの説明はありますが、お家が新しい時はその後の状態なんてなかなか想像できません。一般的にはアフターメンテナンスよりも新生活に考え方が傾くのは仕方がないと思います。

    これは「住まいの管理手帳」です。記事の説明をしながらお渡ししている様子。
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    これをひと通り読むと、お家に関する仕組みや現象・事例等のほとんど分かるかと思います。
    「普段何気なく使っている建具って、実はこういう仕組みなんだ!」や「そっか、だからこうなるんだ!」、「だったら、こうすれば良いんだよね!」等々、この発見・気づきが第一歩になりますよね☆

    そしたら、第二歩って・・・?
    それは、コークボンドや潤滑油(CRC)、ドライバー等をホームセンターで買う行動になります♪
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    この続きは・・・本ブログの他の記事にて☆☆☆

  • 【コーキングの弾性検査】2011年5月21日(土)お家の点検5年目(富山市婦中町J邸)

    外壁材同士の間に施工されているコーキングの現状を指押し検査。現在のところ、弾性も十分にあり、経年変化(劣化)の影響は特にありませんでした。
    季節の変化や季候の湿度変化によって、下地材が伸縮することで表面に施工してある外壁材が少し動きます。この外壁材同士の間に施してあるのがコーキング(シーリングとも言います)といわれるもの。
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    弾性(弾力性)があると、外壁材の動きに合わせて伸び縮みして隙間が発生するのを防いでくれます。
    でも、太陽の紫外線等の影響でコーキングが次第に劣化し、硬化という現象が起きてくると、外壁材の動きに追随できなくなって、ヒビ割れ現象が発生してきます。日当りが多い外壁面や周辺環境(日光を遮る木々やお家等)によって、劣化の進行速度は異なってきます。

  • 【お家のアフターメンテナンスをお客様と一緒に・・・】2011年5月21日(土)お家の点検5年目(富山市婦中町J邸)

    お家のアフターメンテナンスって何?と、とある点検現場でお客様からの質問がありました。
    カタカナで横文字だと、「何か特別な事をしなくちゃイケナイ?」と難しく考えてしまい、「何か専門的な知識がいるのでは?」と手がすくんでしまいがち・・・(汗)
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    でも、お客様ご自身でメンテナンスをされておられる方が多いのも事実です。
    今回のお客様はご自身で高圧洗浄機を使って外壁のお掃除をしたり、点検枡内のお手入れをしたり・・・。
    一般的なお掃除やお手入れでは「掃き掃除(掃除機やホウキ)や拭き掃除、排水口に薬剤を使って詰まり防止、お風呂のカビ防止、結露したガラスの拭き掃除等々」が色々とありますよね。
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    例えば、点検スタッフ(本ブログでも紹介)のメンテナンス作業を見て覚えられるのは・・・
    ・雨水枡に溜まった泥等を取り出すこと。
    ・汚水枡に溜まった油脂等をホースの水流で洗浄すること。
    ・24時間換気システムのフィルターを掃除すること(換気計画の違いによって不要な場合もあります)
    ・壁や天井クロスの隙間等にコークボンドを充填し、目立たないようにすること。
    ・引き戸の調整ツマミを回したり、レールのビスをドライバーで増し締め調整すること。
    ・開き戸の丁番から異音がするときは市販されているCRC(潤滑油)を吹き付けて滑らかにすること。
    ・ドアノブのつけ根にあるビスを増し締めしてグラグラしないようにすること。
    ・玄関ドアのクローザーにあるビスを少し回して開閉パターンを調整すること。
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    まだまだ色々とありますが、詳しくは点検現場にいるスタッフに聞いてみたり、本ブログを参考にしてみてくださいね☆

  • 【結露】2011年7月16日(土)お家の点検2年目(富山市婦中町N邸)

    Q 冬の間はガラスの表面が結露していた。
    A 現状を確認。暖房機器は屋外燃焼型のガスファンヒーターを使用されていたそうで、室内には燃焼による水蒸気が発生しない仕様です。
    まず、複層ガラスは「結露しない」のではなく、「結露しにくい」ということ。そして、生活スタイル(水蒸気の発生)によって状況は様々。室内の水蒸気を増加させる要因は「調理器具のガス(燃焼)、衣類の室内干し(乾く)」等々があります。室内の水蒸気量が変わらなければ、暖房を消した後の気温の低下とともにカーテンで遮られたサッシの面が露点になって結露が発生するものと思われます。
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  • 【点検枡】2011年6月22日(水)お家の点検5年目(富山市K邸)

    [雨水枡]
    点検を実施。枡底には泥等の溜まりは少ないようでした。周辺環境(お家の立地条件)を見ると、田畑や大木からの泥や枯葉等が風に乗って飛んでこない環境であると思われます。
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    [汚水枡]
    キッチンからの排水が通る箇所では白いラード状の油脂等が少し溜まっていました。そこで、お客様にも見て頂き、ホース(先端をつまんで水圧を上げる)の水流で洗い流して頂くようお願いしました。
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    油脂等が管内に溜まる原因とは?
    キッチンでの洗い物の際に、洗剤に含まれる界面活性剤が皿等に付いた油分を分解しますが・・・。
    (一般的な台所洗剤は油の固まりが大きいまま分散し、界面活性剤が油汚れを包み込んで落とす)
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    でも、排水して配管を通る際には分解した油分(洗剤に含まれる脂肪酸に包まれた油)が電子化作用で分離(油の保護皮膜が裂ける)することで、管内にくっ付いて溜まっていく現象になるようです。
    (参考/2011年5月23日、定期点検5年目富山市K邸、汚水枡)
    (参考/http://douryokusha.jp/html/by_sub/shousai.pdfより引用)