Q 基礎の表面にヒビ割れがある。構造は大丈夫なのか?
A 現状を確認。手でコンコンとノックするように叩いて検査しています。音から判断すると、基礎の表面に塗ってある厚さ数ミリの化粧モルタルのヒビ割れでした。
季節や季候の温度変化によって化粧モルタルにヒビ割れが発生したと思われます。構造上は全く問題ないのですが、見た目が気になるご様子。次の2年目点検の際に目立たないように補修する事をお約束。
基礎の表面に施してある化粧モルタルにヒビ割れを発見。季節の気温変化で一般的に起こり得る現象です。構造への影響は全くありませんので、お客様へは様子を見て頂くことになりました。
また、基礎本体はワイヤーメッシュというコンクリートの割れを防止する鉄筋の格子が入っている施工です。コンクリートは気温により、膨張や伸縮します。圧縮には強く、引っ張りには弱い性質がありますが、鉄筋が入る事で双方の弱点を補っている形となっています。
(参考/2008年4月18日富山市H邸1年目点検、ひび割れ)
(参考/2008年8月25日富山市I邸2年目点検、モルタルのヒビ)
土間コンクリートにヒビ割れを確認。これも化粧モルタルと同様の現象です。
コンクリートは水とセメントを混ぜ合わせたもの。打設後、次第に水分が抜けていくことで、強度が増すようです。ただ、均一に水分が抜けるわけではなく、弱い部分(角)は割れやすくなってしまいます。
「コンクリートは割れるもの」という業界ならでは、の常識、宿命というものがあるそうで、割れても目立たないようにする工夫として、誘発目地をいれる施工もあります。
Q 中心部分のツマミで開閉できるステンレス製の風窓を買ってみた。既存の場所に取り付けることは可能か?
床下の通気を確保するための風窓仕様です。お客様は自分で開け閉めできる商品を探しておられたそうですね。
A 現状を確認。取り付けには換気口の廻りのモルタルをはつる必要があります。はつった(※1)跡にセメントモルタル(※2)で補修しても、その部分が目立ってしまいます。
また、内部(床下)から取り外すことは出来ない事を絵に書いてご説明。お客様は残念そうでした。
※1 「はつる」という言葉。パソコンで変換しても出てきません。「斫る」を「はつる」と言い、業界用語で「削り落とす」と言う意味があるそうです。
※2 レンガ等の目地を埋めたり、外壁に塗ったり、土間や基礎等の仕上げ材として使われています。