様々な現場に訪問点検で伺っていると同じ間取りや仕様・装備というのはなかなか無いですね。自由設計が基本となって、お客様の希望が数多く反映されています。建築への限界予算等によって仕様や装備が違いますし、お客様の価値観や性格等は千差万別。
玄関が明るくなる仕様。外から見るとあまり感じないのですが、玄関ホールから外側を見ると一目瞭然です。訪問当時は何とも思わなくても、後で思い出してみると「そうそう!」という所もあります。
5年目点検の案内の往復葉書に「クロスの隙間」についてコメントがありました。そこで現状を確認。
お客様宅の構造は気密性や耐震性等に優れた2×4工法で暖房機器は蓄暖仕様となっています。外周部以外の壁は下地に石膏ボード(耐力壁)が貼られているので、木部の湿度による伸縮(蓄暖の場合は過乾燥による縮み)が伝わりやすく、クロスに変化が多く発生する傾向があると思われます。
[2階ホールの天井/浮き] [2階洋室のコーナー/隙間]
クロスの隙間等を目立たないようにするコークボンド補修は2年保証。2年目点検以降のクロスの変化についてはお客様にDIYをお願いしています。
新築時から年月が経過すると同時に経年変化という現象が所々に出てきます。機能的な消耗、部材の耐用年数等、構造的には影響は無いのですが、景観上で気になる部分。いざDIYとなると「うっ・・・」と最初のうちは感じますが、実際にやってみると「食べず嫌い」の感覚で何ともないようです。
全室が床暖房。1階と2階がほとんど同じ仕様であると考えると、予算的に余裕が無い限り、なかなか出来ない装備の選択ですが、ご家族のことを考えて「寒い思いをさせたくない」というお気持ちは強く伝わってきます。
間取りと冷暖房設備、風の向き等々。点検現場でお客様のご感想をお聴きしていると、床暖房もそうですが、「蓄暖は1階だけで良かった」等々もありました。お家の間取り・仕様・装備等はお客様と弊社プランナー等の合意の上で決められていくものと思われますが、お客様自身も予備知識を持っておられたほうが良いこともあります。
外での気象等による自然現象は多くのお客様がご存知なのですが、お家の中にも同じような現象があることをあまり知られていないのも事実です。暖気と寒気の移動(1階と2階)、湿った空気と室温などで起こり得る結露等々、生活スタイルにも関係してきます。
今回は結果的に建築前と中のプラン打合せ(仮想)と住まい方の変化・発見(現実)にギャップが生じる事例になりました。住まわれているお客様にとっては毎月の支払である「住宅ローン」があり、新築当時の大満足がちょっと反省しなきゃイケナイへと変化することもあります。本ブログがこれから建築される方々への参考となれば本望です。
お客様宅の5年目点検。思い起こせば・・・前回の2年目点検ではお客様のご都合で17時が開始時刻となり外装や屋根、周辺環境の様子がほとんど分かりませんでした(後日に改めて検査に伺っています)
点検・目視検査というのは「明るい時間帯、雪の無い時期」という、ごく当たり前の環境が求められますが、お客様のご都合・ご希望を考えると前回のような「暗くて、かなりの積雪」という当たり前でない環境もあります。
室内点検でしたら暗くても照明があるので問題ないかもしれませんが、夕方以降はご家族が集う大切な時間なので点検するにも遠慮してしまう傾向があります(汗)
また、「目視するための見やすさ」で考えると、照明の光と太陽光とでは強さや明るさによって部材や現象の見え方が異なってきますので、できれば昼間の点検のほうが望まれています。
次回の点検は10年目。定期点検という名前のとおり定期的で関係スタッフが揃っての公式訪問点検。屋外は自然環境(紫外線や風雨等)による部材の経年変化(劣化)があって避けられない現象ですが、室内についてはDIY次第で劣化や消耗等を遅らせることも可能です。
私たち点検スタッフは様々な点検現場でのお客様からのご要望等にお応えしながら、これによって得られる経験的知識を全てのお客様にお伝えしています。住み慣れた「大切なお家環境」を長持ちさせる秘訣ですね。
お家の定期点検と日常生活とは、日常的にお客様ご家族が住まわれているので、密接な関係にあります。
弊社発行の保証書と連動している点検表と工事監督の経験的知識等が定期点検の基準となっているのですが、特に生活に支障が無くて、ちょっとした不具合だとお客様によっては気にされないことも。
例えば・・・玄関ドアの開閉の場合、油圧式のドアクローザーが上部に取り付けられています。自動的にドアを閉めてくれる機能がありますが、閉まる速さを「第1軌道と第2軌道」に調整することが可能です。第1軌道は比較的速く閉まるのですが、第2軌道は完全に閉まる手前の扉が約30度の時点でゆっくりとパッタンと閉まるように設定できます。ゆっくり閉まることで「誤って指を挟めないように、仮に挟んだとしてもゆっくり閉まるので被害も最小限に抑えられます。
お子様が小さいとケガの心配はありますが、そうでない場合は特に扉の速さを気にかけることもないのが一般的だと思われます。お客様宅の事例で考えるとお孫さんが大きくなって保育所や幼稚園、小学校に通うようになってきた頃に改めて気になられることと感じています。
ちっちゃな布団で眠っているお孫さん。カワイイですよねー♪最後はお見送りして頂きました。
帰りに食べていってくださいね♪
お客様から手作りのおやつをおすそ分けして頂きました。砂田曰く「アフターで訪問すると必ずっていうくらいに頂いている♪」とのお話。お客様の優しさに触れた点検です。
いつもいつものお心配り、ありがとうございます!
お客様宅の1年目点検。これまでの1年目点検の平均時間が約40分だったのに対し、今回の所要時間はいつもの約3倍で140分となりました。丁寧な対応が所要時間にも反映されていると思われます。
現地の気候(日当たりや風向き・強さ等)や立地条件(お家の周囲の建造物等)、生活スタイル(家族構成やライフサイクル、暖房設備等々の水蒸気の発生)等によっては同じ富山県であっても起こり得る現象が違ってきます。
また、外の風向きや間取り、部屋を仕切る扉(開き戸や引き戸、吊り戸)、換気計画等によってもお家内の空気の循環(対流)は変化することもあります。
一般的な住宅建材等は工場で生産されており、様々な気候に対応(耐候性)できるように製品化されています。同じ日本列島であっても地形では海岸沿い、平野、扇状地、山の近く等々、気象条件では日本列島を縦横に走る山脈によって日本海側と太平洋側では全く違うこともありますし、同じ県であっても地域によっては天気が違っています。
さて、新築にお引越しされて約1年が経過しました。
様々な環境下で経年変化するお家の部材等々。これらの現象に対して工具等を使って補正しながら快適な住まいに近づけていく点検スタッフたち。
お家は「ご家族が生活を営む大切な場所」です。気象条件、気候・天候の変化に伴う湿度変化、太陽の紫外線等による部材の劣化、住まうことで起こる室内部材の消耗等、様々な経年変化がお家の内外で起こってきます。これらの経年変化を少しでも和らげるよう、アンチエイジング的な発想で点検スタッフたちはお客様宅の「永く快適な住まい」を実現すべく毎年毎月毎日活動しています。
お家の定期点検。
世の中の流れは昔と違って「お家の引渡し後は定期的に点検するのが当たり前」となっています。これは定期的に点検スタッフが点検・検査することで本当の安心感・信頼感を育んでいくものと思われます。
住まわれるお客様にとって「夢のマイホーム」への実現ストーリーはもちろん、建てた後もアフターサービスが充実してシッカリと実践している会社を選びたいですよね。
また、お家の定期点検はなかなか表舞台に出ない地味なサービスですが、マイホームを建てるくらいに大事な要素だと考えています。
「住宅は建ててからが本当のお付き合いの始まり」という言葉をよく耳にします。でも、その会社のアフター現場の具体的な様子が分からないと、良いのか悪いのか想像できないのが自然ですし、少し不安になることもあります。
「企業はヒトなり」と言われています。その会社にどんなスタッフが居るのか、どんな考えで行動しているのか等々、購入者側からすればとても気になるところです。
弊社では様々なブログ等がありますが、定期点検ブログではアフターサービスを忠実に公開して、これから建築される方々、そして建築されて住まわれている方々へのガイドブック的な存在になれば良いなぁと考えています。
弊社のWebサイトでのアフター事例集。役に立つサイトになれるよう取り組みたいです。
お家の定期点検。1年、2年、5年、そして10年という経年変化の節目があります。
これは住宅メーカーが発行する保証書に記載されている各々の部材等の期限に言い換えられます。
定期点検が始まった約9年前。その当時は・・・
何をどのように点検?どんな感じで説明?現象の原因は?等々、点検スタッフの説明の仕方にも各々の経験が違うせいかバラツキが多く、まとめあげるのに苦労した思い出がありました。
今では点検ブログでオリジナルの実例に沿った唯一無二の事例集がネット上に完成しつつあります。
このノウハウが確立する前(点検開始当時)は片手にテキスト「住まいの管理手帳」というメンテナンス事例集を持ち歩き、点検スタッフの説明を補完していた頃がありました。
お家の点検現場。①部材・装備等の経年変化(劣化・消耗等)→立地条件(周辺環境)、生活スタイル・家族構成等。②検査(診断)の仕方の違い→点検基準は各スタッフの経験等や点検報告書。③お客様の住まい方の違い→弊社提案(仮想)とお客様使用(現実)。いろんな項目が複合的に絡まっています。
中2階とリビング、リビングとキッチン、キッチンと中2階という3箇所の「つながり」をテーマにしたお家仕様。ご家族がどの場所に居ても気配を感じ取れるという安心感があります。
当時のプランナーは暗に強調していましたが、実際に住まわれて1年が経った今、お客様にとってどうなのでしょうか?
また、当時のモデルハウスとしてのチラシ等には多くのオススメポイントで満たされていましたが、現在は住まわれるお客様ご家族の感想・思い出でいっぱいになっています。
お客様アンケートによると、デザイン(唯一無二)はもちろん大事ですが、便利だと感じる機能も大事な選択肢のひとつとなっています。今回の事例では階段(中2階)下を収納スペースとして大きく取っているので、かなり広いと思われます。また、入口が一方ではなく、リビングやダイニングのほうからも出入りできる優れものです。
お客様とのマッチング。
「設計のポイントやお買い得感」等々が満載になっていますが、購入当時の「良い」と住まわれて1年経過した「良い」とは違っていることもあります。
それはいったい何なのか?
机上でのプラン・製図以外の数多くの点検現場で発見されることが多いかもしれませんね。
同じことがこの点検ブログでも言えると思います。
1年前と比較すると(単純計算ですが)おかげさまで約1.5倍の閲覧者、約2倍のページ閲覧となりました。ご参考にして頂き、ありがとうございます。
ブログ記事の数や内容(質)が閲覧されるリピーターの判断基準ですが、目に見えない検索エンジンの機能的なアップデート等の影響もあるかもしれません。
これからの定期点検。今後1年以内には10年目点検もスタートします。ブログ掲載が遅れてはおりますが、これからもご愛読よろしくお願い致します。
1年目点検・・・約220現場
2年目点検・・・約210現場
5年目点検・・・約130現場
約9年で累計約560現場となっており、定期点検に関するお客様カルテ(点検当日の点検表や報告書、画像データ等)がだいぶん蓄積されてきました。
点検スタッフもこれだけの点検現場を踏んできたせいか、「5年目点検ってどんな感じなん?」と聞かれても自信を持ってお答えできそうです。
でも、「10年目点検ってどんな感じなん?」と聞かれると的確にはお答えできないのですが、来年10月以降に弊社オリジナルの10年目点検がスタートするので、少しずつ経験を積みながら形作られていくと思っています。
基本的には5年目点検の延長ですが、弊社にとってアフターサービスとは「お金では変えないプライスレスな信用」を売っていると考えています。新築の契約という華やかさは無いのですが、お家の定期点検という地道な継続した取り組みが弊社の財産になってくるものと信じています。