3月29日(土) 定期点検2年目(富山市K邸)
所要時間 16:00~17:10 小雨
スタッフ 砂田、舘、岩林、渡辺
協力業者 同行なし
【K邸の特徴】
ところどころにさりげないコダワリを光らせているお家。細部にもK様らしさが見られます。ちょっとしたコダワリがお家への愛着を深めるのだと改めて思いました。
【外回り】
お客様が入居後に建てられたサンルーム。屋根から養生テープがぶら下がっていました。周囲に対して目立っているので、取り除く事にしました。
【雨樋】
玄関口の雨樋が通常の向きではなく、違和感があったので調べてみると偏っている事が分かりました。原因は自然環境によるものと思われます。後日、補修する事をお約束。
【お客様のこだわり】
玄関ポーチには、石が敷き詰められ、中には化石模様(※1)もありました。
※1 乱形の天然石で高硬度の石灰岩の一種。色や柄模様にはバラツキがあり、化石模様の特徴もあります。
【ドアの異音】
ドアを開閉する際にゴム状の緩衝材が引っ掛かって、「ピシャピシャ」と音がしていました。
ドライバーで丁番を調整、ドア本体を若干移動(※2)し、現状を改善。日常の使い勝手によりドア本体が若干ずれてきていた事が原因と思われます。
【ドアの反り】
Q ドア(2階居室)が室内側に反っている感じがして、閉めにくい。
A 現状を確認。室内の湿度が低く、ホール側の湿度が高い状態であると考えられます。
ドアの構造・性能等では圧縮材を使用し、湿度変化にも適応していますが、木には自然の調湿機能とこれに伴なう伸縮性があります。空気中の湿度が高いと湿気を吸収して伸び、乾燥してくると湿気を放出して縮みます。
今回は、現状の閉めにくい現象を改善する為に、ドライバーにて三次元丁番(※2)の調整を実施。
ホールを挟んで向かい側には洗濯物を干している部屋。室内にはエアコンがありましたが、除湿能力よりも洗濯物からの水蒸気発散の量が大きい場合、ドアの開閉等により湿度の高い空気がホールの空間に移動しているものと思われます。
後日、メーカーに事例を説明し、改善策等を検討する事をお約束。
※2 三次元丁番は、ドア本体の現場調整(ドア枠の中で本体の移動)が上下・左右、そして前後にも容易にできます。これは、室内環境によるドアの伸縮や使い勝手等への対応となっています。
ここで、お客様へクロスの施工方法である「巻く」と「切る」について説明。一般的には建築後、約2年間は湿度による木部の伸縮が特に大きい時期となります。
【コーナー部分】
ねじれが発生する事があり、補修する場合、先ずはカッターで切れ込みを入れ、次にコークボンド(※3)を充填して切れ目を目立たなくします。機能や性能ではなく、あくまでも景観上(見た目)の問題で、もし充填後の状況が気になるのでしたら、現状のままにしておくのも良いと思います。
【壁部分】
浮きやよじれが発生する事があり、補修する場合、先ずは該当部分にカッターで切れ目を入れ、次にコークボンドを充填し、最後にローラーで抑えて補修します。
※3 コークボンドの使い方は、弊社のHPの「住まいのメンテナンス」にも紹介されています。用途はコーキングで、壁に釘穴やビス穴などへの補修にも使えますが、硬化する(液状が乾く)とゴム状になり、痩せて凹んでしまう事もあります。DIYでは注意して施工しましょう。
【結露】
Q 結露はありますか?
A 特にないですよ(笑)
現状を調査。素材の仕様はアルミです。寝室のサッシ枠のゴム部分に小さなカビを発見。次回の5年目点検まで放置すると余計に取り難くなる事例もあるので、ご主人へ拭き掃除等のメンテをして頂くようにお願いしました。
寝室の場合は、一般的に寝る前にドアを閉めて、室内を暖めますね。暖まった後は、エアコンを消して就寝。時間と共に徐々に室内温度が低下し、露点も低くなります。ヒトの呼吸(水蒸気発散)が次第に部屋中に溜まって、室内温度が一番低くなる朝方に枠の冷たい部分に結露が発生しやすくなると思われます。・・・2月19日(火)富山市A邸の【結露】参照