お客様から1年間を過ごしての感想をお聞きします。
Q 広さが十分でない部屋
A 洗濯物を干す場所。
現状を確認。お客様は洗濯物を外で干さずに室内だけで乾かしたいご様子。お子様の課外活動が活発であるせいか、洗濯物の量がかなり多いそうです。洗濯物の乾燥を促進させる「除湿機や換気扇、扇風機」をフルに活用させているとのこと。
[洗面脱衣室]
Q 換気扇を掃除するのに市販の薬剤を買って使ってみたら、表面の塗膜が落ちてしまった(汗)
現状を確認。お客様からその洗剤を見せて頂くと表面には「ガンコな汚れに」とあって裏面には「アルカリ性」と書かれていました。油汚れは強い洗浄作用で落ちますが、拭き残しには気をつけて頂くようお願いしました。
Q 階段手摺り化粧板の表面に汚れがある。「消しゴムで消せるかも・・」と聞いて試してみたが効果は無かった。
まずは中性洗剤を試して頂くようお願いしました。
[階段手摺り]
Q 床の拭き掃除で見つけた。水拭きで擦っても汚れが取れない。
現状を確認。平らな床材を指でなぞってみると、ボンド跡と思われる部分に少しの盛り上がりが感じられました。洗剤を使う場合は「局所的に使ってみて効果が確認できた場合は全体に使う」ことをお勧めしましたが、お客様は「自分は少しずつ使うのは性に合わない」と苦笑い。難しい対応になります。
[2階廊下]
Q 引き戸のスリット(隙間)の掃除をしようにもホコリがとりにくい。
現状を確認。引き戸のレールや溝はホコリが溜まっても掃除しやすいように配慮されているのですが、スリットは「掃除するユーザーの立場になっていない」との結論。
[浴室]
洗剤・薬剤(合成洗剤・洗浄剤等)について
世の中にある中性洗剤やアルカリ性洗剤、酸性洗剤には「界面活性剤(油汚れ等を離して落とす)」が使用されています。中性洗剤は界面活性剤の作用で汚れを取り除くのですが、落としきれない汚れに対してアルカリや酸が使われます。
アルカリ・・・油脂や組織のタンパク質と結合して溶かす(使用時のヌルヌルは皮膚のタンパク質を溶かしているのでゴム手袋が必要となります)。汚れは落ちるのですが、塗装面を荒らしたり変色したりしてしまうので、そのあとは拭いた部位が汚れやすくなるようです。
酸・・・細菌や微生物に必要な酵素を分解。トイレ洗剤では除菌がメインとなる酸性洗剤となります。
人間の皮膚は中性ではなく弱酸性で天然の除菌作用があるようです。「弱酸性ビオレ」は文字通り肌に優しいということですね。
洗剤の種類には合成洗剤のほかに洗浄剤や漂白剤、研磨剤等がありますが、それぞれ特徴が異なっているので、裏面の説明書きをよく読んで使うことが良いと思われます。
2016年2月25日(木)お家の点検1年目(高岡市S邸)
所要時間 10:04~11:05 晴れ
スタッフ 砂田、上水、中谷、渡辺
【S邸の紹介/冬の体感温度と間取り、暖房器具】
リビングの吹き抜けはとても開放感があって非常に心地よいのですが、冬場で暖房器具がエアコンだけの場合は暖かい空気がそのまま吹き抜け天井に上がってしまい(2階の冷気・寒気と1階の暖気の対流)リビングがなかなか暖まらない事例もあります。
お客様にお聞きすると「それほど寒くなかった」との感想でした。南側の吹き抜けに大きな窓を設けていることでたくさんの陽射しを取り入れることができて良かったのかもしれません。
[LDK]
階段も吹き抜けになっているのですが、2階から冷気・寒気が下りてくることもあまり感じられない室内の寒暖の循環です。
吹き抜け窓の大きさやエアコンの位置、室内の凸凹も空気の流れに影響すると思われますが、体感温度の差もあります。吹き抜け天井にはクルクル回るシーリングファンがあって、冬は上向きに回転させることで壁つたいに暖気が流れて降りてくるので快適な室温になると思われます。
新居を考えておられる方は間取りも大事ですが、ご家族に寒がりの方がいらっしゃるのでしたら、建築予算と将来の貯蓄等のバランスを考えながら暖房器具の選択や配置等にも気を配ってみるのも良いかと思われます。吹き抜けにはシーリングファン(参考/http://fazoo-blog.com/)を取り付けるのをお勧めします。室内空気を撹拌することで電気代の節約や冷暖房効果をアップさせてくれます。
クロスのよじれを発見。よじれの場合、そのままに放置しておくと元に戻らなくなる(クロスの伸縮・追随による)事例もあるので、早めに対処することをお約束。
[クロスのよじれ/玄関]
クロスの隙間を発見。下地材の動きに追随することで隙間が発生していますが、想定内のクロスの変化になります。クロス保証がありますので、2年目点検まで様子を見ることになりました。
[クロスの隙間/2階居室]
お客様が収納ボックスか何かをぶつけたそうでクロスが破れていました。次回のクロス補修の際に目立たないようにして欲しいとのご要望があったので、出来る範囲で対処することになりました。
[クロスのキズ/2階WIC]
天井クロスの下地が浮き上がって見える現象です。天井下地でパテ処理した部分が膨れて見えるのですが、クロスの厚さや模様等で目立たない事例もあります。構造上、特に異常がある訳ではありません。
[LDK]
間接照明を点けて比較してみると、天井クロスの浮きが目立ってしまう現象が分かります。
お客様に感想をお聞きしました。
[広さが十分でない部屋]
Q 洗濯物を干す場所を別途作れば良かった。
お客様の話では洗面脱衣室の奥から順番に洗面化粧台の方向に向かって洗濯物を干していることで、量が多くなってくると室内が狭く感じてしまうようです。洗面化粧台と洗濯機の配置が逆だったら使い勝手等が良かったとのことです。
[洗面脱衣室]
一方、プラン当時は洗面脱衣室と外のテラスの両方で洗濯物干しを考えていたそうです。物干しのスペースが洗面脱衣室だけの場合は洗濯物を吊るす量に限界があると考えられます。今の時期は洗濯物が乾きにくい天候で室内干しが主だと思いますが、お客様は普段外出されていることが多く、外に干したくないとのことも・・。実際にお家に住んで月日が経過して分かることかもしれません。
[建物前面/南側/テラス]