Q クロスに隙間がある(事前葉書)
現状を確認。天候等の湿度変化等による木部の伸縮(調湿機能)とともに下地ボード、クロスへと動きが伝わることで隙間等が発生する現象です。次回の2年目点検がクロスの保証期限となっており、今回の点検以降2年目までにクロスの動きも考えられるので、次回の点検まで様子を見ることになりました。
[2階洋室/東側]
Q 水を止めてもカランから水が少し漏れてくる。
現状を確認。たまに水滴がポチョンと落ちる程度なので今すぐに取り替えるほどではない状態。部材の交換費用もかかりますので、水漏れがひどくなってきたら改めて連絡して頂くようお願いしました。カラン内部のゴムパッキンの劣化が原因と思われます。
[浴室]
Q カランの向きをお湯にすると水滴が漏れてくる。
現状を確認。これもカラン内部のゴムパッキンの劣化と思われます。今以上にひどくなってきたら連絡して頂くようお願いしました。
[洗面脱衣室]
カランからの水漏れ以上に費用がかかるのは水量調整バルブ等がある給水管周囲からの水漏れです。洗面化粧台の場合は下の扉の中、キッチンの場合はシンクの引き出しの奥となります。配管内のパッキン材の消耗等が原因で隙間から水が漏れることがあり、そのまま放置しておくと床に浸透してしまう事例もあります。
[洗面脱衣室] [キッチン]
予防は難しいので、「起こり得る現象を知っている」という早期発見が大切となります。
Q 結露がひどい。友人・知人の家と比べているが、やっぱり結露が非常に多い。
現状を確認。今回の訪問検査の前にお客様がお掃除されていたようですが、結露跡は見受けられました。
前回の5年目点検ではリビングが北向きでサッシ仕様、石油ファンヒーターの使用頻度や室内干しの量、室温の変化等による結露化と説明していたのですが、今回はもう少し聞き込みしました。
[LDK/北側]
暖房器具は主に蓄暖。室内は高温で過乾燥になる傾向があります。洗濯物が乾きにくい冬場は鴨居等にハンガーを並べてリビングと和室の間などで大量に干しておられるご様子。除湿機もあるのですが、衣類からの水蒸気放出量のほうが多くて除湿機の機能が追いつかないとも考えられます。
結露の原因についてはお家の周辺環境や間取り、サッシ仕様、暖房設備、生活スタイル等によって同じお家でも大きく違うこともあって単純に比較できないのが現実です。この地域は風が強く、北風が直接当たる環境によって冷やされやすいこともあります。
蓄暖の出力や運転時間等で2階の暖房をまかなう(家中が暖かい)こともできるのですが、暖かい部屋で室内干しをして洗濯物から空気中に放出された水分(暖かく湿った空気)がLDKから2階に移動すると急激に冷やされて窓ガラスが結露化してしまうこともあります。ガラス面には結露吸収シートが貼られていましたが、湿った暖気と寒気が対流する・ぶつかると結露化する仕組みを考えると仕方のない現象かもしれません。
[2階居室]
階段の入口にロールカーテン等を取り付けて、暖かく湿った空気と2階の冷やされた空気がぶつかる・対流を遮断することが結露を軽減させるひとつの方法になると思われます。
[階段口] [2階ホール]
2015年11月24日(火)お家の点検1年目(高岡市T邸)
所要時間 13:41~14:20 曇り
スタッフ 砂田、渡辺
【T邸の紹介/ご夫婦そしてお子様たちの新居】
小さなお子様(特に赤ちゃん)がいらっしゃるお家に訪問検査に伺うと、「スヤスヤと眠っているのを起こしてしまうのでは?」とお客様ご夫婦に気遣う場面もあります。
でも、ご夫婦は私たち点検スタッフに「気遣い無用」と合図されるのですが、「やっと眠ってくれた」等々の心境・子育てママの苦労も知っているので、その行為を非常にありがたく感じています。
これはお客様に良かったこと・悪かったこと等々を書いて頂く、住み心地アンケートです。
[友人・知人に驚かれるところ等]
広く感じるようです。吹き抜けがあると開放的ということもありますが、「和室と続き間」になっていることが広々とした感じを受けているそうですね。
[LDK]
玄関横でコート等の上着が隠せる(視界から外れる)ように工夫されているのが良い。
[玄関横収納]
Q 暖房効率はどうですか?
吹き抜けはメリットが数多くありますが、デメリットのひとつとして「暖房効率が悪くなる」傾向があります。でも、お客様は「それほど寒くない」とのお返事。体感温度や体調等が関係していると思われますが、点検スタッフも「この空間は暖かい」と感じました。開放感のある吹き抜けです。
[LDK]
洗面脱衣室にはオイルヒーター(難燃性の油を電熱器で暖めて循環させる放熱板による放熱)があり、そこから発せられる温風が室内を暖めてくれていました。
1年目点検だからでしょうか、雨垂れ跡はほとんど見受けられません。雨垂れや藻には様々な原因があるのですが、ひとつは立地条件(周囲の建物の有無)があり、隣家がある場合と空き地・田畑等の場合でも状況は異なってきます。
また、他の点検現場で5年目点検での様子を見ると、水切りがあるのと無いのとでは「あったほうがキレイ」という結果になっています。水切り部材の価格は比較的安価ですし、部材設置による全体的な印象もそれほど変わらないので、外壁の汚れを気にされる方は取り付けたほうが良いかもしれません。
[建物左面/東側] [建物後面/南側]
全てのサッシの両サイド下には雨垂れ防止用の水切りが取り付けられており、黒い雨垂れ跡が目立たないような工夫・配慮になっています。
[建物周り]