Q 開閉の際に扉が少し上下に動く。
A まずは下の丁番を補正。
[洗面脱衣室]
次に上の丁番を補正。
お客様へ開き戸の丁番の補正や傾き対処などのメンテナンス方法を助言。
[2階トイレ]
丁番のビスは回す箇所によって傾き等が変化します。
[下の丁番]
[上の丁番]
上と下の丁番を動かすとどうなるのか?立体的な動きが頭の中でイメージ化されていると思います。
従来型の住宅メーカー・工務店側のお客様との関係・考え方は、ひと昔前のCADソフトの進んできた道と同じ(住宅業界に追随が正しい?)ように思われます。
お客様情報の一元管理アプリの基本的な考え方として2通りがあると考えられます。
① 建築する為のCAD(設計図書)→見込客管理・プレゼン(バーチャル)CAD→アフター履歴
② 見込客情報・プレゼン(バーチャル)CAD→建築する為のCAD(設計図書)→アフター履歴
これらは設計現場が先か?営業現場が先か?の違いであり、お引渡し後のお客様が一番気になるアフター履歴は会社独自の管理体制で行なわれてきたものと思います。
ここ近年、建築に関する様々な法律施行による市場のニーズが出てきた背景があって、従来のお客様情報とアフター履歴の連結(ヒモ付け)管理という概念が出てきたようですね。
アフターメンテナンスとしてのお客様情報とは「家(これを構成する部位・部材等)と家族構成」になります。保証部位・部材や保証期間、メーカー、アフター履歴等を中心にお家情報が構成・更新。
例えば、CADの場合、部材パーツの裏面に価格という情報だけでなく、保証等に関する付随事項が書かれるイメージになるのかもしれません。
さて、お家の定期点検。「引渡し後が本当のお付き合い」をカタチ化したイベントになります。弊社のお客様アフターの管理体制は独自のデータベースによる電子化及び紙ベースの綴りの同時管理になっています。特に定期点検についてはアルバム的な要素を満載させています。
お客様が求めていること、住宅メーカーが提供していることのギャップ。ウェブサイトでは分からない定期点検現場の出来事。ほとんど公開されていないので未知の部分が多いです。
お客様側・・・アフターフォローの中に「訪問点検」があるので信頼できる。自分たちは家に住む立場であって、家で起こり得る現象を知らない。だから事前に聞かせてくれることで安心できるし、心構えもある。
メーカー側・・・建てた責任がある以上、「お家を護る」意味でアフター対応は当然ですが、「家の定期点検」というイベントは定期的に実施するとしても電話や葉書、訪問点検の選択肢もあります。定期点検は基本的に「無償」というアフターサービスの一環ですが、10年目点検以降は採算性もあるので、多少の有償化はやむを得ないと思われます。
定期点検で得られるノウハウとは・・・
お客様へ起こり得る現象・対処方法を事前にお知らせできるメンテナンスツールとしての冊子もありますが、なかなか読まれないのが現実だと思います。「必要に応じて」を優先すると、PCやスマホ等の端末で探せるという「データ・事例の検索性」を考慮した本ブログも有効ですし、これまでの記事の中からも欲しい情報が読み取れると思います。
私たち点検スタッフが最も伝えたい事は「営業や設計担当者も同行すべき」であって、机上ではお客様のアフター現場は語れないと言うことかもしれません。
Q クロスの隙間が目立つ。
A お客様から指摘のあった箇所に対して目立たないようにコークボンド補修を実施。
[DK]
[コークボンドを充填]
[2階寝室]
足元にベッドがあったので足場(脚立)を置けない点検スタッフを察してか、お客様がベッドに上って自らコークボンドを手に取り、慣れない手つきで補修・充填されていました。でも、やはりチューブタイプのコークボンドを片手で絞るのは使いにくいご様子。そこで、横窪が改めてお客様に代わって脚立を縦にして(渡辺が横から支えながら)コークボンドで補修しました。
エアコンの横で縦に隙間が入っていました。
[2階寝室/東側]
コークボンドを充填。目立たないようになりました。
今回はお客様にもお手伝いをして頂く形となりましたが、実際に体験してみると「意外と簡単」ということが分かると思います。定期点検チームの一員である私でさえも同行しているだけで「自分でもできるかも?」と錯覚じみた感覚になることもあります。
ホームセンターに行くと色んな補修用アイテムを目にすると思います。でも、どのように使うのか実際に使っている現場に立ち会わないと分からないと思われます。私自身もそうでした。それまではホームセンターに行っても関心が無かったのを思い出します。
お家は展示場と違って、ご家族が住まわれてから部材・部位の経年変化・磨耗等が起こってきます。「自分なりに補修」することで次第にコツ・仕組みも分かってきますし、愛着も沸いてくる・・・そんな点検現場での実話です。