Q 蓄熱式電気暖房機の前で床鳴りが気になる。
A 現状を確認。床の素材は天然の無垢仕様。無垢の場合は特に季節(外気である床下)の湿度や室内(冷暖房と調理等)の湿度変化等で伸縮します。
今回の事例では、床材に蓄熱式電気暖房機の温風が直接当たることで、部分的な過乾燥となります。
そして、木部の湿気が放出されることで、床下で床を支えている鋼製束との間に隙間が発生し、それが床鳴りになっていると思われます。後日、床下に入って鋼製束で調整する事をお約束。
リビング天井の照明付近、コーナー部分にクロスの切れや隙間を発見。主な原因として、室内外の湿度変化がありますが、クロスの素材も関連しているそうです。
コーナー部分のクロスは、予め隙間が発生する事を想定して、カッターで切れ目を入れて施工しており、この部分が目立ってきたと考えられます。逆に切れ目を入れてない場合、湿度変化によってクロスが変化した時に、よじれてしまうこともあります。こうなると修復が難しくなってしまう為、予め切れ目を入れています。
今回は、1年目点検。今後も変化する可能性がある為、2年目点検での状態(※1)を待ってコークボンドで目立たないように補修する事をお約束。
※1 木材等はだいたい2年で現地の気候(湿度等)になじむと言われているそうです。
また、厚さが薄いクロスの場合、下地材が浮き上がってしまうことも。そこでクロス選びには室内空間のレイアウトは勿論ですが、住まわれてからの湿度変化も想定したほうが良いかもしれませんね。
テレビ等で「アナログ放送から地上デジタル放送に切り替わる案内」はもう聞き慣れてきましたね。
その頃からコンセントの仕様も変わってきたようです。
よく見ると、テレビアンテナ、電話のモジュラー、そしてLANケーブルとつなぐ口があります。
ひと昔前(今もそうですが)、会社でのLAN接続のような、どの部屋からでもパソコンでインターネットができるようにLANケーブルをつなげたりするのが主流でした。
今ではテレビにもつなげたり、更にはゲーム機器にもつなげて、ネット上でゲームができるようにもなりました。私の若い頃と比べて、時代は変わりましたね(苦笑)
最近では、「双方向」っていう言葉をテレビ等でよく耳にします。テレビショッピングやクイズ番組、歌番組等々で視聴者からの声とかも、携帯やパソコンを使わずに、直接テレビから反映できる(視聴者参加型)世の中になるような感じですね。
点検を実施。断熱材もしっかりと敷き詰められており、特に問題はありませんでした。
ここで、2階の換気システム(天井取り付け型)を確認。スイッチはONの状態でした。
1年目点検でも話題になったのですが、計画換気(法律上)する事でやっぱり廊下が肌寒くなるようですね。
(参考/2007年11月19日富山市M邸1年目点検、換気システム)
換気システムを小屋裏側から撮影。何となく・・・ムカデのような不気味な感じ。右の写真は別の部屋にダクトが抜けている様子です。
お子様が石丸や長澤のことを「変なおじさん」って何回も言っており、石丸と長澤は大変フクザツな表情、そして大きなショックを受けていたようです(笑)
そこで・・・お返し☆
石丸が点検口から室内に降りてくる時に声を低くして「怖いぞ~」と脅してみました。一瞬、「勝った!」と思いきや、やっぱりいつも通りのお子様の笑顔。無邪気で楽しいですね☆
Q 夏場には床鳴りがする。前に一度見てもらったことがあったが・・・。
A リビングは、無垢フローリングです。木材の特徴である、季節(床下の外気)と生活スタイル(水蒸気の発生等)との湿度変化等によって、木材が伸び縮みし、床を支える木材や鋼製束との間に隙間等が発生します。ここに体重がかかることで床鳴りやキシミが発生するようですね。
(参考/2008年3月25日入善町U邸1年目点検、床のキシミ)
床鳴りについては、床下に入って鋼製束を増し締めして、状況を改善しました。
(参考/2008年9月14日富山市婦中町W邸1年目点検、床鳴り)
リビングの真ん中の部分は家族が一番過ごす場所。ここが一番床鳴りしやすく、一番たわみやすい場所のようですね。
年月が経過しても、無垢の床材(2階も無垢材)は素晴らしいですね。
Q でも、キズが付いて困っている。
A もし、大きなキズが付いたとしても、無垢材の場合は、表面をサンダー(※3)で削って綺麗にする事も出来ます。DIYでは難しい事もありますので、お気軽に弊社へご相談くださいね。
また、キズ防止には、ウレタン系のワックスを定期的に塗るのも効果的。そしてイスやテーブルの脚の底部に装着するアイテムも数多くあるようですね。
(参考/2008年7月18日富山市T邸1年目点検、床材)
(参考/2008年10月21日射水市M邸1年目点検、床材)
(参考/2008年10月21日富山市S邸2年目点検、キズ防止)
※3 紙やすり等を底面に取り付けて、やすり掛けをする工具。スイッチを入れると底面部分が前後に振動して、簡単に木材の表面処理ができるようになっています。
Q 襖の開閉がしにくくなることもある。
A 現状を確認。お客様宅の襖は、太鼓張り襖(※4)で、高さの調整ができない仕様となっています。
季節によっては、鴨居が下に下がってきて開閉がしにくいことがあると思います。特に冬場は気温が下がることで湿度が高くなり、木材が湿気を吸って膨張している状態。その時は、軽く鴨居を押し上げながら、開閉すると良いそうですね。
また、襖同士が室内湿度(襖と接する2つの部屋)によって、開閉しにくい現象もあります。
例えば、和室や座敷とリビングとの間の襖ですね。
(参考/2008年6月4日富山市婦中町T邸1年目点検、和室の引き戸)
ほかに弊社の過去の資料を探してみると、こんな2つの事例がありました。
まずは1つ目の事例です。
Q 閉まりにくくなった。
A 現状を確認。
元の状態に戻す場合は、現在の湿度の環境(リビングと和室)をひっくり返すことはできませんので、襖を取り外して立て掛けて置くことをお勧めしました。
立て掛けておくことで、襖の両面が同じ湿度の環境になり、反りが無くなります。
(参考/2006年2月13日富山市Y邸2年目点検、過去資料より抜粋)
2つ目の事例です。
Q 引き戸の開閉時に異音がする。
A 現状を確認。シリコンスプレーを溝に吹き付けて、滑りを滑らかにしました。
(参考/2006年11月22日富山市婦中町O邸2年目点検、過去資料より抜粋)
(参考/2008年10月21日射水市M邸1年目点検、リビングドア)
木製建具は、温度による湿度差(気温と湿気との関係)が一番影響を受けるようですね。
湿度差で考えると、季節(床下の通気等)や生活スタイルによる湿度変化との関係ですね。
(参考/2008年6月4日富山市婦中町T邸1年目点検、生活スタイルって一体・・・)
(参考/2008年9月14日富山市婦中町W邸1年目点検、生活スタイルと室内建具)
これを防ぐには、内と外の湿度差(環境)を抑えることが良いのですが、室内では快適に過ごしたいですから、真夏は冷房、真冬は暖房(機器は様々)等で、体感気温が最適になるように自然に逆らって調整していますね。それに伴ない室内の湿度(水蒸気量)が変化します。
以上が「立て掛ける」や「シリコンスプレー」という方法です。
それでも改善されない場合は、引き戸の戸首をカンナやペーパーで当たる部分を削る方法を取ります。
また、ネットで探してみると様々な方法があるようですね。
「反り」防止対策として、シリコンスプレー(潤滑性、防錆性、耐熱性、耐水性あり)を吹き付ける前に「ニス」等を塗布して効果を試してみる方法。でも、DIYではかなり難しそうです。
簡単な「反り」対策ですが、襖を少し開けて風通しを良くすることで、湿度差を少なくさせる方法もありますね。手間はかかりませんが、開けっ放しがちょっと気になる方は不向きかもしれません(汗)。