Q 風が強い日、ドアが最大(目一杯・めいっぱい)に開いて壁とぶつかり、取っ手にキズがついてしまった。
A 現状を確認。
日常の開閉ではドアクローザーが開閉軌道の半分でいったん止めてくれる仕様となっています。でも、風が強い場合は、風圧の影響でクローザーが効かなくなっていると思われます。
後日、床付けのドアストッパーを取り付けして再発防止。取っ手には部分的な塗装を施す事をお約束。
塗り壁(珪藻土)のヒビ割れを数箇所発見。室内外の湿度変化による「下地材と珪藻土との伸縮率の差」で起こった現象と思われます。
ここで、改めて奥様に現象を確認して頂きました。立地(風通りや日光等の環境)や生活スタイル(温度調整や水蒸気の発生による湿度変化等)によって起こり得る事例です。補修(上塗り)した場合、逆に目立つことも想定される為、様子を見ることになりました。
お客様は、普段は窓を開けて換気(空気の入れ替え)しておられるご様子。外と内の温度や湿度差が小さいほど、室内の仕様に与える影響(※2)は少なくなりますね。
※2 例えば、今回の事例のような湿度(気温と水蒸気量)変化によるヒビ割れ。他には、クロスの隙間や床材(仕様による)の隙間や床鳴り、結露等も関係してきます。
1階のトイレの壁に落書きがありました。お子様がイタズラで描かれたものと思われます。
消しゴムや中性洗剤で落ちない場合は、メラミンスポンジで落とせる方法(※3)をお勧めしました。
除光液の場合はクロス(ビニール製)を溶かすこともあるそうで、避けるのが良いみたいですね。
手順として、まずは局部的に試してみて、思った効果が得られれば全体に施しますが、落ちなければキッチンハイター等の「漂白」という方法になるようですね。
※3 エタノールをコットンにしみ込ませて該当箇所を軽くぬぐい、次にメラミンスポンジに水とクリームクレンザーを混ぜて軽く擦り、最後に湿らせた古歯ブラシにクリームクレンザーをつけて擦ります。
(参考/お掃除のKIS http://www.kis.gr.jp/index.htmlより抜粋)
(参考/2008年4月22日富山市K邸1年目点検、クロスの汚れ)
(参考/2008年3月29日富山市N邸1年目点検、クロスのキズ)
外壁では、外壁材同士の間(ジョイント部分)に施してあるコーキングの劣化(硬化)があります。
日当り(紫外線)が強い「南側と西側」の面で特に早くなるようです。硬化してくると外壁下地材の湿度による伸縮に追随するのが鈍くなり、ヒビ割れが発生する事もあります。
ヒビ割れした箇所からは雨水が少しずつ浸入してきますが、内側には防水シートが施されていますので、すぐに雨漏れが起こる心配はありません。でも、防水シートは風雨や紫外線に弱いので、ヒビ割れた隙間を補修する必要性が出てきます。
(参考/2009年2月14日富山市N邸1年目点検、外壁)
今回は2年目点検。今後の5年目や10年目点検でのコーキングの状況を見ながらの対応となります。
補修する場合は高所作業となりますので、足場を組むことも想定されます。補修費以外に50万円程度かかることも・・・。
リビング、キッチンには、蓄熱式電気暖房機(蓄暖)や加湿器、IHクッキングヒーター等があります。
蓄暖をつけると空気が乾燥(水蒸気量の増加がなく、気温が上がる)するので健康を気遣って加湿器をつけておられるようですね。
[リビング①]
枠のゴム部分に小さなカビが発生していました。
お家全体が蓄暖で暖かいのですが、寝室でも空気が乾燥するので、加湿器を使っておられるご様子。
就寝後は蓄暖も消しておられ、室内の気温が下がる(湿度が上がる)ことでカーテンが引かれているサッシの枠のゴム部分に結露が発生していると思われます。
[寝室]
そこで、5年目点検での事例では放置したままにしておくと、カビが取りにくくなってしまうこともあります。早めの拭き掃除等をお勧めしました。