基礎の表面に施してある厚さ5mm程度の化粧モルタルにヒビ割れを発見。
[建物西側]
季節の温度変化によるヒビ割れであると思われます。構造的には全く影響がありませんが、美観上、気になる箇所。後日、目立たないように補修する事をお約束。
破風板の雨垂れ。様々な点検現場で見受けられる現象です。空気中に含まれる汚れ成分(※1)と雨水が混ざって外壁を伝って下に落ちます。外壁の色と比べると破風板の色が白いので、逆に目立っていると思われます。
※1 排気ガスや煤煙等に含まれる油性成分、コーキング材(外壁同士の間に施工)から溶け出す可塑剤(施工後に硬化しても柔軟性を保つ役割)に含まれるシリコン油等々が雨水に混じって外壁に付着。油分で表面が撥水性となり、その表面に空気中の汚れ(ホコリ等)が混ざって、雨垂れが目立ちやすくなるようですね。
(参考/㈱バイオメンテックhttp://www.bio-mentech.com/html/chemicera.htmlより抜粋)
塗り壁(珪藻土)のヒビ割れを数箇所発見。室内外の湿度変化による「下地材と珪藻土との伸縮率の差」で起こった現象と思われます。
ここで、改めて奥様に現象を確認して頂きました。立地(風通りや日光等の環境)や生活スタイル(温度調整や水蒸気の発生による湿度変化等)によって起こり得る事例です。補修(上塗り)した場合、逆に目立つことも想定される為、様子を見ることになりました。
お客様は、普段は窓を開けて換気(空気の入れ替え)しておられるご様子。外と内の温度や湿度差が小さいほど、室内の仕様に与える影響(※2)は少なくなりますね。
※2 例えば、今回の事例のような湿度(気温と水蒸気量)変化によるヒビ割れ。他には、クロスの隙間や床材(仕様による)の隙間や床鳴り、結露等も関係してきます。
1階のトイレの壁に落書きがありました。お子様がイタズラで描かれたものと思われます。
消しゴムや中性洗剤で落ちない場合は、メラミンスポンジで落とせる方法(※3)をお勧めしました。
除光液の場合はクロス(ビニール製)を溶かすこともあるそうで、避けるのが良いみたいですね。
手順として、まずは局部的に試してみて、思った効果が得られれば全体に施しますが、落ちなければキッチンハイター等の「漂白」という方法になるようですね。
※3 エタノールをコットンにしみ込ませて該当箇所を軽くぬぐい、次にメラミンスポンジに水とクリームクレンザーを混ぜて軽く擦り、最後に湿らせた古歯ブラシにクリームクレンザーをつけて擦ります。
(参考/お掃除のKIS http://www.kis.gr.jp/index.htmlより抜粋)
(参考/2008年4月22日富山市K邸1年目点検、クロスの汚れ)
(参考/2008年3月29日富山市N邸1年目点検、クロスのキズ)
外壁では、外壁材同士の間(ジョイント部分)に施してあるコーキングの劣化(硬化)があります。
日当り(紫外線)が強い「南側と西側」の面で特に早くなるようです。硬化してくると外壁下地材の湿度による伸縮に追随するのが鈍くなり、ヒビ割れが発生する事もあります。
ヒビ割れした箇所からは雨水が少しずつ浸入してきますが、内側には防水シートが施されていますので、すぐに雨漏れが起こる心配はありません。でも、防水シートは風雨や紫外線に弱いので、ヒビ割れた隙間を補修する必要性が出てきます。
(参考/2009年2月14日富山市N邸1年目点検、外壁)
今回は2年目点検。今後の5年目や10年目点検でのコーキングの状況を見ながらの対応となります。
補修する場合は高所作業となりますので、足場を組むことも想定されます。補修費以外に50万円程度かかることも・・・。