床下点検を実施。床下用ボード(板に車輪が付いているので、通称コロコロ)黒であり、いつもと違うタイプだったので、「ひょっとして自分で作ったの?」と事情を聴いてみると、コロコロが足りなくなって「代替用」として特別に作ったそうです。
お客様は床下の様子を興味津々に見ておられました。床下に入っている(もぐってる)砂田がお客様から見える範囲で床下の各部材(鋼製束や配管、基礎パッキン等々)の説明をしていました。
サッシの水密性について。雨水の浸入は降雨量よりも風圧力に関係しているそうです。雨水浸入の判断基準では、「サッシ枠を越えて室内に入ってくることであって、サッシ下枠に水が溜まることは室内への浸入とはならない」と書かれています。
ちなみに・・
W-2等級 ・・・240mm/hの降雨で、風速16m/secの風が吹いても雨水浸入しない。
W-3等級 ・・・240mm/hの降雨で、風速20m/secの風が吹いても雨水浸入しない。
(アルミサッシの水密性能/http://www.uenishial.com/pro/seinou/suimitu/suimitu00.php)
(水密性/http://buildingsash.net/tech/pdf/STB0235ASIRYO_03.pdf#search=’W-等級 加圧圧力’)
サイディング(外壁材)は年々進化しています。ひと昔前と比べると、同じ建築予算であっても対候性(紫外線や風雨等への耐久性)が技術の発達で格段にアップしているので、他のお家の経年変化(建築後の変化)を比べてみると違いがよく分かってくると思います。
塗膜が劣化したまま放置した結果、基材にまで悪影響(傷み)が出てきて補修費が大きくなってしまった事例を紹介。現地の状況(立地条件や周辺環境等)に合わせて定期的な塗り替え(メンテナンス)等によって、部材(基材)を美しく長持ちさせることができます。
また、高所・広範囲での塗装になるので、足場工事が必要です。他の工事(外装と屋根など)と同時に行なったほうが経済的ですし、お勧めしています。
お家は一生もの。定期的な塗装の塗り替えや部材の取替えというメンテナンスをしながら住まうことが必要です。今から心の準備(お金の準備も)をして頂くようお願いしました。
今回は2年目点検でチューダースタイルのお家でした。この3名のメンバーが揃っての定期点検はこれで3軒目。数年前と比べながら点検現場での点検スタッフの言動をじっと聴いていると、お客様のニーズや現場の状況・現象にマッチした適切な応答が次第になされてきているようですね。
弊社による、弊社の点検スタッフによる、弊社で建てられたお客様のお家の点検が始まって・・・もうすぐ10年目となります。
以前に某CADソフトメーカーの開発部門の方々とお話する機会がありました。建築図面用のソフトを開発・販売しているメーカーって全国的に多いのですが、目的を違わせることで独自性を出しています。
建築確認・施工用図面のソフトからスタート → お客様へのプレゼン
または
お客様へのプレゼンソフトからスタート → 建築確認・施工用図面
が主な路線であり、ソフトを提供する側からすると、ソフト開発費の流れ上、アフター履歴は後付けになってしまうのは仕方の無いことだと思われます。
最近では・・・
スタッフのスケジュールとお客様情報の同期 → 商談・建築・アフター履歴の蓄積と再利用
アフターサービス履歴 → 建築確認・施工用図面、お客様へのプレゼン
という、アフターフォローという基本理念があって、その情報を蓄積するために「現在の図面や建築に関する情報を考える」という発想が生まれてきています。
弊社の定期点検の発想とは・・・
従来の建築CADの考え方とは手法が違っていますが、「アフター(事例)があって今がある・お客様に提案できる」という強い信念を貫いています。
お家を建ててみないとその住宅メーカーのアフターメンテナンスが分からない?というのは、ネットが一般的になっているご時世、発信することが企業側に強く求められていると感じていますが、現実はなかなか裏方の様子を公表するのは難しさがあるようです。
「お家の定期点検をやっています!」というコトバだけの情報発信ではなく、「こんな感じでお家の定期点検がありましたよ」とか「こんな現象もあるので知っておいてくださいね」等々、点検スタッフとお客様との間にあるメンテナンス・サポート記録の情報や質の充実に努めることはもちろん、新築プランにもご提案として活かしていけるように、今後とも継続して発信していきたいと思っています。