自然環境(紫外線や雨等)による経年変化(劣化)が見られました。
お客様には現状をお伝えし、サイディング(外壁材)の剥離も起こり得る事例であり、10年目点検よりも前の検査をご提案。外壁材は規格品ですが、自然環境による影響が大きいものと思われます。
お部屋を暖める時に水蒸気が発生しない蓄熱式電気暖房機(蓄暖)。そして調理時にも燃焼(※1)という水分(水蒸気)が発生しない(電気を使う)IHクッキングヒーター。
※1 ガスが酸素と結びついて完全燃焼すると、二酸化炭素と水、熱量が発生します。
でも、どうして結露が発生するの?という質問は多くの点検現場で聞かれます。
結露が発生しやすい季節は冬が多いのですが、室内の場所(リビング、寝室、トイレ)によっては梅雨の時期にも発生します。今回はリビングダイニングでの事例です。
蓄暖の温風には水蒸気が含まれていない為、室内気温が上がると同時に湿度が下がり、過乾燥の状態になりやすく、湿度が20%という例も珍しくはないようです。そこで、ご家族の健康を考えて加湿器を使ったり、冬場は洗濯物が乾きにくい季候なので、洗濯物を干したりします。
室内の気温と湿度(水蒸気量)との関係。
お客様の感覚では、夜更けから朝方にかけて結露が発生している様子。
気温は暖房を消す就寝時から下がり始め、朝方の寒い時間(暖房をつける頃)が一番低くなっています。
また、石油ファンヒーター(1ℓの灯油の燃焼で約1ℓの水分が発生)も手軽さからつけたりしますので、換気や除湿をしない限り、室内の水蒸気は徐々に増加します。
室内が高温のままだと、水蒸気量が増えても(湿度が上がっても)結露はほとんどしませんが、気温が下がると露点(※2)に達して、気温が一番低くなっているサッシ枠等に結露が発生する仕組みです。
※2 露点とは水蒸気を含む空気を冷却した時に凝結(気体から液体へと変化)が始まる温度。
Q 床鳴りがある。
A 現状を確認。床鳴りの音を聞いてみると床下にある鋼製束の金属音のようでした。
そこで、床下点検も併せて実施。床下点検口は和室にあるので、畳をはぐっています。
床鳴りのする箇所の鋼製束を増し締めしている様子です。該当する箇所だけを増し締めしても周囲とのバランスによって違う箇所の床鳴りにもつながるので、床上と床下との連携プレイとなります。
Q 以前、ムカデが大量に床下から出てきたので、バルサンを使ってみた。
A 現状を確認。基礎パッキン工法という床下通気なので、煙状の殺虫剤を使っても完全に密閉されていないので殺虫効果は低下しますが、虫の死骸が数多くありました。
通気性は良いのですが、周辺環境(田んぼや畑、木々)による基礎パッキンからの小さな虫の侵入もあると考えられます。