階段下収納は間取りの都合上、入り組んだL字型になっています。奥の部分が昼間でも暗く、お客様は不便に感じておられるご様子。そこで配線が一部剥き出し(既存の壁等に配置)にはなりますが、照明器具の取り付けをご提案。
これまでの点検現場では、「電気が欲しかった」との声もあります。これも住まわれて分かるのではなく、あらかじめ想定されることかもしれませんね。
Q 蓄熱式電気暖房機(蓄暖)の前面の辺りで、床の隙間が目立つ。
A 現状を確認。床材は無垢です。温風が当たる箇所が過乾燥になって、木部に含まれている水分が放出されて収縮、これが隙間になっていると思われます。
もう少し、近寄って見ると分かります。「隙間にゴミが溜まり、掃除しにくい」と奥様。でも、無垢の素材の良さを考えると、仕方の無いことかもしれません。無垢は肌触りが良いとの好評を頂いています。
でも、蓄暖をつけなくなる時期になれば、過乾燥の環境ではなくなって、無垢の特徴である調湿効果で空気中の水分(湿気)を吸収し膨張、隙間が小さくなると思われます。
また、床材の施工の際には無垢材の伸縮を考えて葉書1枚程度の隙間を取っています。
(参考/2008年10月20日富山市Y邸5年目点検、開き戸)
(参考/2008年11月16日富山市Y邸5年目点検、床下収納庫)
Q 床鳴りがある。
A 現状を確認。音から判断すると床下にある鋼製束と木部との間に(木部の季節の湿度変化による伸縮はありますが)過乾燥による隙間が発生しているものと思われます。
そこで、床下に入って鋼製束を増し締め(※1)して、床鳴りを改善。
※1 増し締めの方法では、「2008年9月14日富山市婦中町W邸1年目点検、床鳴り」で解説しています。床下で調整している間は床上のスタッフとの連携が必要です。
この現場でのスタッフのやりとり(音声)を活字化すると・・・
床上では坪島、床下では大矢となっています。
坪島「大矢く~ん、ココを踏んでみるけど、どう~?」
大矢「もう少し、ギュッギュッと踏んでみて下さ~い」「今、やってま~す!!」
坪島「あっ!床鳴りが無くなった」
大矢「分かりました~!それじゃ、OKですね~!!」
冬場は、洗濯物の室内干しをされているご様子。蓄暖をつけると過乾燥になる傾向が強いのですが、洗濯物が干せることで室内の水蒸気量が増加し、湿度が上がります(健康に良いかもしれません・笑)
蓄暖をつけている時間帯は、常に室内が暖まっていることで、湿度が低めに推移します。就寝後、室内温度が低下。お家の気密性が高く、自然換気が難しい為、室内の水蒸気量が一定の場合、気温が下がるにつれて湿度が上がっていきます。そして、朝方の一番気温が低下する時にカーテンとサッシとの間の室温が露点(結露の発生)に近くなっていると思われます。
(参考/2008年12月6日富山市S邸1年目点検、結露)
部屋の片隅には石油ファンヒーターがつけてありました。結露する事を除いては部分的な暖房、手軽さが良いと思われます。