点検ブログ

  • 【床材】11月17日(月) 定期点検5年目(富山市K邸)

    Q 夏場には床鳴りがする。前に一度見てもらったことがあったが・・・。
    A リビングは、無垢フローリングです。木材の特徴である、季節(床下の外気)と生活スタイル(水蒸気の発生等)との湿度変化等によって、木材が伸び縮みし、床を支える木材や鋼製束との間に隙間等が発生します。ここに体重がかかることで床鳴りやキシミが発生するようですね。
    (参考/2008年3月25日入善町U邸1年目点検、床のキシミ)
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    床鳴りについては、床下に入って鋼製束を増し締めして、状況を改善しました。
    (参考/2008年9月14日富山市婦中町W邸1年目点検、床鳴り)

    リビングの真ん中の部分は家族が一番過ごす場所。ここが一番床鳴りしやすく、一番たわみやすい場所のようですね。
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    年月が経過しても、無垢の床材(2階も無垢材)は素晴らしいですね。
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    Q でも、キズが付いて困っている。
    A もし、大きなキズが付いたとしても、無垢材の場合は、表面をサンダー(※3)で削って綺麗にする事も出来ます。DIYでは難しい事もありますので、お気軽に弊社へご相談くださいね。
    また、キズ防止には、ウレタン系のワックスを定期的に塗るのも効果的。そしてイスやテーブルの脚の底部に装着するアイテムも数多くあるようですね。
    (参考/2008年7月18日富山市T邸1年目点検、床材)
    (参考/2008年10月21日射水市M邸1年目点検、床材)
    (参考/2008年10月21日富山市S邸2年目点検、キズ防止)

    ※3 紙やすり等を底面に取り付けて、やすり掛けをする工具。スイッチを入れると底面部分が前後に振動して、簡単に木材の表面処理ができるようになっています。

  • 【引き戸(襖/ふすま)の開閉】11月17日(月) 定期点検5年目(富山市K邸)

    Q 襖の開閉がしにくくなることもある。
    A 現状を確認。お客様宅の襖は、太鼓張り襖(※4)で、高さの調整ができない仕様となっています。
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    ※4 茶室の襖等に用いられる、縁のない特別な襖です。
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    季節によっては、鴨居が下に下がってきて開閉がしにくいことがあると思います。特に冬場は気温が下がることで湿度が高くなり、木材が湿気を吸って膨張している状態。その時は、軽く鴨居を押し上げながら、開閉すると良いそうですね。

    また、襖同士が室内湿度(襖と接する2つの部屋)によって、開閉しにくい現象もあります。
    例えば、和室や座敷とリビングとの間の襖ですね。
    (参考/2008年6月4日富山市婦中町T邸1年目点検、和室の引き戸)

    ほかに弊社の過去の資料を探してみると、こんな2つの事例がありました。
    まずは1つ目の事例です。
    Q 閉まりにくくなった。
    A 現状を確認。
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    リビングと和室の湿度差の影響で反ったものと思われます。
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    元の状態に戻す場合は、現在の湿度の環境(リビングと和室)をひっくり返すことはできませんので、襖を取り外して立て掛けて置くことをお勧めしました。
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    立て掛けておくことで、襖の両面が同じ湿度の環境になり、反りが無くなります。
    (参考/2006年2月13日富山市Y邸2年目点検、過去資料より抜粋)

    2つ目の事例です。
    Q 引き戸の開閉時に異音がする。
    A 現状を確認。シリコンスプレーを溝に吹き付けて、滑りを滑らかにしました。
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    (参考/2006年11月22日富山市婦中町O邸2年目点検、過去資料より抜粋)
    (参考/2008年10月21日射水市M邸1年目点検、リビングドア)

    木製建具は、温度による湿度差(気温と湿気との関係)が一番影響を受けるようですね。
    湿度差で考えると、季節(床下の通気等)や生活スタイルによる湿度変化との関係ですね。
    (参考/2008年6月4日富山市婦中町T邸1年目点検、生活スタイルって一体・・・)
    (参考/2008年9月14日富山市婦中町W邸1年目点検、生活スタイルと室内建具)

    これを防ぐには、内と外の湿度差(環境)を抑えることが良いのですが、室内では快適に過ごしたいですから、真夏は冷房、真冬は暖房(機器は様々)等で、体感気温が最適になるように自然に逆らって調整していますね。それに伴ない室内の湿度(水蒸気量)が変化します。

    以上が「立て掛ける」や「シリコンスプレー」という方法です。
    それでも改善されない場合は、引き戸の戸首をカンナやペーパーで当たる部分を削る方法を取ります。

    また、ネットで探してみると様々な方法があるようですね。
    「反り」防止対策として、シリコンスプレー(潤滑性、防錆性、耐熱性、耐水性あり)を吹き付ける前に「ニス」等を塗布して効果を試してみる方法。でも、DIYではかなり難しそうです。
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    簡単な「反り」対策ですが、襖を少し開けて風通しを良くすることで、湿度差を少なくさせる方法もありますね。手間はかかりませんが、開けっ放しがちょっと気になる方は不向きかもしれません(汗)。

  • 【開き戸】11月16日(日) 定期点検5年目(富山市Y邸)

    Q 開く際にドアが床に擦れている。自分でも調整しているが・・・。
    A 現状を確認。中にガラスが入った仕様です。オシャレですが、使用頻度や使い勝手等でドア本体が重みで下がり、床面を傷つけてしまう事もあります。
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    [軸側の床との隙間]       [戸先側の床との隙間]
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    [床のキズの様子]
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    そこで、3次元丁番のネジをドライバーで回して、ドアの傾きを前後左右、上下で調整。
    「あっ!私、上下にしか調整していなかった(笑)」と奥様はびっくり☆
    [奥行きと横方向の調整]     [上下の調整]
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    [調整後の確認]
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    キズは残りましたが、戸先が擦れる現状を改善。
    奥様も一緒に調整方法を見ておられましたので、今後のDIYでの改善方法をドアの仕組みも合わせてお伝えしました。

  • 【ドア枠の外れ】11月16日(日) 定期点検5年目(富山市Y邸)

    Q 以前、ボンドで留めてあった枠材であるが、次第に取れてきた。子供が面白がって外したりしているので、外れないように再度、留めて欲しい。
    A 現状を確認。ボンドの接着力が劣化して外れてきたものと思われます。枠材は、ドアを閉める際のストッパーとしての役割があります。
    枠材を外して内部を見ると新築時のドア施工の留め金具等がありました。
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    後日、再度ボンド固定する事をお約束。

  • 【開き戸】11月16日(日) 定期点検5年目(富山市Y邸)

    Q 子供たちがドアを開ける時にノブに体重を掛ける事があり、ドアを開閉する際に上部の丁番が傾いて引っ掛っている感じがする。
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    A 現状を確認。ドライバーで調整ネジを回しながら、開閉の具合を数回確認。お子様の体重であっても、使い続けるうちに丁番が少しずつ変形してきたものと思われます。
    また、ガラスが入った仕様は、使用頻度や使い勝手等で戸先が下がる傾向もあります。
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    この上部の丁番が少し変形しているので、ドアを調整するにも限界が出ている事を説明。
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    今回の改善では、開閉の際の違和感を無くす為に、ドアの傾きを「左斜め下」へ最大限の調整を施しました。ドアの開閉にも異常はなく、戸先が床に擦ることも無い事をお客様に確認して頂きました。
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  • 【結露】11月14日(金) 定期点検2年目(富山市Y邸)

    蓄熱式電気暖房機やIHクッキングヒーター等が入っていても結露が発生する事も。家族構成や生活スタイルの変化等によって、リビングで洗濯物を干す場合もありますね。この時に室内の換気や除湿をしないと、洗濯物から蒸発した水分が室内に溜まって湿度が上がっていきます。
    (参考/2008年3月25日入善町U邸1年目点検、結露)
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    そして、暖房を消した後、室内の気温が一番下がる朝方にサッシ枠等に結露(露点との関連)が発生する事もあります。
    (参考/2008年9月22日砺波市M邸5年目点検、結露)

  • 【サッシ枠】11月14日(金) 定期点検2年目(富山市Y邸)

    結露跡を調査。サッシ枠(仕様による)のゴム部分には結露によりカビが発生しやすい場所。結露をそのままにしておくと、次第に小さな黒カビが発生、侵食し、取りにくくなってしまいます。
    [リビング]
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    特に黒カビは見受けられませんでした。
    [寝室]
    寝室の場合、暖房を消した(タイマー)後、ドアを閉めきって就寝。呼吸に含まれる水分で室内の湿度が上昇します。室温は暖房が切れているので、徐々に低下し、露点に達した時に結露が発生する仕組みです。
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    奥様へは、「複合(複層)ガラスは結露しにくい」こと、そして「まずは結露ってどんな風に起こるんだろう?」の仕組みをご理解頂き、日頃の拭き掃除がメンテナンスにもなると助言。
    (参考/2008年10月16日射水市N邸5年目点検、結露)
    (参考/2008年9月22日砺波市M邸5年目点検、結露)

  • 【リビングのカーテン】10月21日(火) 定期点検2年目(富山市S邸)

    カーテンレールのちょっと上の壁クロスが剥がれていました。
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    Q このクロスのキズはどうされたのですか?
    A 最初は、私自身で木製のカーテンレールを取り付けていたが、重みに耐え切れず、落ちてしまった。

    お客様は応急処置として、はめ込み式のカーテンレールを代用しておられ、設置の高さが少し下がったせいで、カーテンの裾が床に付いてしまい、何とかしたいとお困りのご様子。
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    Q 重みで落ちたということは、壁の向こう側に下地材である木が入っていないの?
    と点検スタッフ一同、不安な気持ちに包まれましたが・・・。

    ここで、壁に下地材が入っているかを針(※1)で検査すると、確かに入っていました。単にお客様が打ったビスが短かった為に下地材へ届いていなかったようですね。

    そこで、剥がれてしまったクロスを元に戻すことは難しいので、剥がれた箇所に10cm程度の板を貼って、その上に木製のカーテンレールを取り付ける事をご提案。
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    後で聞いたのですが、取り付け方をご存知なかったようで、必要な部品を捨ててしまわれていたそうです。私も素人ですので、とっても良い勉強になりました☆

    ※1 下地探しには、プッシュ式のアイテムが一般的に使われています。
    01_S_カーテン_05

    壁面に対して垂直に当てて押します。木下地がある場所では針が下地材に当たり、奥まで入りません。下地が無い場所では針の手応えが無く、奥まで入っていきます。