点検ブログ

  • 【暖房効率】6月25日(水) 定期点検2年目(富山市K邸)

    以前、住み心地アンケートの聴取に伺った時のお話。暖房効率を考えたら「サーキュレーター」の使用も方法の一つ。これは室内の上下の空気をかき混ぜ、効率良く空気を対流(循環)させる製品です。
    エアコンと併用することで夏は床に溜まった冷房の空気を、冬は天井に溜まった暖かい空気を部屋全体に循環させて、室温のムラが解消できます。
    意外と知られていないサーキュレーター。点検現場では扇風機で代用しているお客様もおられました。
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    もう一つ、室内空気の循環で忘れてはならないのが「シーリングファン」で、天井取り付け型です。
    ただ既存の照明器具があると設置できないことも。間取りや対流の経路の確保など難しい話もあるので設計士に聞いてみるのが良いかも☆

  • 【暖房機のお掃除】6月20日(金) 定期点検1年目(富山市八尾町I邸)

    Q 蓄熱式電気暖房機の後ろはどうやって掃除すれば良いのか?例えば、タンスとか冷蔵庫の後ろにはホコリが溜まりやすいよね?箒(ほうき)が入るスペースがあれば良いが・・・
    A 現状を確認。確かに狭い空間です。メーカーからは「省スペースと安全性」が謳われていますが、掃除がしやすいと比較すると難しい課題かもしれませんね。
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    暖房機は間隔が狭くても安全性が保たれています。最近、トラッキング現象(※3)の事例が話題になっていますが、電気暖房機の電源はプラグの抜き差しではなく、専用線で接続されてそうなので安心ですね。
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    ※3 トラッキング現象とは長時間差し込んだままのコンセントやプラグ部分にホコリが積もり、湿気を含むと電気が流れて発熱。更には発火し、火事にもつながる可能性もあります。
       また、虫の死骸も原因になりますので、電気プラグ周りの掃除には特に気を付けましょう。

  • 【お客様の生活スタイル】6月20日(金) 定期点検1年目(富山市八尾町I邸)

    寒い時分の暖房機器は蓄熱式電気暖房機や電気ストーブ、コタツを利用。
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    調理器機はIH。また洗濯物はリビングではなく、サンルームで干しておられます。
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    リビングにて結露跡を確認。サッシの仕様はアルミサッシ。枠のゴム部分に斑点状の黒カビを発見。若干の結露はあったものと思われます。お客様の生活スタイルにもとなう湿度の関係ですね。
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  • 3月26日(水) 定期点検2年目(富山市婦中町Y邸)

    3月26日(水) 定期点検2年目(富山市婦中町Y邸)
    所要時間 10:00~11:05 曇り
    スタッフ 砂田、橋爪、渡辺
    協力業者 光陽トーヨー住器㈱

    【Y邸の特徴】
    輸入部材をふんだんに使ってあるY邸。とっても欧風の雰囲気が漂っています。ご主人が施工された花壇、デッキ、色々とご家族で「Y様らしさ♪」を追及していらっしゃるようでした。

    【外壁のキズ】
    外壁にキズを発見。キズ跡と汚れを見るとお客様が何か鉄製の物をぶつけて、残った鉄分が自然環境で酸化したものと思われます。
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    下図は、外壁に打ち込んである釘です。釘の頭にも塗装が施してあり、自然環境による酸化を防いでいます。
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    ご主人がDIY(Do It Yourself)でデッキを製作しておられました。「完成はいつになることやら?」と奥様のつぶやきが冗談めいていて、とっても楽しいご夫婦♪
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    お客様が施工された花壇。ステキです!私にはこのようなセンスは無いのですが・・・(恥)
    季節の花々が私達スタッフの心を癒してくれました。花壇の周りには瓦チップ。普通の砂利とは全く異なる独特の雰囲気が醸し出されていますね。
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    【小屋裏点検】
    弊社の点検項目となっている断熱材の再敷き詰め、金物のレンチでの増し締めを実施しました。
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    【床鳴り】
    Q 現在は、床鳴り(床暖房による)がありますか?
    A 今はないですよ。床暖房は経済性を考えて使わず、石油ファンヒーターを利用しています。
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    【結露1】
    暖房機器は石油ファンヒーター(※1)、調理器機はIHで5人家族。サッシ素材は樹脂(※2)です。特に結露跡は無かったように思われます。
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    ※1 灯油1ℓを燃焼した場合、1ℓの水分が発散(結露の原因)します。室内の加湿の必要性はありませんが、多量の酸素を消費するので、十分な換気には注意しましょう。
    ※2 樹脂の熱伝導率はアルミの約1/1000です。熱伝導率の高い金属製のアルミの場合は、外気温が低くなれば、室内側のアルミ(但し製品仕様により異なる)も冷たくなりますが、熱伝導率が低い樹脂は極端には冷たくなったりせず、結露の発生も低くなっています。

    【結露2】
    今回の点検は2年目。一般的に結露の発生は冬特有と考え気味ですが、夏にも起こる現象みたいです。
    冬の場合は、知っての通り、家の中は暖かくて外が低温の状態。断熱性の低い窓や暖房していない部屋の壁に暖房の暖かくて多湿な空気がぶつかって結露します。
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    夏(梅雨も含む)の場合、高温で多湿な状態。この空気が家の中の冷たい部分に触れれば結露します。
    冷えた飲み物を飲む際にグラスの表面に水分が付着する事がありますね。これが結露です。

    【メンテナンス】
    ほかに室内で冷たい場所と考えると・・・トイレになります。便器の素材は陶器なので表面は非常に冷たく結露が発生し易い箇所です。
    特に便器の底の丸みをおびた部分と床の隙間は、拭き掃除が難しい場所。この隙間に結露水が溜まる可能性が高く、トイレカーペット(仕様により異なる)を敷くと通気性を損ねる原因にもなります。
    また、日常の拭き掃除(メンテナンス)の副作用(水分の付着/結露と同じ状態)もあります。
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    今回の事例は、木製の床材。換気扇を回す事は、臭いを排出する目的もありますが、結露防止にも役立っています。
    トイレの床材により、メンテナンス方法が異なってきます。ビニール製の床材(クッションフロア)でしたら水分に強いので変色の心配はないのですが、木製の床材の場合は特に水分への配慮が必要です。
    水やアンモニアによる木材の黒変を防止する方法として、DIYでウレタン塗料がお勧めです。
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    速乾性(乾燥時間は気温25度で1時間)があり、キズにも強い商品。価格は1500円程度です。

    【終わりに・・・】
    新築の感激・感動をいつまでも・・・。建てた後が「本当のおつきあい」の始まりである工務店。
    住まいのドクターとして、予防医学のようなメンテ指導を、定期点検を通じてお客様と一緒(DIY)に考えていきたいです。
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  • 2月19日(火) 定期点検1年目(富山市A邸)

    2月19日(火) 定期点検1年目(富山市A邸)
    所要時間 16:05~16:45 晴れ
    スタッフ 石丸、橋爪、広野、渡辺
    協力業者 同行なし

    【A邸の特徴】
    1階がブリック貼りの「カスタムハウス」。欧風な感じ。外壁の色も濃い山吹色なので南欧の風が吹き抜けてくる気がしました。ポーチの作りもあまり例の無いものです。お客様の好みでカスタムも色んな顔を見せてくれます。

    【1年目のお誕生日】
    お元気ですか?お客様が新居にお引越しされて、約1年になりました。
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    【カウンターのキレ】
    蓄熱式電気暖房機の上のカウンターと壁との間に隙間が発生していました。暖房の熱と乾燥で水性のコーキングが切れたものと思われます。お客様も建築の知識を持っておられ、原因には理解を示されました。暖房機を使わなくなる春頃に補修する事をお約束。
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    【和室の床鳴り】
    床鳴りを確認。強く踏み込んだ際の音を聞くと、床下の床を支える鋼製束の緩みであることが判明。
    季節(湿度)の変化により、床鳴りが発生したものと思われます。後日、床下から増し締めを実施する事をお約束。
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    【引き違い戸】
    Q 子供が押したせいか、閉める際にカタンとレールに違和感がある。
    A 現状を確認。数回、試したところ、モヘヤ(※1)と戸の表面の飾りとの摩擦が原因である事が判明。閉める時の微妙な力加減が違和感になる事を説明し、お客様もご納得。
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    ※1 モヘヤ ・・・ 腰の強い繊維。

    【玄関ドア】
    Q ドアの閉まる速さが一定なので、勢いの無い閉まり方にして欲しい。
    A 現状を確認。ドアクローザーの調整ネジをドライバーで調整。数ミリ単位で難しい作業でしたが、お客様が希望される「9割が一定の速さ、閉まる間際の1割でゆっくり」を実現。
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    【結露】
    結露って一言でいうと難しいですよね。特に冬場に多く見られる現象です。
    Q 結露はどうして発生するのですか?
    A 複層ガラスの場合、ガラスの間に空気層が設けてある為、断熱効果が高く、ガラスは結露しないと思われます。枠の場合、素材や製品仕様によって異なっており、結露がしにくい状態となります。
      点検現場では「複層ガラス=窓全体が結露しない」が一般的に考えておられるようです。
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    様々な諸条件が重なって結露が発生しますが、何やら難しい用語で「飽和水蒸気量(※2)」や「露点」(※3)等々、私なりに考えてみました。
    寝室の場合、一般的にドアを閉めて室内を暖めていると思います。暖かくなった後、暖房を消して就寝。その後、徐々に室内温度が低下すると露点も下がっていきます。

    同時にヒトの水蒸気発散(呼吸)の占める割合が大きくなって、露点に近い状態になり、外気に近い温度(素材の熱伝導率(※5)により異なる)の枠に結露が発生すると思われます。
    ドアを開けて空気(暖かい空気)の交換や除湿すれば飽和水蒸気量がもっと減ります。気温と露点の関係ですね。
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    したがって、室内(部屋毎に違う)温度、暖房機器、調理機器、物干しの場所、住まわれる家族構成、サッシの素材の断熱効果等々と思われます。
    ※2 飽和水蒸気量 ・・・ 1㎥の空間に存在できる水蒸気の質量をgで表したもの。
    ※3 露点 ・・・ 水蒸気が飽和(※4)に達して凝結する温度。
    ※4 飽和 ・・・ 最大限度まで満たされること。
    ※5 熱伝導率 ・・・ 専門的には気体や液体(例えば対流)、固体や金属等に分類されます。今回の場合は、金属。用語とか難しいのですが、アルミの場合、鉄の約3倍となる「熱しやすく冷めやすい」性質をもっています。アルミ製のヤカンや鍋は直ぐにお湯が沸きますね。

  • 12月8日(土) 定期点検1年目(富山市S邸)

    12月8日(土) 定期点検1年目(富山市S邸)
    所要時間 10:00~10:50 晴れ
    スタッフ 砂田、橋爪、成瀬、渡辺
    協力業者 光陽トーヨー住器㈱

    【S邸の特徴】
    外観はブリックをあしらった、貴賓のある風格。ブリックを貼るだけで、欧風なイメージになります。
    壁の色はクリーム色なので、優しい雰囲気です。インテリアにも気を遣っていらっしゃるのか、白とダークブラウンを基調とした、とってもセンス良く、配色を考えておられました。
    01_S_特徴

    【水漏れ?】
    外壁が濡れているのを発見。元をたどっていくとサッシの溝に水が溜まっていました。
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    何だろう?原因を探るべく、室内の様子を確認したところ、浴室からの漏れでした。湯舟にお湯が張ってあり、湯気が水滴となってサッシの溝に溜まったものと判明。
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    【クロス・その1】
    Q 壁クロスのキレや隙間が目立っている。
    A 現状を確認。季節の湿度変化による、下地材(木部)の伸縮度の違いであると思われます。後日、目立たないようにコークボンドで補修する事をお約束。
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    【クロス・その2】
    2階居室の壁クロスに傷を発見。
    Q モノを移動中に傷をつけてしまった(笑)
    A クロスの補修の際に、現状の傷が少しでも改善するように試してみる事にしました。
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    【クロス・その3】
    Q クロスの隙間から外気が入ってくる事はありませんか?
    A 隙間等が発生する原因は、壁クロス(ビニール製)と下地材(木製)との湿度に対する伸縮の差で起こる現象であり、風の通り道となる隙間ではないと説明。お客様もご納得。
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    【エアコンのコンセント】
    施工現場での具体的な位置決めでは、窓よりも高く、間取りでの採光、ダクト等にも関係しています。
    カーテンやエアコン工事はお客様側で実施する事もあり、予め、カーテンポールとの距離と配置を現場サイドで確認しております。
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    【室内ドアの施工】
    ドアの隙間から光が差し込んでいました。これが「風の通り道としての隙間」です。
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    【ポスト口の汚れ】
    Q 蓋の汚れはどのようにすれば取れますか?
    A 爪で擦ると汚れが落ちた。新聞紙をポストに入れる際に、文字のインクが塗装面(焼付け塗料)に付着したものと思われます。中性洗剤で局所的に試したあと、全体を落とすようにしてくださいね。
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    【コンセントの位置】
    Q コンセントの位置決定では悔やんだ事もあった(笑)
    A プラン時の家具等の配置、施工時の打合せ、引越し後のライフスタイルのギャップ。弊社が実施している住み心地アンケートではお客様の「後悔や喜び」が集中する箇所となっています。
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    【感想等】
    コンセントの位置。電源タップを別に購入し、不都合を解消しておられるお客様もいらっしゃいますが、テーブルの配置とコンセントの位置との関係が特に多数を占めています。
    私たちは、このお客様の声を元に、次のお客様に更に喜んで頂けるよう、提案して参ります。
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  • 11月27日(土) 定期点検2年目(富山市K邸)

    11月27日(土) 定期点検2年目(富山市K邸)
    所要時間 10:00~11:20 曇り
    スタッフ 岡野、坪島、長澤、渡辺
    協力業者 同行なし

    【K邸の特徴】
    @home(アットホーム)にも掲載されたこともある、外観にこだわったスタイリッシュなお家。
    玄関前の白く輝くタイルが更に建物を映えさせていました。
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    【大型エアコンのメンテ】
    Q エアコンの表示で「フィルター掃除」のメッセージが出ている。掃除の方法を教えて欲しい。
    A お客様と一緒に実演。まずはフィルターの取り外し。
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    掃除機で吸い取り開始。黒い部分が元のフィルターの色。
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    【クロスの浮き】
    浮きが発生していました。季節の湿度の変化で木製の下地材が伸縮し、ビニール製の壁クロスが追随できない事で起こる現象です。
    この場でローラー等を使って浮きを潰す方法もありましたが、クロスの模様もダメになる可能性があり、1年目点検同様、専門業者を通じて補修する事としました。
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    【あの頃の思い出】
    弊社が毎年、その年にお引渡ししたお客様を招待する謝恩会に出席されたお子様へのサンタからのプレゼントが封を開けずにありました。無邪気な子供心にスタッフもホンワカ気分。
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    【脱衣室の床】
    Q タイルが汚れているが、これは何ですか?
    A 目視では分からない為、爪で擦ってみると汚れが取れました。原因は分かりませんが、洗剤等をつけて洗う際に下に落ちて、ホコリが付着し、乾燥したものと思われます。
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    【換気システムのメンテ】
    今回は、汚れたフィルターを洗って乾かす時間が無かったので、予備と交換しました。
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    【トイレの床材】
    木製の床材の場合、耐久性・見栄えはありますが、水には弱いのが欠点です。トイレ内の湿気により、結露が発生し、便器の丸みの部分との間に水滴が溜まり、これが木部を腐食させることもあります。
    また、ビニール製のクッションフロアの場合、水には強いのですが、メンテをしないとカビが付着し、取りにくくなることもありますので、採用される仕様とその後のメンテには注意をしましょう。
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