お家の西側の基礎。基礎の表面に施されている厚さ数ミリの化粧モルタルに、温度変化によるヒビ割れを発見。後日、補修する事をお約束。
今後は、お客様のDIYによる、ホームセンター等で販売されている「簡単セメント」や「らくらくセメント」等で補修する事になります。
(参考/2008年8月25日、富山市I邸2年目点検)
Q 基礎の下のほうが剥がれているのは何故?
A 現状を確認。年月の経過によって、外構の土が自重で締め固まって少し沈んでいる状態。土が沈むことで、基礎表面の化粧モルタルが施されていない箇所が見え出して、剥がれているように見えるものと思われます。
構造的には全く問題は無いのですが、見映えが気になるご様子。砂利等をこの上から敷いて見えないようにする事も出来るとご提案。
また、外構廻りに植物を植える場合は、砂利をずらして掘るのではなく、砂利の上に土を敷くことをお勧めしました。
※1 造成地や宅地の多くは「盛り土」をしていますが、土は重いので年月の経過とともに自重で締め固まって沈下し、落ち着いた状態になるまでは数年かかるそうです。
また、人為的に締め固めをする方法を「転圧」と言います。
Q 基礎の表面にヒビ割れがある。以前から気になっていたが、5年目点検の機会に聞いてみようと思っていた。
A 現状を確認。基礎の表面に施してある、厚さ数ミリの化粧モルタルのヒビ割れだと思われます。後日、念のために表面モルタルをはがしてみて、基礎本体にヒビ割れがないかどうかを確認する事をお約束。
もしも、基礎にヒビ割れ(このような事例は、ほとんどありませんが)があった場合の処置としては、高強度・高接着力のサンケミカル補修剤を注射器のような器具で傷口部分に注入します。空気に触れると硬化する性質があり、ヒビを埋める事が出来ます。また、注入工法で他の補修剤では、エポキシ樹脂や弾性エポキシ樹脂、無機質スラリー等があるそうです。
Q 基礎の表面にヒビが入っている。大丈夫なのか?
A 現状を確認。基礎表面に塗ってある、気温の変化により厚さ数ミリの化粧モルタルにヒビが入っていました。基礎本体のヒビではなく、見栄えの問題であり、強度には全く影響がないことを聞いてお客様はひと安心されたご様子。
今回は2年目点検であり、保証書に基づき、弊社にて補修しますが、今後、ご自身で化粧モルタルを補修する時は、ホームセンターで販売している「簡単セメント」や「らくらくセメント(※1)」でも良いことをアドバイス。
※1 簡単セメントとは違って、水とセメントの粉が一つの袋に入っていて、揉むと袋の中の仕切りが破れて混ざり合うという代物。少しの量だけ使う場合に重宝するそうです。
基礎表面の化粧モルタルの様子を見ると・・・
Q ちょっと変色しているのは何故?
A 現状を確認。モルタルのPHはアルカリ性、土は酸性(※2)。雨水の跳ね上がりにより変色していました。
※2 日本では元々の性質や降雨が多い事などが原因で酸性土(※3)の所が多いと言われています。コンクリートはセメントがアルカリ性を保つことで強度を出していて、風雨に触れて中性化すると劣化します。また、基礎の鉄筋は周りにアルカリ性のコンクリートがあることで酸化を抑制し、強度を出しているそうです。基礎表面のモルタルは化粧モルタルと呼んでいます。
※3 土のPH値によって花咲く色を変化させる植物のあじさい。酸性は青色、中性は赤紫色、弱アルカリ性は赤色やピンク色。日本に青色のあじさいが多いのは、土壌のほとんどが酸性だからとか。