Q ラッチとラッチ受けのかみ合わせが悪い(開閉時に擦っている感じがする)
A 現状を確認。使用頻度や使い勝手等によってドアが少し下がっている状態でした。
そこで、扉の高さ(上下)を調整できる丁番を紹介。この箇所のキャップを外すと扉の高さ(上下)を調整できるツマミがあります。ここにドライバーを入れて左右に回すことで扉が上下に動く仕組みです。実際に高さ補正して改善完了。
リビングで床鳴りを発見。その床鳴り箇所に体重をかけて音を聞いてみると、床下にある鋼製束の伸縮音(湿度変化で木部が伸縮するによって木部と鋼製束の間に隙間が発生)であると判明。床鳴りのある鋼製束をモンキーレンチで増し締めすることになりました。
床下に入って該当箇所の鋼製束を増し締め。その周辺の鋼製束も調整しました。途中でライトの充電が切れてしまったのですが、基礎パッキンからのわずかな光を頼りにリビング下まで移動して作業終了。
今回の5年目点検でシロアリ保証が切れることをご案内。保証が切れたからといってすぐに被害が出てくることはありませんが、お家の周辺環境にもよりますので、「安心を買う」意味が強いことを紹介。、概算金額を口頭で提示しました。
Q 6月だったか、黒く小さな虫が大量に進入していた(大汗)当時は虫の名前をネットで調べていたが、度忘れしてしまった(笑)ムカデに似ていたような・・・。
A 詳細を聞き込み。お客様は虫に対してそれほど嫌悪感は無く、見つけるとティッシュでつまんで捨てるタイプだそうです。床下への進入は基礎パッキンを通って入ってきますが、室内へは給排水管をつたって入ってくる事例もあります。
周辺環境は田んぼと用水。虫の発生原因がある限り、完全には防ぐことができないと思われます。
したがって、ホームセンター等で殺虫剤を買ってお家の周辺にまいたりしている事例を紹介。
お客様曰く「虫の進入経路を探ってみると、勝手口や玄関で発見することが多かった」とのこと。完全に扉が閉まっていても扉と枠材の間には開閉の都合上、わずかな隙間が存在しています。
開口部からの進入。網戸を閉めていても小さな隙間から入ってくる事例もあります。
お家は「密閉空間」という窒息してしまいそうな仕様ではなく、自然な空気の流れが出来るように換気計画はもちろん、給気口や排気口、サッシ等々にわずかな隙間が多数存在していると改めて説明。
1階や2階の壁、天井面の状態を確認。1階の珪藻土仕様の壁面は特に変化は無かったのですが、2階のクロスに浮き等の現象がありました。
[リビング] [2階居室] [2階ホール天井]
一般的に木部の大きな伸縮等は2年目で納まる(落ち着く)と他の現場では説明していますが、今回の現象は5年目点検。状態を見ると改めて補修する必要があると判断。アフターサービスの一環ですが、目立たないように注射器等の道具を使って後日補修することをお約束。
このような状態になるんだったら、2階部分も全て塗り壁にすれば良かったのかも・・・と、お客様。
壁と天井が自然なホワイト色でまとまっていて、5年が経過してさらに味が増している感じがします。
[玄関] [リビング]
お家の5年目点検。5年という歳月が経過すると、お家の様々な場所に変化・劣化等が見受けられますが、お客様自身が気づいていない?特に気にしていない?に分類されます。
これまでの5年目点検でのノウハウや他の点検現場での事例を振り返って、参考にして、経年変化の理由をお客様にキチンとお伝えして、不安感が出ないように心掛けています。
点検現場では劣化対策・対応というメンテナンス・お手入れについての説明が主となります。
「5年目点検ってどんな感じ?」と聞かれると、特別に変わったことをする意味ではなく、「ひとつの分岐点」という考え方になります。
さて、建築当時は誰しも「こだわりや夢」を持って建てられるお家。今回のお家仕様・装備では無垢のパイン材や珪藻土に囲まれたナチュラルな住まい。今は特に何も感じておらず、ごく普通のようで、「住み慣れる」という意味が強いようです。
5年目点検。
新築以降、お客様によるDIYなどのお手入れの成果、これからのメンテナンスの必要性が実感されています。ウレタンワックスをかける等の愛着があるお客様。今では新築当時以上に「木の優しい温もり」がさらに強く感じられます。玄関ドアはDIYで防水塗装されているご様子。
一般的に経年変化は「劣化」と言われますが、「味わい」というコトバが相応しいですね。
2012年9月27日(木)お家の点検1年目(富山市八尾町M邸)
所要時間 13:28~14:53 晴れ
スタッフ 岡野、成瀬、永原、渡辺
【M邸の紹介】
本日は秋晴れ・晴天☆
お客様宅を見て思わず青空にそびえ立つ山(マウンテン)を連想しちゃいました。玄関は山の入口らしく、タイル(人工石)で敷き詰められているようで、山小屋的なナチュラルな心地よさが感じられます。
リビングの梁がむき出しになって天井が吹き抜けになっている仕様、照明のチョイス、レンガを使った暖炉を思わせる飾り棚等々。
自然な環境に一歩、二歩と近づいている雰囲気がステキムードいっぱいになっています。
階段手摺りはアイアン(鉄)製の黒でまとめられています。内装でのアイアンの使い方は様々あるのですが、格調高く、引き締まって見える感じが何とも素晴らしいですね。