瓦を固定するスクリュー釘が少し浮いている状態だったので、ハンマーで増し打ちを実施。
板金の上にはコウモリのフンが転がっていました。お客様の話ではこの辺りはコウモリが非常に多いそうです。5年目点検の記録によると当時は水切りの中にコウモリが棲みついているようでした。
次に大屋根の点検を実施。こちらも棟瓦やコーナー瓦のスクリュー釘が少し浮いていたので、ハンマーで増し打ちを実施。カンカンカンと釘を打つ音が周囲に鳴り響いています。
玄関ドアの開閉テストを実施。閉まる勢いが弱くラッチが少し飛び出て完全に閉まらない状態。そこで、潤滑油(CRC)をラッチに吹き付けして摩擦を抑えてみましたが、あまり改善できませんでした。
次にドアクローザーを調整。数ミリ単位で何度か開閉テストをしてちょうど良い感じにしまるようになりました。お客様にも確認して頂き、お客様ご自身でも調整されておられるご様子でした。
Q 以前にドアの表面の基材が剥がれて鉄板が見えてきた。木工用ボンドで接着したが・・・。
A 現状を確認。経年変化等で発生し得る現象であることを説明し、今後ともDIYで対処して頂くようお願いしました。ドアの塗装には「レクサンドール・チークオイル」を使っておられるご様子。
玄関ドアの耐候性。玄関は陽射しの強い南側ですが、玄関上の軒の出が長いことで雨が当たりにくく、紫外線等の影響も少なく、そして何よりも塗装を継続して実施されていることが「木」独特の風合いを保持できているものと思われます。
デリケートな鍵穴のお手入れについて。潤滑剤(粉末タイプの鍵穴スプレー)の使用をお勧め。5年目点検の頃は身近にある鉛筆の芯(黒鉛)を利用していましたが、効率がかなり悪かったのを覚えています。鍵穴の錆防止の為、濡れた状態での鍵の使用はできるだけ避けて、必ずタオル等で拭いてから鍵を使って頂くようお願いしました。
足拭きマットの使用後の状態をお聞きすると「濡れたまま放置」されているご様子。そこで、濡れたマットをそのまま置くと床材が変色することがあると助言。すでに床材同士の間が少し変色しており、お客様も私たち点検スタッフから言われることで改めて再認識されたご様子。
[洗面脱衣室]
Q 冬の結露が原因で床が腐蝕してきた。
A 現状を確認。サッシはアルミ製の複層ガラス、暖房設備はエアコンと石油ファンヒーター、洗濯物干しは2階ホールで除湿機を点けておられるご様子。
[LDK/南側]
5年目点検の頃の話では積雪で1/4が埋まることもあるそうです。厚手のカーテンを閉めると、室内の暖気と寒気の対流から外れてしまって、カーテンとサッシの間の空気が滞留して結露化しやすい環境になっていることも原因のひとつと思われます。現状を改善するには様々な方法があるのですが、根本的な解決にはそれなりの費用がかかりますので、一番手軽な方法として定期的にタオル等で拭くことをお願いしました。
Q 数年ほど前から窓が真っ白になってしまい部屋が暗くなった。
これは複層ガラス(ペアガラス)内部の結露現象となります。
[建物正面/南側/外側]
この内部結露は窓ガラスを両面から拭いても曇り症状が取れない、次第に曇り部分が大きくなってくることによって実感できる現象となります。「変かも?」と思った時、弊社保証書の保証期間内に問い合わせて頂ければ無償交換の対象になったのですが、そうでない場合は数万円のご負担となってしまいます。5年目点検の現場では「アレ?」と思ったときの早めのお問合せをお願いしています。
[建物正面/南側/内側]
サッシが納品・施工されて10年までがメーカー保証の対象期間。注文住宅の場合は、住まわれて約9年までが保証期間になると思われます。必ずしも起こり得る現象ではありませんが、「起こり得る現象を知っている」ことが大切になります。
[2階居室/北側/内側]