クロスの浮き等を発見。今回は1年目点検。私たちの住宅業界では建築に使われた材木は現地(立地・周辺環境)の気候に順応する(約2年で木が落ち着く)のに約2年かかると言われています。それは「木がミシミシと動く(湿度変化等で伸縮)」と言う現象のようです。弊社ではこれらを踏まえて、クロスは2年保証であり、2年目点検後のフォローでコークボンド対応が行なわれています。
[2階居室/浮き]
[2階廊下/めくれ] [2階廊下/浮き]
お客様に住み心地アンケートの記入をお願いしました。
[友人・知人に自慢、褒められる・驚かれるところ]
LDKの小上がりに驚かれるとのことです。小上がりの高さを利用した収納スペースもあります。
[LDK/畳コーナー]
スキップフロアに驚かれるとのこと。中2階の書斎スペース。LDK全体が見渡せます。
1年間の四季を体験されて感じたこと。リビングが広すぎたそうです。リビングとキッチンを仕切れる3枚扉の引き戸。「閉めると光熱費が節約できるかも?」と予想していましたが・・・(床暖房はリビング、ダイニング、キッチン、洗面化粧室)
[LDK]
エアコン(クーラー)の設置はリビングだけ。開放された空間を冷やすにはクーラーの容量不足(吹き抜けもある)のようでした。
間取りで開いたちょっとのスペースに収納の発想を取り入れています。デザイン性も考慮されています。
[LDK/リビング開き戸の横]
弊社・中田工務店では1年目、2年目、5年目、10年目(予定)を実施しています。
これらの点検の中で一番力を入れているのはどれ?と聞かれると、「全ての点検が大事です」と答えざるを得ませんが・・・(汗)
お家のリフォーム(一部改修)を考えると、一般的には10年目点検以降となります。外壁材や屋根材の防水塗膜、シーリング剤などの劣化への対応、雨が進入しないようにする為の防御ですが、立地環境等によっては劣化の進度が異なってきます。無理にリフォームする訳ではなく、常に現状を検査してお客様の同意を得て工事が進められます。
お客様にメンテナンスの注意喚起をする場合、5年目点検が妥当と思います。5年経過すると新築時の「キズが付くのが嫌」という気持ちが「キズが付いても仕方が無い」という方向に変化してくるようです。「新築時のようなピカピカな状態」には戻れないのですが、経年変化等(部材の消耗)を遅らせる目的で「こうすれば長持ちします」という助言が多くなりますし、お客様も聞きたい話題だと思います。
とすると、1年目や2年目は?と思われるかもしれませんが、どれも大切な点検です。病気への対策と同じような考えで、起こり得る現象に対する早期発見と対処という考え方です。
お客様はお家で起こり得る現象をあまり詳しく知りません。点検スタッフが事前に発見して不具合等に早めに対処することでお客様の費用負担を出来る限り軽減することを目標としています。
また、お客様にも現象を知って頂いて日用大工的なお客様DIYも必要になってきます。無理強いは出来ないのですが、お家に手をかけることで部材が不思議と長持ち・愛着がわいてきます。私たち点検スタッフはそのお手伝いをお家がある限りずっとできれば幸いと感じております。
2013年8月17日(土)お家の点検5年目(高岡市E邸)
所要時間 12:56~13:55 晴れ
スタッフ 横窪、渡辺
【E邸の紹介】
本日はお客様宅の5年目点検。思い起こせば・・・1年目点検は平成21年8月27日、2年目点検は平成22年6月19日に実施されています。
これまでのアフター履歴を見ると、お問合せや不具合等が幾つかありましたが、弊社スタッフに対応が良かったのか、無事に解決・改善されているようです。
今年の4月にご成約となったお客様はこちらの5年目点検のお客様からのご紹介でした。営業の永原との関係は非常に良好だと聞いていますが、弊社「中田工務店を紹介する」という言葉の背景にはこれまでの定期点検を含めたアフター・フォロー事例を評価されてのことだと、良いように解釈して自分勝手に喜んでいます。
そう言えば、このクローゼット仕様。右側は折れ戸で左側はマグネットで1枚扉。横窪はこのクローゼット仕様はアフター現場では初めて見るそうで、お客様が採用された建具に対して非常に驚き喜んでいました(笑)
[雨水枡]
点検を実施。泥等の溜まりも少なく、特に問題はありません。
[建物後面/南西側]
雨水枡の蓋が強風時に枡内の圧力によって飛んでしまうのか、レンガが重石として置いてありました。
[汚水枡]
点検を実施。お客様にも枡底を見て頂き、将来的な詰まり防止の為に定期的にホースの水流で洗浄して頂くようお願いしました。
・・・が、とりあえず、試しにやってみよう♪と意気投合してお掃除のお手伝いをすることに。
[建物右面/西側/キッチン]
今回は長いホースが無かったので、バケツと長い棒でお掃除をすることにしました。
お客様の目の前で「ホースが無い場合の見本」を実演しています。汚水枡内の底部に長い棒を這わせて、溜まっている白い油脂等を剥がしながら、バケツの水で流し込む方法です。
ハッキリと見えにくいかもしれませんが、キレイにお掃除できました。
[お手入れ前] [お手入れ後]
サッシの両サイドからの雨垂れが黒く目立っていました。雨垂れができる仕組み(水アカやシーリングに含まれる可塑剤の油分や雨の汚れ成分等)を紹介。築5年で黒くなっている雨垂れを擦り落とすとなると、外壁の経年変化等、表面に施されている防水塗膜を無理に削ってしまうことにもなりかねません。比較的簡単な方法ですが、油分を分解できる中性洗剤の使用も選択肢としてあると思われます。
[建物左面/東側]
※ 水アカについて(参考/おそうじ本舗/
(http://www.osoujihonpo.com/guide/shinno/water/article12112902.html)
一般的に言われる「水アカ」ですが、私たちの生活の中で色んな場面で目にします。ネットで検索するとミネラル分である「カルシウムやマグネシウム」が水アカの原因のようですね。中性洗剤では落ちないこともありますが、そんな時はアイテムを使って「擦り落とす」ことになります。アルミホイルが有効だそうですね。
水周り(洗面化粧台や浴室の鏡など)や外壁に垂れている雨垂れ等々があります。室内のメッキ部分はともかく、外壁の場合は「擦る」方法は防水塗膜・基材を傷つける可能性もあるので注意が必要です。
外壁の表面に施されている防水塗装(塗膜)の劣化について。外壁の防水塗膜が紫外線等の影響によって次第に劣化、最終的には粒子化するチョーキング現象(外壁材の耐候性の低下)が発生、そのまま放置しておくと外壁材が傷むことによって改修の際の費用が余計にかかる事例もあります。
[建物左面/東側]
外壁材同士の間に施されている弾性コーキング(シーリング)について。紫外線等によって劣化(硬化)してくると、外壁材同士の動き(湿度変化による下地材の伸縮等)に順応できず、硬化現象によるヒビ割れが発生してきます。放置するとヒビ割れの隙間から雨水が進入することもあり、将来的には「打ち直し」等の外装工事が必要になってきます。