点検ブログ

  • 【開き戸】10月20日(月) 定期点検5年目(富山市Y邸)

    Q ノブが戻らなくなる時がある。
    A 現状を確認。内部のバネの構造が経年変化(使用頻度や使い勝手等)によって、磨耗していると思われます。ノブが正常に戻らなくても、きちんと戻す事が大事。バネが伸びた(ノブを引いた)状態のままにすると戻らなくなってしまう事もあります。
    09_Y_開き戸_0109_Y_開き戸_02

    戻らない場合、交換が必要となりますが、交換費用を考えると使えるうちは使ったほうが良いですね☆
    なお、費用は、ノブを2基変える必要があり、約1万円になります。
    09_Y_開き戸_03

    Q 季節によって、ドアが引っ掛かる時がある。今は大丈夫であるが・・・
    A 現状を確認。お洒落な輸入ドアです。内部にガラスが入っている仕様の場合、重みでドアの底部が下がってくる事例です。戸先と床とが擦れると考えられる位置を調査。
    09_Y_開き戸_0409_Y_開き戸_05

    今は乾燥気味の気候。木部に含まれる水分が放出される事でやや縮んでいる時期。底部を目視すると床との間がほとんどない状態でもありました。
    09_Y_開き戸_06

    床は無垢のフローリング。無垢材の特徴として、自然な色合いや感触が魅力的ですが、室内の湿度変化によって伸縮を繰り返し、隙間等が発生します。
    施工では、伸縮を考えて床材の間隔は葉書1枚程度の広さを取っていますが、それぞれの床材ごとに性質も少し違っています。双方が膨張した場合、少し床が浮き上がる事もあります。
    09_Y_開き戸_0709_Y_開き戸_08

    このドアは3次元丁番のように前後に動かせるタイプではなく、2次元丁番ですので、上下にのみ調整が可能となっています。現状を改善すべく丁番のビスの増し締めを実施。
    今後はDIYでも直せるよう、今回の現象の仕組みと対処方法を丁寧にお伝えしました。
    09_Y_開き戸_0909_Y_開き戸_10

    09_Y_開き戸_1109_Y_開き戸_12

    左が戸先の部分、右が軸の部分です。

  • 【玄関ドア】9月22日(月) 定期点検5年目(砺波市M邸)

    Q ドアノブが緩んでいる。
    A 現状を確認。質感のある輸入木製ドアです。ドライバーで調整してみましたが、改善されませんでした。
    16_M_玄関ドア_0116_M_玄関ドア_02

    次にドアノブを外して、構造を再確認。
    16_M_玄関ドア_0316_M_玄関ドア_04

    構造を理解し、ビスを上手に調整。
    16_M_玄関ドア_0516_M_玄関ドア_06

    Q 鍵が抜けなくなることもある。
    A 現状を確認。鉛筆の芯(黒鉛/2008年2月16日、富山市K邸2年目点検)を鍵に添えて、鍵を鍵穴に抜き差ししながら、激しく十数回前後に動かして現状を改善。
    16_M_玄関ドア_0716_M_玄関ドア_08

    ここで、お客様へ鍵を濡らさないようにお願いしました。濡れたままの鍵を使った場合、鍵の内部構造が錆びる可能性があります。
    また、滑りを良くする為にスプレーを用いる方法もありますが、油分にホコリが付着して、鍵が詰まる原因にもなります。
    丁番に少し異音があったので、スプレーを注入して滑りを良くしました。
    16_M_玄関ドア_0916_M_玄関ドア_10

    そして、丁番とラッチ受けをドライバーで調整。
    16_M_玄関ドア_1116_M_玄関ドア_12

    最後にドアクローザーを調整して完了です。油圧式ですので、ちょっとした回し方でも大きく変わってしまいます。数ミリ単位での調整となります。
    16_M_玄関ドア_13

    実は、最初に3~4ミリ回しました。すると・・・「バタ~ン!!」と大音量で強く閉まりました(笑)

  • 【網戸】8月25日(月) 定期点検2年目(富山市I邸)

    Q 網戸のマグネットで、上のほうがくっつきにくい。
    A 現状を確認。1年目点検時と同じ質問です。やっぱり、奥様は気になるご様子。
    08_I_網戸_0108_I_網戸_02

    縦に長い網戸の場合、他の現場での事例にもありますが、上下同時には閉まりにくいと思われます。
    ここで、女性の観点から実際に坪島も状態を確認。最終的にこの仕様に奥様はご納得されました。ありがとうございます。
    08_I_網戸_0308_I_網戸_04

  • 【ドア】6月25日(水) 定期点検2年目(富山市婦中町K邸)

    Q 引き戸を閉めた時、ピタッと閉まらない。枠が歪んでいるのでは?
    A 現状を確認。枠は歪んでいませんでした。もし、歪んでいたとすれば戸を開いた時に、固くなって閉まりにくくなってしまいます。使い勝手や室内環境(湿度)によって木製の戸が若干かたがってきたものと考えられます。後日、調整する事をお約束。
    03_K_ドア_0103_K_ドア_02

  • 6月4日(水) 定期点検1年目(富山市婦中町T邸)

    6月4日(水) 定期点検1年目(富山市婦中町T邸)
    所要時間 10:00~10:37 晴れ
    スタッフ 石丸、常務、岩見、渡辺
    協力業者 同行なし

    【T邸の特徴】
    大通りから1本はずれた所に建っているT邸。注文住宅で、色んな箇所にこだわりがあります。
    隠れた所にある勝手口は遊び心をくすぐりますし、吹き抜けのリビングには心地良い開放感が漂っていました。

    【お誕生日】
    引越しされて1年目のお誕生日のお花です~♪でも・・・1年目点検の時期が遅くなったので正確には・・・1年ちょっとです(笑)
    01_T_お誕生日_0101_T_お誕生日_02

    【ポーチの隙間】
    Q 隙間が開いてきました。
    A 現状を確認。「宿命」とも言われている、コンクリートの気温による膨張や伸縮による隙間です。
    強度には全く影響無いのですが、見栄えが気になるご様子。目立たないように補修する事をお約束。
    02_T_ポーチの隙間_0102_T_ポーチの隙間_02

    【虫】
    お家の後ろ側での出来事。
    Q 虫が多いですね。こんな風に・・・
    A 現状を確認。たくさんの蚊の死骸が網戸に引っ掛かっていました。周囲を見渡すと近くに農業用水、お隣は空き地。小さな虫が発生しやすい環境ですね。
    03_T_網戸の虫_0103_T_網戸の虫_02

    【クロスの隙間】
    玄関吹き抜けのクロスの状況を確認。外壁側のコーナー部分に隙間がありました。外壁側は特に木部の伸縮が大きいので起こりやすい現象です。後日、目立たないようにコークボンドで補修する事をお約束。
    04_T_クロスの隙間_0104_T_クロスの隙間_02

    全室のクロスの施工は、天井目透かし仕様となっています。天井と壁との間がキレイに見えますね。
    04_T_クロスの隙間_03

    【和室の引き戸】
    Q 一時期、両手でも開きにくい頃があった。
    A 現状を確認。
    05_T_和室引き戸_0105_T_和室引き戸_02

    リビング(下図の左側)と和室の湿度の違いで起こる木部の伸縮現象であると思われます。お客様宅では冬の間は暖房効率を考えて閉めておられます。リビング側は蓄熱式電気暖房機とエアコンで湿度が低くなり、引き戸の木部が乾燥して縮むことで起こる「反り」、逆に和室側は湿度が高いことによる「伸び」となり、当時は開閉しにくくなったものと考えられます。
    05_T_和室引き戸_0305_T_和室引き戸_04

    今回、引き戸の調整を提案しましたが、四季での室内湿度(生活スタイル)の変化が原因である為、みんなで協議。開閉に支障がない今の状態を調整すると、再度不具合が発生する可能性もありますので、2年目点検まで様子を見る事になりました。

    【床鳴り】
    Q ソファの下で床鳴りがします。
    A 現状を確認。四季の湿度の変化が原因で木部とそれを支える床下の鋼製束に若干の隙間が出てきたものと思われます。後日、床下に潜って調整(増し締め)する事をお約束。
    06_T_床鳴り_01

    【トイレドア】
    Q ドアのロックが掛かりにくい。
    A 現状を確認。
    07_T_トイレドア_0107_T_トイレドア_02

    ラッチ部分を調整しましたが、改善されませんでした。
    07_T_トイレドア_0307_T_トイレドア_04

    丁番を調整。湿度の変化や使い勝手等でドアが若干傾いていた事が原因でした。ドライバーで調整すると同時に奥様へ改善後の状況確認と簡単なメンテの仕方を説明しました。
    07_T_トイレドア_0507_T_トイレドア_06

    丁番のキャップを外すと調整できるネジがあります。
    07_T_トイレドア_0707_T_トイレドア_08

    丁番の傾き調整での注意点。右手でドライバーを使いながら、左手の指をドアの下部の隙間に入れて指先の感触で調整具合を確認すると良いですよ。
    07_T_トイレドア_0907_T_トイレドア_10

    【キッチンタイル】
    Q キッチンの床はタイルですが、足元は冷たくないですか?
    A 平気です。キッチンって水仕事の場所ですから床に水が落ちますよね?タイル仕様は水を弾いてくれるので、日頃のメンテ(拭き掃除)には重宝していますよ(笑)
    08_T_キッチンタイル_0108_T_キッチンタイル_02

    【換気システムのメンテ】
    取り外す際に内部のバネに注意。
    09_T_換気システム_0109_T_換気システム_02

    フィルターを支えているバネを外し、汚れたフィルターを取り出す。
    09_T_換気システム_0309_T_換気システム_04

    汚れているフィルターを今回は水洗い。他には予備との交換や掃除機で吸い取る方法もあります。
    09_T_換気システム_0509_T_換気システム_06

    濡れた雑巾で内側の汚れを落とし、水洗いしたフィルターと支えのバネを取り付け。
    09_T_換気システム_0709_T_換気システム_08

    【生活スタイルって一体・・・】
    「生活スタイル」という言葉。私なりにちょっと考えてみました。
    室外環境・・・四季の湿度変化で、季節により気温と湿度が変わります。立地にも関係します。特に熱い日はドアが開けにくいとかもありますね。
    10_T_生活スタイル_01

    室内環境・・・季節に応じてヒトの手によって気温や湿度を変えています。暑さ・寒さには冷暖房をつけますね。使用する機器の種類(石油ストーブ、エアコン、電気暖房機等)やサッシの断熱性能(アルミ、樹脂、木製)等によっても異なりますが、これらが木部の伸縮を引き起こします。
    10_T_生活スタイル_02

    また、毎日の生活習慣では調理機器(ガス、IH)ですね。それと忘れてはならないのは、家族が生活している事です。ヒトは呼吸で水蒸気を放出しています。家族数にもよりますが、一日でペットボトル数本分の水分量になるそうです。びっくりですね。
    あとは・・・ドアを開け閉めする度に室内空気が動いているって事。たまにありますよね。めったに開けない部屋は空気が重い(湿度が高い?)っていうか、ジトッとしている時とか・・・。
    10_T_生活スタイル_0310_T_生活スタイル_04

    私も少しはメンテ博士に近づいたかも~♪(笑)

  • 4月28日(月) 定期点検2年目(富山市婦中町J邸)

    4月28日(月) 定期点検2年目(富山市婦中町J邸)
    所要時間 10:00~11:00 晴れ
    スタッフ 砂田、鉾井、川上
    協力業者 同行なし

    【J邸の特徴】
    白と水色・・・まるで地中海を思い出させるような、爽やかなお家。be-Livingです。すっきりとしたインテリア、まるで展示場のよう。観葉植物がたくさんあってマイナスイオンで一同癒されてきました。

    【デッキ】
    デッキにコケが生えているのを確認。
    Q お掃除はされていますか?
    A 気にしないから・・・(笑)
    01_J_デッキ_0101_J_デッキ_02

    【クモ】
    Q 夏、クモ(※1)がたくさん出てくる。暑いからかな?強力ジェットで殺虫しています。
    A 他の害虫等を食べてくれるので、むやみに殺虫しないほうが良いですよ。でも、バランスが難しいのですが・・・。クモ除けには、様々なアイテムがあるそうですね。以前伺った富山市K邸を思い出しました。
    また、外壁にくっついている蜘蛛の巣が水分を含むと外壁の素材にもよりますが、メンテナンスの立場で考えると取れなくなる等の悪影響もあります。
    02_J_クモ_01

    ※1 女郎蜘蛛でメスは最大25mm、オスは約7mm。

    【床鳴り】
    お客様が急にソファの上で飛び跳ねて、床鳴りをアピール。
    突然の行動にスタッフ一同ビックリしましたが、床鳴りの音を聞くと床下の鋼製束の調整が必要と判断。次回の点検後のフォローで増し締めする事をお約束。
    03_J_床鳴り_01

    【換気システム】
    1階、2階ともにONの状態。
    Q お掃除はされていますか?
    A していません。
    1年に1回はフィルター、半年に1回はカバーの掃除をして下さいと勧めたところ・・・
    Q 24時間換気システムは、どうしてもつけておかないとイケナイのですか?
    A 窓を開けっ放しにして、室内の空気を循環できれば、湿気の多い時期(冬と梅雨~夏)以外はつけなくても良いと思います。湿度の高い時期は、外気と室内気温の温度差により結露が発生し、ダクト内に水が溜まる可能性があります。これはメーカー側も保証外の回答ですので注意して下さいね。
    1ヶ月当たりの電気代は約500円。高いか否か・・・(汗)
    04_J_換気システム_0104_J_換気システム_02

    【シンクのカラン】
    Q 水が一本だけ変な方向に出ている。
    A 現状を確認。一般的なカランと異なっているので、吐水口の取り外し方を調べた後、調整する事をお約束。
    05_J_シンクのカラン_01

    【サンルーム】
    Q 引き戸が膨れているような気がする。
    A 現状を確認。サンルームは洗濯物干しする場所。湿度により木部が伸縮する事が原因と思われます。後日、開閉に支障がないように調整をする事をお約束。
    06_J_サンルーム_01

    【クロス】
    室内空気の循環(部屋毎の湿度が均一)のために2階の部屋のドアはほとんど開けっ放しのようで、クロスの隙間等はほとんどありませんでしたが、寝室だけはキレがあったので、後日目立たないようにコークボンド補修する事をお約束。
    07_J_クロス_0107_J_クロス_02

    【玄関ドア】
    Q 夏になると玄関ドアの鍵がかかりにくくなる。鉄板が膨れるからなのか?
    A 現状を確認。夏の気温で鉄が膨張(※2)するものと考えられます。後日、調整に伺う事をお約束。
    08_J_玄関ドア_01

    ※2 固体の線膨張率(※3)(単位:×10-6/K)では、ゴムが110、アルミニウムが23に対して鉄は12のようです。気体や固体は熱を加えると分子間の距離が増大して膨張します。「伸び=線膨張率×元の長さ×温度差」。参考文献/大塚徳勝著の「そこが知りたい物理学」共立出版㈱1999年。
    ※3 温度差1℃当たりの伸び率(熱力学って難しいです)Kとは熱力学温度のケルビン。

    だったら、どのくらい膨張するのか?例えば、線路のレール同士の接合部分に隙間がありますよね。電車に乗っていると四季を通じて「ガタンゴトン」というのは、この隙間に車輪が落ちることで発生します。ちなみに気温が0℃、鉄の長さが30mの場合、夏場で気温が30℃になると1.08cm伸びるようです。膨張対策も兼ねているレール仕様ですね。
    08_J_玄関ドア_02

    気温と湿度による、お家を構成する素材の膨張・伸縮率の差。素材で言えば、「木、ビニール、アルミ、樹脂、鉄、ガラス、ゴム等」様々です。それぞれに特徴があり、立地条件(自然環境)や生活スタイルによっても変化します。隙間等が発生するのもそのためですね。
    また、お客様の使用頻度や使い勝手、メンテナンス、経年変化等もあり状況は千差万別です。
    そう考えると家族を温かく包むお家って・・・不思議。

    【間取りの変更】
    子供部屋の壁について。
    Q もし、ここに壁を作るとすれば、どうやって作りますか?
    A 薄いタルキで仕切る事になりますが、薄いので防音能力は低くなります。
    プランニングでは十二分に検討し、新居で住まいを始めるお客様。年月の経過とともに家族構成も変化。様々なご要望・ご質問があれば、分かりやすく丁寧にお応えしていきたいです。
    09_J_間取りの変更_01

    【終わりに・・・】
    定期点検と言う、お客様との再会の場。定期点検に同行し始めて約3年、現場数は約230余り。全てのお客様が公平な点検を希望されておられます。
    これまでの事例を見ますと、お家のメンテナンスは、お客様と企業側の二人三脚が基本のようです。
    いつまでも愛着のあるお住まいで、新築時の感動が長続きするお家をお客様と一緒に考えていきたいと思います。
    10_J_終わりに_0110_J_終わりに_02

  • 3月29日(土) 定期点検2年目(富山市K邸)

    3月29日(土) 定期点検2年目(富山市K邸)
    所要時間 16:00~17:10 小雨
    スタッフ 砂田、舘、岩林、渡辺
    協力業者 同行なし

    【K邸の特徴】
    ところどころにさりげないコダワリを光らせているお家。細部にもK様らしさが見られます。ちょっとしたコダワリがお家への愛着を深めるのだと改めて思いました。

    【外回り】
    お客様が入居後に建てられたサンルーム。屋根から養生テープがぶら下がっていました。周囲に対して目立っているので、取り除く事にしました。
    01_K_外回り_0101_K_外回り_02

    【雨樋】
    玄関口の雨樋が通常の向きではなく、違和感があったので調べてみると偏っている事が分かりました。原因は自然環境によるものと思われます。後日、補修する事をお約束。
    02_K_雨樋

    【お客様のこだわり】
    玄関ポーチには、石が敷き詰められ、中には化石模様(※1)もありました。
    03_K_こだわり_0103_K_こだわり_02

    ※1 乱形の天然石で高硬度の石灰岩の一種。色や柄模様にはバラツキがあり、化石模様の特徴もあります。

    【ドアの異音】
    ドアを開閉する際にゴム状の緩衝材が引っ掛かって、「ピシャピシャ」と音がしていました。
    04_K_ドア異音_0104_K_ドア異音_02

    ドライバーで丁番を調整、ドア本体を若干移動(※2)し、現状を改善。日常の使い勝手によりドア本体が若干ずれてきていた事が原因と思われます。
    05_K_ドア開閉_0105_K_ドア開閉_02

    【ドアの反り】
    Q ドア(2階居室)が室内側に反っている感じがして、閉めにくい。
    A 現状を確認。室内の湿度が低く、ホール側の湿度が高い状態であると考えられます。
      ドアの構造・性能等では圧縮材を使用し、湿度変化にも適応していますが、木には自然の調湿機能とこれに伴なう伸縮性があります。空気中の湿度が高いと湿気を吸収して伸び、乾燥してくると湿気を放出して縮みます。
      今回は、現状の閉めにくい現象を改善する為に、ドライバーにて三次元丁番(※2)の調整を実施。

      ホールを挟んで向かい側には洗濯物を干している部屋。室内にはエアコンがありましたが、除湿能力よりも洗濯物からの水蒸気発散の量が大きい場合、ドアの開閉等により湿度の高い空気がホールの空間に移動しているものと思われます。

    後日、メーカーに事例を説明し、改善策等を検討する事をお約束。
    05_K_ドア開閉_0305_K_ドア開閉_04

    ※2 三次元丁番は、ドア本体の現場調整(ドア枠の中で本体の移動)が上下・左右、そして前後にも容易にできます。これは、室内環境によるドアの伸縮や使い勝手等への対応となっています。

    【クロス】
    キレやねじれ等を確認。後日、補修する事をお約束。
    06_K_クロス_0106_K_クロス_02

    ここで、お客様へクロスの施工方法である「巻く」と「切る」について説明。一般的には建築後、約2年間は湿度による木部の伸縮が特に大きい時期となります。
    06_K_クロス_03

    【コーナー部分】
    ねじれが発生する事があり、補修する場合、先ずはカッターで切れ込みを入れ、次にコークボンド(※3)を充填して切れ目を目立たなくします。機能や性能ではなく、あくまでも景観上(見た目)の問題で、もし充填後の状況が気になるのでしたら、現状のままにしておくのも良いと思います。
    【壁部分】
    浮きやよじれが発生する事があり、補修する場合、先ずは該当部分にカッターで切れ目を入れ、次にコークボンドを充填し、最後にローラーで抑えて補修します。

    ※3 コークボンドの使い方は、弊社のHPの「住まいのメンテナンス」にも紹介されています。用途はコーキングで、壁に釘穴やビス穴などへの補修にも使えますが、硬化する(液状が乾く)とゴム状になり、痩せて凹んでしまう事もあります。DIYでは注意して施工しましょう。

    【結露】
    Q 結露はありますか?
    A 特にないですよ(笑)
    現状を調査。素材の仕様はアルミです。寝室のサッシ枠のゴム部分に小さなカビを発見。次回の5年目点検まで放置すると余計に取り難くなる事例もあるので、ご主人へ拭き掃除等のメンテをして頂くようにお願いしました。
    07_K_結露_0107_K_結露_02

    寝室の場合は、一般的に寝る前にドアを閉めて、室内を暖めますね。暖まった後は、エアコンを消して就寝。時間と共に徐々に室内温度が低下し、露点も低くなります。ヒトの呼吸(水蒸気発散)が次第に部屋中に溜まって、室内温度が一番低くなる朝方に枠の冷たい部分に結露が発生しやすくなると思われます。・・・2月19日(火)富山市A邸の【結露】参照

  • 3月27日(木) 定期点検1年目(富山市婦中町Y邸)

    3月27日(木) 定期点検1年目(富山市婦中町Y邸)
    所要時間 14:00~15:00 晴れ
    スタッフ 石丸、橋爪、長澤、川上
    協力業者 同行なし

    【Y邸の特徴】
    洋風の注文住宅のY邸。お客様のこだわりが随所に見られて、とっても素敵。小さいお子さんがいるのに上手く収納とディスプレイをされていらっしゃいました。また、こだわりの床材も年を経るにつれて味が出ており、これからまた伺う楽しみが増えました。

    【水溜り】
    Q 玄関前に水溜りができて、晴れの日でも渇きにくいのは何故?
    A 現状を確認。コンクリートの気温による膨張や収縮で若干の段差が発生したものと思われます。後日、対応する事をお約束。
    01_Y_水溜り_0101_Y_水溜り_02

    【塗り壁のひび割れ】
    Q 外壁の塗装にひび割れを発見。家に雨水が入らないのなら良いのだが・・・
    A 現状を確認。塗装材料と下地材の伸縮率の差によるものと思われます。雨水浸入等の防水等の機能的には全く問題はありませんが、見栄えの面で気になる箇所です。後日、目立たないように補修する事をお約束。
    02_Y_塗り壁のヒビ_0102_Y_塗り壁のヒビ_02

    【天然の床材】
    無垢の床材です。1年が経過して、適度に日に焼けて、優しい色合いになっていました。やっぱり天然の素材は良いですね。奥様も嬉しそうでした♪
    03_Y_無垢材_0103_Y_無垢材_02

    【床のキズ】
    奥様曰く「引越し当初は、子供が床にキズをつけるんじゃないかと、とっても心配でした」との事。でも今となってみれば「キズつけないように」から「仕方がない」に変わると回想(笑)
    富山市婦中町のF邸やT邸もそうでした。元気なお子様の笑顔、かわいいですね♪
    04_Y_床のキズ_01

    【特徴1】
    R型の腰壁は職人泣かせの施工みたいです(笑)
    05_Y_施工の特徴_0105_Y_施工の特徴_02

    【特徴2】
    室内の雰囲気(左下は施工中の現場)です。柔らかさが漂ってきます。
    06_Y_室内の特徴_0106_Y_室内の特徴_02

    【内部の窓】
    Q 窓が開けにくい。
    A 現状を確認。木部の伸縮と金物との摩擦等が原因と思われます。ドライバーで調整しました。
    07_Y_内部の窓_0107_Y_内部の窓_02

    【住み心地アンケート】
    Q その後いかがですか?
    A 訪れる知人にはリビングのヒノキの床や珪藻土の塗り壁が褒められますね。
    08_Y_住み心地A_01

    A リビングは明るくてとても良いけれど、玄関が少し暗く感じます。
    08_Y_住み心地A_0208_Y_住み心地A_03

    【終わりに・・・】
    随所に奥様のこだわりが伝わってきました。やっぱり、使う材料が一つ違っても、室内の空間が結構違うんだなぁ~って感じです☆
    09_Y_終わりに_01

    最後に奥様から質問。
    Q 大きな絵を飾りたいのだけれど、ドコに飾れば良いですか?
    A 30cm毎に5cm幅の下地が入っています。下地のある場所にビスを打てば良いのですが、無い箇所に打つと大きな絵の場合、外れてくる可能性があるので危ないです。
    現場監督は「下地探し」の道具(ホームセンターに売っています)を使いますが、持っていない場合、壁を叩いて調べるようですね。う~ん・・・私にも出来るかしら・・・?(笑)
    09_Y_終わりに_0209_Y_終わりに_03