結露跡は特に見受けられませんでした。暖房器具は床暖房(加湿器併用)となっています。
[リビング]
これは床暖房の開放式の熱交換ユニットです。防錆循環液(お客様にて費用負担)は少しずつ蒸発していくので適量まで補給する必要があります。次のシーズンがくる前に「改めて確認」することが望まれます。
寝室の窓枠が少し結露している状態でした。ご家族が睡眠をとる部屋であり、長時間居る(呼吸する)ことで室内の水蒸気量が増加し、室温が低下する(カーテンとサッシの間)ことで結露しやすくなると思われます。
[寝室]
コーキング(シーリング)の弾力性を確認。太陽の紫外線等によって次第に硬化・ヒビ割れという経年変化(劣化)などが現れます。下地には防水シートが施してありますので雨漏りの直接的な原因にはならないと思われます。
[建物後面/西側]
将来的な外装修繕ではコーキング(シーリング)の打ち直しや外壁などの防水塗膜(塗装)の再施工が出てきます。ともに足場工事が必要になるので、同時期に実施したほうが経済的です。
今後の起こり得る現象を紹介。外壁材には防水塗装を施していますが、太陽の紫外線等の影響によって次第に劣化・粒子化してチョーキング現象(外壁の表面を手で触ると塗膜が付く)が起こります。防水塗膜が効かなくなってくると外壁の基材が少しずつ傷んで余計に費用がかかることもあります。次回の10年目点検でも検査を実施して将来的な補修等の目安がわかると思われます。
5年目点検の案内の往復葉書に「クロスの隙間」についてコメントがありました。そこで現状を確認。
お客様宅の構造は気密性や耐震性等に優れた2×4工法で暖房機器は蓄暖仕様となっています。外周部以外の壁は下地に石膏ボード(耐力壁)が貼られているので、木部の湿度による伸縮(蓄暖の場合は過乾燥による縮み)が伝わりやすく、クロスに変化が多く発生する傾向があると思われます。
[2階ホールの天井/浮き] [2階洋室のコーナー/隙間]
クロスの隙間等を目立たないようにするコークボンド補修は2年保証。2年目点検以降のクロスの変化についてはお客様にDIYをお願いしています。
新築時から年月が経過すると同時に経年変化という現象が所々に出てきます。機能的な消耗、部材の耐用年数等、構造的には影響は無いのですが、景観上で気になる部分。いざDIYとなると「うっ・・・」と最初のうちは感じますが、実際にやってみると「食べず嫌い」の感覚で何ともないようです。