階段口横のクロスには高さの半分のところで回り縁が施されていました。
お客様(内装屋さん)曰く・・・
クロスの面積が狭い方が切れ(隙間等)にくいので、このように途中に回り縁を入れておけば、クロスがよれたり、切れたりしにくくなるそうです。そして張り替える時も、上か下のどちらかを張り替えれば済むという経済性も考えた発想に驚きました。デザインもスッキリ見えてステキです☆
ご主人がホームセンターで材料を購入し、DIYで施工されたようですね。奥の方でこげ茶色部分に敷いてあるモノは土ではなく、ウッドチップ※1(木片)でした。手前の茶色の箇所は瓦チップです。
※1 ウッドチップは間伐材等の木片で、ネットで調べるとガーデニングにも使われているそうです。間伐材の使用により環境に優しい等の様々な特徴があり、樹種によっては防虫・防腐等の効果もあるようです。ペレットストーブの燃料となるペレットも原料は間伐材を使って加工しています。
間伐材とは、森林の立木が密集化するのを防ぐ為に、間引いた木材のことです。
さらにお家の奥(南側)の植え込みを見ると、先ほどとは種類が異なったウッドチップ。
また、ウッドチップの下にはシートが敷いてありました。雑草防止等の効果がありますね。
[外壁材について]
5年目以降のお家のメンテナンス。仕様等にもよるのですが、年月の経過(自然環境の影響)とともに塗膜が剥がれて基材の腐食やコーキングの硬化により、雨水の浸入等が考えられます。
お家は一生に一度あるか無いかの大きなお買い物。お家は定期的なメンテナンスを手掛ける事で、長く快適に過ごす事ができます。
太陽の紫外線や風雨雪の当たる箇所(方角や立地条件等)によって、それぞれの部材の消耗(劣化)の速さが違ってきますが、再塗装とコーキング工事はともに足場工事が必要となりますので、同時期のほうが金額的に安く施工する事ができると思われます。
コーキングとは「外壁同士の間や窓枠と外壁との間に施されているゴム状のモノ」です。
[屋根材について]
コロニアル仕様の屋根。自然環境の影響を一番受ける場所のひとつです。太陽の紫外線や凍結した屋根雪の落下(※1)等による経年変化(劣化や損傷等)で表面の塗膜が剥がれてしまうと、基材が侵食され、さらに防水シートにまで影響が及ぶと雨漏りの心配も考えられます。
建築後、10年~15年を目安に塗り直しを考える必要も出てきます。
※1 屋根に積もった雪が凍結して硬くなると、滑り落ちる際に塗膜を傷つけたり剥がしたりするようです。
藻は日当りが悪く、外壁に付着した雨水が乾燥しにくい箇所に発生しやすいようです。外構が土だと蒸発の速度が遅く、風通しが悪いと蒸発した水蒸気が周囲に溜まり、その付近の湿度が高い状態になり、乾きにくい環境になるものと思われます。
[西側]
この状態が続くと塗膜の劣化とともに塗膜を傷めてしまう事例もありますので、ブラシで擦り落とす等の早めのメンテナンスをお願いしました。
ここで、もう少し専門的にネットで調べてみました。
藻は光合成をするので、光と水分があれば、栄養源が乏しくても増殖します。
外壁塗膜が経年変化により劣化していくと防水性が低下し、含水率が高くなる事で藻が発生しやすくなるようです。
藻は外壁の表面で繁殖し、建物内部にまで根が伸びないので、建物の構造体に対しては特に悪影響を与えませんが、見た目の悪さがあります。
(日本ペイント/http://www.colormony.com/index.htmlより抜粋)
お部屋を暖める時に水蒸気が発生しない蓄熱式電気暖房機(蓄暖)。そして調理時にも燃焼(※1)という水分(水蒸気)が発生しない(電気を使う)IHクッキングヒーター。
※1 ガスが酸素と結びついて完全燃焼すると、二酸化炭素と水、熱量が発生します。
でも、どうして結露が発生するの?という質問は多くの点検現場で聞かれます。
結露が発生しやすい季節は冬が多いのですが、室内の場所(リビング、寝室、トイレ)によっては梅雨の時期にも発生します。今回はリビングダイニングでの事例です。
蓄暖の温風には水蒸気が含まれていない為、室内気温が上がると同時に湿度が下がり、過乾燥の状態になりやすく、湿度が20%という例も珍しくはないようです。そこで、ご家族の健康を考えて加湿器を使ったり、冬場は洗濯物が乾きにくい季候なので、洗濯物を干したりします。
室内の気温と湿度(水蒸気量)との関係。
お客様の感覚では、夜更けから朝方にかけて結露が発生している様子。
気温は暖房を消す就寝時から下がり始め、朝方の寒い時間(暖房をつける頃)が一番低くなっています。
また、石油ファンヒーター(1ℓの灯油の燃焼で約1ℓの水分が発生)も手軽さからつけたりしますので、換気や除湿をしない限り、室内の水蒸気は徐々に増加します。
室内が高温のままだと、水蒸気量が増えても(湿度が上がっても)結露はほとんどしませんが、気温が下がると露点(※2)に達して、気温が一番低くなっているサッシ枠等に結露が発生する仕組みです。
※2 露点とは水蒸気を含む空気を冷却した時に凝結(気体から液体へと変化)が始まる温度。