クロスの隙間を発見。建築後、2年目までは木部の伸縮が大きく、今回補修しても、その後も変化する可能性もあります。クロス保証は2年である事をお客様に申し伝え、2年目点検後にコークボンド等で目立たないように補修する事をお約束。
点検ブログ
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【クロスのキズ】2月12日(木) 定期点検1年目(富山市婦中町I邸)
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【開き戸】2月12日(木) 定期点検1年目(富山市婦中町I邸)
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【床材の隙間】2月12日(木) 定期点検1年目(富山市婦中町I邸)
Q 蓄熱式電気暖房機(蓄暖)の前面の辺りで、床の隙間が目立つ。
A 現状を確認。床材は無垢です。温風が当たる箇所が過乾燥になって、木部に含まれている水分が放出されて収縮、これが隙間になっていると思われます。もう少し、近寄って見ると分かります。「隙間にゴミが溜まり、掃除しにくい」と奥様。でも、無垢の素材の良さを考えると、仕方の無いことかもしれません。無垢は肌触りが良いとの好評を頂いています。
でも、蓄暖をつけなくなる時期になれば、過乾燥の環境ではなくなって、無垢の特徴である調湿効果で空気中の水分(湿気)を吸収し膨張、隙間が小さくなると思われます。
また、床材の施工の際には無垢材の伸縮を考えて葉書1枚程度の隙間を取っています。
(参考/2008年10月20日富山市Y邸5年目点検、開き戸)
(参考/2008年11月16日富山市Y邸5年目点検、床下収納庫) -
【床鳴り】2月12日(木) 定期点検1年目(富山市婦中町I邸)
Q 床鳴りがある。
A 現状を確認。音から判断すると床下にある鋼製束と木部との間に(木部の季節の湿度変化による伸縮はありますが)過乾燥による隙間が発生しているものと思われます。そこで、床下に入って鋼製束を増し締め(※1)して、床鳴りを改善。
※1 増し締めの方法では、「2008年9月14日富山市婦中町W邸1年目点検、床鳴り」で解説しています。床下で調整している間は床上のスタッフとの連携が必要です。
この現場でのスタッフのやりとり(音声)を活字化すると・・・
床上では坪島、床下では大矢となっています。
坪島「大矢く~ん、ココを踏んでみるけど、どう~?」
大矢「もう少し、ギュッギュッと踏んでみて下さ~い」「今、やってま~す!!」
坪島「あっ!床鳴りが無くなった」
大矢「分かりました~!それじゃ、OKですね~!!」 -
【換気システム】2月12日(木) 定期点検1年目(富山市婦中町I邸)
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【ホットカーペット】2月12日(木) 定期点検1年目(富山市婦中町I邸)
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【結露】2月12日(木) 定期点検1年目(富山市婦中町I邸)
冬場は、洗濯物の室内干しをされているご様子。蓄暖をつけると過乾燥になる傾向が強いのですが、洗濯物が干せることで室内の水蒸気量が増加し、湿度が上がります(健康に良いかもしれません・笑)
蓄暖をつけている時間帯は、常に室内が暖まっていることで、湿度が低めに推移します。就寝後、室内温度が低下。お家の気密性が高く、自然換気が難しい為、室内の水蒸気量が一定の場合、気温が下がるにつれて湿度が上がっていきます。そして、朝方の一番気温が低下する時にカーテンとサッシとの間の室温が露点(結露の発生)に近くなっていると思われます。
(参考/2008年12月6日富山市S邸1年目点検、結露)部屋の片隅には石油ファンヒーターがつけてありました。結露する事を除いては部分的な暖房、手軽さが良いと思われます。
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【住み心地アンケート】2月12日(木) 定期点検1年目(富山市婦中町I邸)
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【お家の提案と住まわれるお客様】2月12日(木) 定期点検1年目(富山市婦中町I邸)
お家については、「やっぱり魅力的ではないと!」や「電気代等のランニングコストを考えたい!」、「自然素材を使って、健康的な環境で暮らしたい!」、「とにかく低予算で抑えたい!」等々、様々な思いがあると思います。
現在の住宅市場では、お客様のご希望・ご要望と会社側の提案をマッチさせる傾向にあります。住まわれて1年目のアンケートでは、「ここがステキ!知人から褒められる」や「提案された間取りが良くって便利」、「もう少し、部屋を広く取れば良かった」、「ずっときれいなままでいたいから、こんな工夫をしている」、「住み始めて最初の頃は、子供が床や壁等を傷つけるかと神経質であったが、今になると諦めの境地」等々、様々な感想がありますね。
では、お家のメンテナンスの立場で考えると・・・少し変わってくるかもしれません。
住み始めて2年目以降、毎月気になるのは水道光熱費で、去年の同じ時期とを比較しますよね。
これはお財布のお話。
(参考/2008年8月28日富山市K邸2年目点検、調理器具)太陽の紫外線や季節の温度・湿度の変化、風雨、立地等の外的要因では、外壁のコーキングや屋根材の経年変化、モルタルのヒビ、木部の伸縮、雨垂れ等々、これらを防ぐことはなかなか難しいです。
これが生活スタイル(水蒸気の発生)等の内的要因では、結露や床鳴り、クロスの変化、ドアの開閉等々、仕組み等が分かっていれば、その場や今後の対処方法、未然の注意等で改善できると思います。
でも、お掃除とメンテナンスはちょっと違うので、なかなか好きではない限り、難しくもあります。全てに共通しているのは「変かな?気付いた時、発見した時」という、お客様の使い勝手や使用頻度等で、住まわれているお客様にしか分からない「現象への早期対処が有効」という事、そして、「起こり得る事例を知っている事」が大事ですね。
この「住まいの管理手帳」。建築業界に携わっている者でも知らなかった事例が多く掲載されていますが、スタッフの経験的知識のほうが優っている場合も多々あります。
また、お客様が独自に調べられて工夫されて、スタッフが勉強させられることもしばし。これからの定期点検。もっともっと勉強が必要なんだな、と今後の点検現場が楽しみになりました。