基礎の化粧モルタル施工にヒビ割れを2ヶ所発見。構造上はほとんど問題ないことを説明し、補修跡が目立つ事例もあるので、お客様と協議の結果、現在のままで良いことになりました。
[建物左面/南側の玄関寄り]
[建物左面/南側の後面寄り]
Q クロスの隙間等がある。
[リビング/コーナー/隙間]
これはクロスの膨らみ現象です。その少し左側に下地ボードのジョイントがあります。
[リビング/壁]
A 今回は当時のクロス施工の協力業者の方にも同行をお願いしていました。一般的な補修方法ですが、クロスの膨らみ部分をカッターで切れ目を入れてコークボンドを充填、ローラーで均等に均しています。
[クロス補修道具] [クロス施工の道具入れ]
光の加減、撮影時の角度等によってクッキリとは撮れていませんが、以前よりは目立たなくなりました。
[ビフォー] [アフター]
お客様は今回の一般的な補修跡には納得されず、クロスの部分貼り替えを強くご要望されました。
弊社からの説明では・・・「大きな吹き抜けがあって、上からの部材等圧力でこのような膨らみ現象は発生しやすい」でしたが、お客様側からは・・・「発生することが変。1年目点検では「貼り替える」ニュアンスだった」と強く抗議されました。同じ言葉であってもお客様と弊社の認識が違ってしまっていた事例になりました。
今回のクロスの柄・模様は「横」です。「縦」の場合は「縦に切る」補修でも柄をつなぎ合わせれば目立ちにくくなるのですが、横の柄の場合はつなぎ部分が目立ってしまうと思われます。お客様との協議の結果、貼り替え範囲は膨らみ現象のあった周辺から北側の外壁面までの長さになりました。弊社の説明不足・説明の仕方に不備があったことが原因と思われます。丁重に謝罪しました。
定期点検の現場ではお客様と点検スタッフの間で同じ言葉や説明の取り方に違いがある場合もあります。前任者が退職し、引継ぎは行なわれているのですが、後任に代わった時が特に多いと思われます。
場所・・・リビング吹き抜け
部位・・・下地材である石膏ボードのジョイント等の近く
材料・・・クロスの柄(縦や横模様など)や厚さ
原因・・・重力(構造材等の重量による圧力)、湿度変化等による下地(木部)の伸縮にクロスが追随
弊社の2年目点検では一般的なコークボンド充填による、変化跡を目立たないようにする補修を実施しています。跡形も無く完全に見えなく補修(アフターサービスの場合)するのは難しいと思われます。
さて、仕上がりを様々な角度・距離・光の強さ(太陽光や室内照明)で見ると、目立つ・目立ちにくいが出てきます。お客様の感じ方も千差万別なので、どこまでが補修・原状回復の許容範囲なのか、無償の範囲の中での完璧な補修は非常に難しいので、場合によっては一部貼り替え(クロスの柄には商品サイクルがあるので廃番もある)も行なわれるクロス・内装工事の現場です。
今回は部分的な貼り替えという結果になる予定ですが、クロスの「柄や色、厚さ等」の選択時、引渡し時、1年目点検時の様々な場面でどのような説明が必要なのでしょうか。感覚の違いを考慮して、今回のような事例は回避しないと、お客様に誠に申し訳なく後味が悪い結果になってしまいます。
定期点検の現場はいつも真剣勝負です。出来る限り、お客様の意向に沿うよう努力していますが、今回の事例のようにお客様からお叱りの言葉を頂くこともあります。
いつまでも弊社・中田工務店のファンでいて頂けるよう、今後も「引渡し後が本当のお付き合い」と胸を張って言えるよう、毎回の現場に教訓にしながらアフター現場からの発信を継続して取り組んでいきたいと思います。
2013年9月25日(木)お家の点検2年目(富山市K邸)
所要時間 12:00~12:54 晴れ
スタッフ 砂田、渡辺
【K邸の紹介/収納力アップ】
収納庫(食品庫)の下は床下点検口、床下収納庫のようなイメージですが、少し違います。収納庫に物を並べるのにも限界がありますので、収納空間をもっと効率よく使えるようにする方法とは?
今回のお客様宅では突っ張り棒ではなく、複数の棚を必要に応じて配置できる安定性のある可動棚となっています。このような便利仕様・装備は新築後にDIYでも出来ますが、最初から造り付けにしておくと手間が省けて何かと有効だと思います。
[食品庫]
今度は突っ張り棒を使った工夫です。様々な用途に使われています。
[転倒防止/2階居室] [お子様の危険防止ゲージ/廊下]
浴槽にかぶせる「巻くタイプの風呂フタ」の置き場所をどうにかしたい。床上だとお掃除とかには邪魔になる(斜めにすると倒れる)。「だったら上に持っていって、空いた空間を有効利用」という発想には驚きです。元々、浴室暖房が天井に取り付けられており、物干し棒も標準仕様だったせいか、これがヒントになったのかもしれませんね。