Q 塗装が剥がれている。
A 現状を確認。塗装は対候仕様となっていますが、半永久的ではなく、近い将来には定期的な塗装が 必要となってきます。
今回の事例では外壁の再塗装も同様で、外壁材は現場吹き付け仕様です。現在はまだ問題ないのですが、手で触って剥がれが確認された時は、再塗装を促す時期となってきます。
今の塗装は新築当時(5年前)と比べて、塗料の進化もあり、既存の塗装の上に再塗装しますので、耐用年数が現在よりも延長できると思われます。
Q 床鳴りがある。
A 現状を確認。床鳴りの音を聞いてみると床下にある鋼製束の金属音のようでした。
そこで、床下点検も併せて実施。床下点検口は和室にあるので、畳をはぐっています。
床鳴りのする箇所の鋼製束を増し締めしている様子です。該当する箇所だけを増し締めしても周囲とのバランスによって違う箇所の床鳴りにもつながるので、床上と床下との連携プレイとなります。
Q 以前、ムカデが大量に床下から出てきたので、バルサンを使ってみた。
A 現状を確認。基礎パッキン工法という床下通気なので、煙状の殺虫剤を使っても完全に密閉されていないので殺虫効果は低下しますが、虫の死骸が数多くありました。
通気性は良いのですが、周辺環境(田んぼや畑、木々)による基礎パッキンからの小さな虫の侵入もあると考えられます。
お家の定期点検は、様々な箇所を診断して、起こっている現象(劣化・損耗も含む)に対応したり、起こり得る現象を未然にお知らせして、防止に努めています。
お客様のお家。住宅ローンを毎月支払う資金面から考えると「高額なお家の購入は一生モノ」ですが、住み続ける住まいの面から考えると「半永久ではなく、時々にメンテナンスが必要なモノ」となります。
人間の場合、自然治癒力やお薬、手術等といった方法・処方で、ケガや病気をしても回復しますが、お家の場合は、消耗・摩耗・劣化していくと部材の取替え等が必要になってきます。
破損等の事例を体験してしまうと部材の交換等で費用が発生しますが、そのような現象をあらかじめ予測して遅らせる(耐用年数を延ばす等々)事はメンテナンスを施す事で可能となります。
「不都合・不具合に感じた時がメンテナンスの始まり」というフレーズ。点検現場からの体験談でもあります。でも、ドライバーやコークボンド&タオル、ハンマーを手に・・・は、機会や後押しが無いとなかなか出来ないと思われます。
今回の点検は5年目。過去に1年目、2年目と点検を実施していますが、お客様の関心が一番強いのは5年目のようです。
私たち点検スタッフも5年目を視野に入れて、1年目と2年目点検がもっと充実したものになるように取り組んでいかなくては・・・と気持ちを新たにしています。