Q 宿泊客のイタズラか、襖に穴を開けられていた。どうしたら良いのか?
A 現状を確認。数箇所開いていました。管理人であるお客様は「宿泊客を気持ちよく迎え入れたい」強い願望があるので大変気になるご様子ですが、宿泊客のモラルによるところが大きいです。
今回は、2年目点検。穴の上からパテ(※1)を塗って分かりにくくする事をお約束。
※1 壁の穴埋め等に使われるパテ、そしてパテを塗り込むのに使われるヘラ。ホームセンター等でもDIYで直せるキットとして販売されています。
洗面台に黒ずみを発見。宮本(メンテナンス課長)が常備している洗剤を試してみましたが、陶器用の洗剤でないと消えないようでした。洗剤は汚れを落とすのに便利なのですが、様々な用途があるそうです。貼付してある注意書き。材質によって使い分ける必要があるみたいですね。
私達の身の回りでよく見かける水廻りの素材や製品。ちょっと調べてみました。
(リフォームするならこのお店より抜粋/http://www.reform-shops.com/b_refo/sozai.htm)
(ステンレス)
カラン等に使われています。サビにくく、耐熱性が高く、メンテナンスが簡単です。ちなみにステンレスの綴りは「stain-less」でサビにくいという意味です。
(ホーロー)
金属(鉄)の表面にガラス質の上薬を塗って高温で焼き付けたものです。熱や水に強く、お手入れがしやすいのが特徴です。表面のガラス層が欠けて、内部の地金が露出してしまうと、サビが発生してしまいます。メーカーによる品質の差が大きいそうですね。
(陶器)
陶土や粘土を形にしたものに上薬を塗って高温で焼成したもの。酸やアルカリに強いのが特徴です。現在、便器等に使われている陶器は「衛生陶器」と呼ばれ、固く吸水率の小さな陶器が開発されて、用いられているそうです。
Q このシミは落とせるのか?
A 現状を確認。ここまでになってしまうと、成す術がないそうです。汚してしまったらすぐに適切な処理をすれば、シミにはならないようですね。
和室調のお部屋には畳がありますね。ちょっと調べてみました。
(住まいの管理手帳(財団法人 住宅金融普及協会)より抜粋)
(インク)
牛乳で湿らせた布で叩くように拭き取ります。
(醤油・油)
こぼした上に粉末の洗剤・クレンザーをふりかけ、充分に液体を吸い取らせてから掃除機で処理し、その後、固く絞った布で何度も拭きます。
(フエルトペン)
油性の場合は、マニキュアの除光液またはラッカー薄め液で拭き取り、水性の場合は、クリームクレンザーで拭き取ります。
(焼き焦げ)
タバコのように小さな場合は、目が中ぐらいのサンドペーパーで黒こげを取ります。大きな焦げの場合、サンドペーパーで取り除いた後、応急処置としてロウをたらして穴を埋め、平らにしておきます。
今回は、不特定多数のお客様がいらっしゃる宿泊施設でした。
冷暖房設備はエアコンです。室内は除湿されて湿度が低めですが、押入れの中は寝具等が入っており、逆に湿度が高くなっているのが特徴的でした。
普段は、宿泊客の入室前や退所後の時間帯、そして空き部屋では、窓や押入れ等を開けて常に換気に心掛けていらっしゃいますが、やっぱり湿度差があり、木部の伸縮による建具やクロスの隙間等は少し目立っていました。
また、アドバイスとして2年目以降は、お客様ご自身によるメンテナンスが必要となること。
宿泊客にメンテナンスを強いるのは聞いた事がありませんが、お部屋の掃除を担当するスタッフによる早めの対応を行なうのが、見栄えや機能性を長持ちさせる秘訣となります。一般家庭でも同じですね。
出入するドアの調子が悪いのをそのままにして、無理に開閉し続けるとドアを構成する金物等が壊れる原因にもなります。
「ちょっと変かな?」と思った瞬間がメンテナンスの始まり。「壊れちゃった?」と分かった時には既に遅い状態。私自身の「お肌のお手入れ」もそうですが、メンテナンスには常に心掛けたいですね☆