点検ブログ

  • 【周囲の光景】5月14日(木) 定期点検5年目(富山市八尾町A邸)

    お家の周辺はドイツのような長閑な田園風景が広がっています。「田んぼに水が入ると3度くらい気温が下がるんですよ」とお客様。「真夏は盆地で暑く、冬は雪深くて寒い」と、以前暮らしておられた土地と比較されていました。
    03_A_立地_01

    「田んぼに水が入る時期は涼しくなる」と聞いたことがありますが、何故だろう・・・と、ふと疑問。
    ネットで調べてみると、稲穂が出て刈り取るまでの過程の中で、田んぼには様々な働きがあるようです。
    お米の自給は勿論ですが、今回は「気候の緩和」を取り上げたいと思います。
    03_A_立地_0203_A_立地_03

    水田に溜まった水は太陽に照らされて蒸発することで、気温の上昇を抑える働きがあります。これは「気化熱」と同じ現象で、夏の暑い日に玄関先や軒先で「打ち水」をすることで熱が蒸発するのと同じ原理です。
    蒸発する時に熱が必要(蒸発すると周囲の熱が奪われる)ということのようですね。
    (参考/関東農政局http://www.maff.go.jp/kanto/nouson/sekkei/tamen/04_2.htmlより抜粋)

    昔、学生の頃、夏の暑い日にはグラウンドに水をまいていました。蒸発している中で運動していると涼しくなっているのを感じ、当時は「水をまけば涼しくなる」と、仕組みを理解せずに単純に考えていた記憶があります。これも同じですね。
    また、全国ではヒートアイランド現象の緩和策として様々な場所で融雪装置が夏にも大活躍しているそうです☆

  • 【ネコ対策】5月9日(土) 定期点検5年目(富山市S邸)

    「ノラ猫の敷地への侵入が多い」とお困りのお客様。水の入ったペットボトルがたくさん置いてありました。
    03_S_ノラ猫対策_01

    私の近所でも同じように置いているお家があります。ペットボトルの中に入っている水がレンズの役割をして、ノラ猫の目を眩しくさせる仕掛けです。最初は驚くようですが、すぐに慣れてしまい、あまり効果が無いような声も聞いた事があります。

    ただ、虫眼鏡で紙を燃やす?(紙が燃える?)原理と同じで、水がレンズのようになって焦点が合った場合、火災を引き起こす事もあるようです。置き方や置く場所に注意が必要かもしれません。

  • 【玄関ドア】5月9日(土) 定期点検5年目(富山市S邸)

    ドアの開閉速度が速かったので、ドライバーでドアクローザー(※1)を調整。
    05_S_玄関ドア_0105_S_玄関ドア_02

    調整方法はドアクローザーに貼ってありますが、よく分からないと思います。いずれ、お客様ご自身で調整(※3)できるように解説しました。
    05_S_玄関ドア_03

    ※1 ドアクローザーの役割には「ドアを自動で閉める」、「閉まる直前は、ゆっくり閉めることで指等を挟まないようにする」という安全装置のような働きがあります。
    このクローザーは油圧式(※2)です。年月の経過や季節(特に夏と冬)の気温の変化等に
    よって中に封入されている油の状態が変化する為、調整する事が必要となってきます。
    ※2 閉まる時の速さ・勢いを抑えてくれる装置に封入されている油です。
    (参考/ドアクローザーとは?http://manmarry.com/door/より抜粋)
    ※3 今回は2バルブ型の仕様。(他に1や3バルブ型があります)。それぞれが調整ネジの数で違っています。2バルブ型の場合、第1速度(A)と第2速度(B)とに分かれており、Aは閉まり始めから閉まる間際(全体の軌道の8割)まで、Bは閉まる間際から閉まる(残りの2割)までの距離となっています。
    (参考/エクステリアの豆知識http://www.tesshi-e.com/genkan_tyousei.htmlより抜粋)
    05_S_玄関ドア_04

    時計回りに回すと閉じる速度は遅くなり、反時計回りの場合は速くなります。DIYで調整する時はドライバーで回す?回転?させる目安は数ミリ程度なので、回し過ぎには注意して下さい。
    また、調整方法が書かれているシールは、ほとんどの建具(数年前から?)に貼られていると思います。
    探してみるのも良いかもしれませんね。

  • 【ラッチの調整】5月2日(土) 定期点検5年目(射水市M邸)

    室内ドアのラッチ調整。ドライバー1本あれば、ひとりでも簡単に調整が可能です。
    開閉してみて引っ掛かりを感じた時は、締まっているビスをいったん緩め、金具を調整し、再度締め直します。「気付いた時の早めの対処」が長持ちの秘訣となります。
    04_M_ラッチ調整_0104_M_ラッチ調整_02

    お客様への説明シーン。点検スタッフにとってみれば、現場経験の披露の場ですね。
    04_M_ラッチ調整_03

  • 【壁クロス】5月2日(土) 定期点検5年目(射水市M邸)

    リビングのコーナーに隙間を発見。室内外の湿度変化等による木部とクロス(ビニール製)の伸縮の差が一般的な原因となります。お客様も仕組みについてご納得。ありがとうございます。
    でも弊社のクロス保証は2年で期限切れになっているので、お客様へホームセンターで販売されているアクリル系コークボンドの購入をお勧めしました。
    05_M_クロス_0105_M_クロス_02

    使用方法は、「コークボンドを該当箇所に注入し、はみ出た場合は濡れ雑巾で拭き取る」ことで、何度でも試す事ができて、最終的にはキレイに仕上がると思います。
    また、室内の全ての場所が全く同条件(湿度や空気の流れ等)ではないので、その後の経過も異なってきます。経過観察も日用大工の一環かもしれませんね。
    (参考/2009年2月18日、富山市K邸5年目点検、クロス)

    実際に施工している様子は、「2008年12月18日、富山市T邸5年目点検、クロスの剥がれ」等々にカキコしてあります。

    これは、弊社の点検スタッフが常備しているコークボンドです。
    05_M_クロス_03

    [ジョイントコーク・A]
    天井・壁面のコーナー・ドア枠・窓枠廻りのコーキング、壁紙の剥がれ防止、下地の隙間、凹凸補修等です。
    [ボンドコークホワイト]
    モルタル・壁用充填材等です。

    JIS K6833では接着剤が一定の条件で貯蔵された場合、性状(性質と状態)に大きな変化がないか、接着強さに変化がないかどうかを見て、「長期の安定性を試験して貯蔵可能な期間」を製造メーカーが表記しているようですね。

    これらはアクリル系エマルジョン形で、堆積(塗布して圧締まで)時間は10~15分、貯蔵安定性(性能が維持する期間)は2年となっており、使いやすいと思われます。

    (参考/接着剤ツールファーストhttp://www.toolfirst.jp/chishiki/koukateki.htmより抜粋)
    (参考/接着剤の基礎知識http://hot-relief.com/bondo/より抜粋)

  • 【お風呂】4月22日(水) 定期点検2年目(富山市H邸)

    Q 浴室の湿気を取るための良い方法は?
    01_H_お風呂_01

    A 現状を確認。浴室内の換気扇を回し、外への窓を少し開ける事で、「空気の入口と出口」が確保されて効率良く湿気が排出されます。
    でも、湿気がこもっている間は脱衣室への折れ戸を開けないほうが良いと思われます。
    01_H_お風呂_0201_H_お風呂_03

    湿気が完全に抜けて、浴槽にお湯が無い場合は、脱衣室側の折れ戸を開けて通気をよくすることで、浴室内のカビが発生しやすい環境を改善できると思われます。

  • 【洗濯パン】4月22日(水) 定期点検2年目(富山市H邸)

    洗濯機の排水を流す口です。排水口の内部には排水トラップ(※1)が設けられています。
    02_H_洗濯パン_0102_H_洗濯パン_02

    ※1 異臭や害虫の侵入を防ぐ排水トラップ(キッチン、洗面室、ユニットバス等)。
    長期間使われない時やお風呂場を洗濯物の乾燥室として利用される場合、トラップ内の封水(臭気を抑える為に入っている水)が自然蒸発し、悪臭や害虫が侵入する可能性もありますので、月に2~3回程度水回りの設備に水を流し、排水トラップに水を溜める必要があるそうです。
    02_H_洗濯パン_03

    この排水トラップにゴミが溜まると排水の流れが悪くなったり、雑菌が繁殖することがあり、空気が汚れる原因にもなるようです。排水口にゴミ取りフィルタを取り付け(溜まったゴミ捨ても大事)たり、排水トラップのお掃除等をこまめにして、いつもきれいな状態を保ちたい場所ですね。

    (参考/ケイハウスより抜粋http://www.k-house55.co.jp/k-house14.html)

    また、閉め切っている状態で換気扇を回すと、空気が外に出してばかりで室内の気圧が下がり、取り込みやすい場所から空気を取り込もう(気圧を元に戻す)として、洗濯パンや台所等のトラップ部分からの空気(異臭)が流れてくることもあるようです。
    02_H_洗濯パン_04

    (参考/教えてgooより抜粋http://oshiete1.goo.ne.jp/qa4874287.html)

  • 【ペンキ塗装】4月21日(火) 定期点検5年目(富山市K邸)

    お客様宅の外壁は無塗装の製品に外壁用ペンキ(※1)が施されています。
    これは日差し(直射日光)が強い南面の様子です。指で擦るとペンキが剥がれた粉(チョーキング現象)が付きました。太陽の紫外線の影響で塗膜が劣化したものと思われます。
    03_K_ペンキ塗装_0103_K_ペンキ塗装_02

    一般的なペンキの耐用年数は、7年~10年と言われているそうで、周辺環境や当時のペンキの材質等によって変化します。最近では技術等の発展で最長15年等もあるようですね。
    「ツヤが消える」、「彩度が落ち、変色」、「表面が粉っぽい(チョーキング現象)」、「ヒビ割れ、コケや藻が生える」、「塗膜の剥がれ」の順に劣化していくようです。
    (参考/㈱安田塗装http://www.kokoroiki.com/nuri.htmlより抜粋)

  • 【もらいサビ】4月20日(月) 定期点検2年目(富山市S邸)

    4本のポーチ柱の底部(土台)にはステンレス製の支柱が施してあります。
    02_S_もらいサビ_01

    4本のうち、2本(北側から順に)をピックアップ。ステンレスはサビないことで知られていますが、表面にはサビ(もらいサビ※2)が発生していました。
    02_S_もらいサビ_0202_S_もらいサビ_03

    素材自身は問題ないのですが、周辺環境からの影響も考えられます。

    ※2 ステンレスは「サビない」ではなく、「サビにくい」金属。サビにくいのは含有しているクロムが酸素と結合し、表面に酸化皮膜を形成、この皮膜がサビを防ぐ役割となっているようです。
    したがって、表面にキズがついても空気中の酸素に触れている間は自己再生します。
    もらいサビは、表面に異種金属が付着して、その金属がサビることで、ステンレスがサビた
    ように見える現象。これが放置され、付着している箇所に酸素が触れないままになると内部に侵食、ステンレス自身のサビにつながることもあるそうですね。
    (参考/㈱サステックhttp://www.sustec.co.jp/category/1199612.htmlより抜粋)

  • 【ヒビ割れ】4月20日(月) 定期点検2年目(富山市S邸)

    Q 外壁にヒビ割れがある。ヒビ割れした箇所から雨漏れの心配は?
    03_S_ヒビ割れ_0103_S_ヒビ割れ_02

    A 現状を確認。外壁材の表面に「塗り壁模様の塗装」が施されている仕様です。今回のヒビ割れは下地となっているジョイント部分のコーキングの変化(下地材同士が湿度により伸縮する影響)にともなうもので、コーキングと塗り壁材との弾力性の違いから起こり得る現象です。
    下地には防水シートもあり、雨漏りへの直接的な原因にはならないと思われます。
    03_S_ヒビ割れ_0303_S_ヒビ割れ_04

    また、ヒビ割れした箇所を目立たないように補修(上塗り)した場合、周囲との調色が難しく、逆に目立つこともあり、そのままのほうが良い場合もあります。
    03_S_ヒビ割れ_05

    ヒビ割れした箇所にホコリ等が堆積し、黒く汚れてしまうこともありますが、お客様は「白色にこだわったのだから仕方が無い」とご理解されていました。ありがとうございます。
    (参考/2009年3月13日入善町U邸2年目点検、塗り壁、メンテナンスについて)
    (参考/2009年2月14日富山市N邸1年目点検、外壁)