点検ブログ

  • 4月28日(月) 定期点検2年目(富山市婦中町J邸)

    4月28日(月) 定期点検2年目(富山市婦中町J邸)
    所要時間 10:00~11:00 晴れ
    スタッフ 砂田、鉾井、川上
    協力業者 同行なし

    【J邸の特徴】
    白と水色・・・まるで地中海を思い出させるような、爽やかなお家。be-Livingです。すっきりとしたインテリア、まるで展示場のよう。観葉植物がたくさんあってマイナスイオンで一同癒されてきました。

    【デッキ】
    デッキにコケが生えているのを確認。
    Q お掃除はされていますか?
    A 気にしないから・・・(笑)
    01_J_デッキ_0101_J_デッキ_02

    【クモ】
    Q 夏、クモ(※1)がたくさん出てくる。暑いからかな?強力ジェットで殺虫しています。
    A 他の害虫等を食べてくれるので、むやみに殺虫しないほうが良いですよ。でも、バランスが難しいのですが・・・。クモ除けには、様々なアイテムがあるそうですね。以前伺った富山市K邸を思い出しました。
    また、外壁にくっついている蜘蛛の巣が水分を含むと外壁の素材にもよりますが、メンテナンスの立場で考えると取れなくなる等の悪影響もあります。
    02_J_クモ_01

    ※1 女郎蜘蛛でメスは最大25mm、オスは約7mm。

    【床鳴り】
    お客様が急にソファの上で飛び跳ねて、床鳴りをアピール。
    突然の行動にスタッフ一同ビックリしましたが、床鳴りの音を聞くと床下の鋼製束の調整が必要と判断。次回の点検後のフォローで増し締めする事をお約束。
    03_J_床鳴り_01

    【換気システム】
    1階、2階ともにONの状態。
    Q お掃除はされていますか?
    A していません。
    1年に1回はフィルター、半年に1回はカバーの掃除をして下さいと勧めたところ・・・
    Q 24時間換気システムは、どうしてもつけておかないとイケナイのですか?
    A 窓を開けっ放しにして、室内の空気を循環できれば、湿気の多い時期(冬と梅雨~夏)以外はつけなくても良いと思います。湿度の高い時期は、外気と室内気温の温度差により結露が発生し、ダクト内に水が溜まる可能性があります。これはメーカー側も保証外の回答ですので注意して下さいね。
    1ヶ月当たりの電気代は約500円。高いか否か・・・(汗)
    04_J_換気システム_0104_J_換気システム_02

    【シンクのカラン】
    Q 水が一本だけ変な方向に出ている。
    A 現状を確認。一般的なカランと異なっているので、吐水口の取り外し方を調べた後、調整する事をお約束。
    05_J_シンクのカラン_01

    【サンルーム】
    Q 引き戸が膨れているような気がする。
    A 現状を確認。サンルームは洗濯物干しする場所。湿度により木部が伸縮する事が原因と思われます。後日、開閉に支障がないように調整をする事をお約束。
    06_J_サンルーム_01

    【クロス】
    室内空気の循環(部屋毎の湿度が均一)のために2階の部屋のドアはほとんど開けっ放しのようで、クロスの隙間等はほとんどありませんでしたが、寝室だけはキレがあったので、後日目立たないようにコークボンド補修する事をお約束。
    07_J_クロス_0107_J_クロス_02

    【玄関ドア】
    Q 夏になると玄関ドアの鍵がかかりにくくなる。鉄板が膨れるからなのか?
    A 現状を確認。夏の気温で鉄が膨張(※2)するものと考えられます。後日、調整に伺う事をお約束。
    08_J_玄関ドア_01

    ※2 固体の線膨張率(※3)(単位:×10-6/K)では、ゴムが110、アルミニウムが23に対して鉄は12のようです。気体や固体は熱を加えると分子間の距離が増大して膨張します。「伸び=線膨張率×元の長さ×温度差」。参考文献/大塚徳勝著の「そこが知りたい物理学」共立出版㈱1999年。
    ※3 温度差1℃当たりの伸び率(熱力学って難しいです)Kとは熱力学温度のケルビン。

    だったら、どのくらい膨張するのか?例えば、線路のレール同士の接合部分に隙間がありますよね。電車に乗っていると四季を通じて「ガタンゴトン」というのは、この隙間に車輪が落ちることで発生します。ちなみに気温が0℃、鉄の長さが30mの場合、夏場で気温が30℃になると1.08cm伸びるようです。膨張対策も兼ねているレール仕様ですね。
    08_J_玄関ドア_02

    気温と湿度による、お家を構成する素材の膨張・伸縮率の差。素材で言えば、「木、ビニール、アルミ、樹脂、鉄、ガラス、ゴム等」様々です。それぞれに特徴があり、立地条件(自然環境)や生活スタイルによっても変化します。隙間等が発生するのもそのためですね。
    また、お客様の使用頻度や使い勝手、メンテナンス、経年変化等もあり状況は千差万別です。
    そう考えると家族を温かく包むお家って・・・不思議。

    【間取りの変更】
    子供部屋の壁について。
    Q もし、ここに壁を作るとすれば、どうやって作りますか?
    A 薄いタルキで仕切る事になりますが、薄いので防音能力は低くなります。
    プランニングでは十二分に検討し、新居で住まいを始めるお客様。年月の経過とともに家族構成も変化。様々なご要望・ご質問があれば、分かりやすく丁寧にお応えしていきたいです。
    09_J_間取りの変更_01

    【終わりに・・・】
    定期点検と言う、お客様との再会の場。定期点検に同行し始めて約3年、現場数は約230余り。全てのお客様が公平な点検を希望されておられます。
    これまでの事例を見ますと、お家のメンテナンスは、お客様と企業側の二人三脚が基本のようです。
    いつまでも愛着のあるお住まいで、新築時の感動が長続きするお家をお客様と一緒に考えていきたいと思います。
    10_J_終わりに_0110_J_終わりに_02

  • 4月21日(月) 定期点検1年目(富山市S邸)

    4月21日(月) 定期点検1年目(富山市S邸)
    所要時間 14:00~14:50 晴れ
    スタッフ 大矢、橋爪、長澤、渡辺
    協力業者 同行なし

    【S邸の特徴】
    S邸は大きな注文住宅。植栽がお家によく合っていました。まわりには建物もあまりなく、開放感があります。まるでフランスの田園地方にいるみたいでした♪・・・勝手な想像?(笑)

    【お誕生日】
    1年目のお家のお誕生日、おめでとうございます。突然のお花プレゼントにご主人はビックリ&ニッコリ☆
    01_S_お誕生日_01

    【クモの巣】
    軒下一面に大量のクモの巣を発見。周辺が田園地帯であり、小さな虫が多いことが原因と思われます。
    Q クモの巣は、そのままにして月日が経過すると水分を含んで外壁にこびり付くこともあり、取りにくくなると指摘しましたが・・・
    A でも、クモ自体は家に対して悪さはしないし、小さな虫等も食べてくれますよ。生活の知恵ですね(笑)
    02_S_クモの巣_0102_S_クモの巣_02

    【リビングの折れ戸】
    Q スムーズに開閉しにくくなってきた。
    A 現状を確認。戸(木部)の伸縮によるものと思われます。後日、補修する事をお約束。
    03_S_仕切り折戸_0103_S_仕切り折戸_02

    【室内ドア】
    閉めた状態で、ノブが前後に動くのを確認。ドライバーでラッチのネジを微調整し、現状を改善。
    04_S_室内ドア_0104_S_室内ドア_02

    【玄関ドア】
    Q ドアが最後までカッチンと閉まらない。強風の日は風圧で最後まで閉まるが・・・(笑)
    A 現状を確認。油圧式のドアクローザーです。ネジ調整で改善されるのですが、数ミリ単位での難しい作業となり、その場で試すにも後戻りが出来ない可能性もありました。
    後日、専門業者にて「9割が一定の速さ、閉まる間際の1割でゆっくり・・・点検スタッフの勝手な理想?(汗)」へ補修する事をお約束。
    05_S_玄関ドア_0105_S_玄関ドア_02

    【蛍光灯】
    Q 蛍光灯が季節によって点灯が悪く感じる。電球によって違うのでは?
    A 現状を確認。一般的な蛍光灯(※1)です。電球の特徴としては、寒い時は点灯時に点滅しやすくなり、オン・オフを繰り返すと通常に戻ります。
    06_S_蛍光灯_01

    ※1 蛍光灯には微量の水銀が封入されています。周囲の温度が変化すると内部の水銀の蒸気圧が変わり、ランプの電気特性が変化。また、紫外線の発光効率や蛍光体の効率も変化するようです。
    蛍光ランプの光束は、25℃前後で最高の機能を発揮し、気温が2℃で光束が80%に低下、-5℃では60%となっています。(ランプの豆知識参照)
    06_S_蛍光灯_02

    全ての品種で統一して言える事は、四季を通じて点灯が異なっており、例えば、冬場の寒い朝は、夏場に比べて点灯直後が非常に暗く感じたり、点滅したりします。暖房等で室温が上がれば、明るくなります。屋外では気温の影響が受け易く、この現象が目立つようです。

    【住み心地アンケート】
    Q 照明の位置や明るさは?
    A リビング側から外部を自動的に照らすのではなく、勝手口の照明を人感センサーにすれば良かった。勝手口のほうが道沿いであり、使用頻度が高い。実際に住んでみてそう感じた(笑)
    07_S_照明の位置_01

    Q 来客等に自慢、褒められるところは?
    A オシャレな家って言われる(照)
    08_S_オシャレ_0108_S_オシャレ_02

    【建築前のプレゼンの回想】
    弊社のHPでも紹介されているバーチャルハウス(3D)でのプレゼンです。お客様曰く、「とっても参考になりました」と好印象でした♪
    09_S_バーチャルハウス_0109_S_バーチャルハウス_02

    【終わりに・・・】
    イメージが形に・・・デザイン重視のお客様で、家の出来上がりにとっても満足されておられました。スタッフ一同、これ以上の喜びはありません。
    10_S_終わりに_0110_S_終わりに_02

  • 3月29日(土) 定期点検2年目(富山市K邸)

    3月29日(土) 定期点検2年目(富山市K邸)
    所要時間 16:00~17:10 小雨
    スタッフ 砂田、舘、岩林、渡辺
    協力業者 同行なし

    【K邸の特徴】
    ところどころにさりげないコダワリを光らせているお家。細部にもK様らしさが見られます。ちょっとしたコダワリがお家への愛着を深めるのだと改めて思いました。

    【外回り】
    お客様が入居後に建てられたサンルーム。屋根から養生テープがぶら下がっていました。周囲に対して目立っているので、取り除く事にしました。
    01_K_外回り_0101_K_外回り_02

    【雨樋】
    玄関口の雨樋が通常の向きではなく、違和感があったので調べてみると偏っている事が分かりました。原因は自然環境によるものと思われます。後日、補修する事をお約束。
    02_K_雨樋

    【お客様のこだわり】
    玄関ポーチには、石が敷き詰められ、中には化石模様(※1)もありました。
    03_K_こだわり_0103_K_こだわり_02

    ※1 乱形の天然石で高硬度の石灰岩の一種。色や柄模様にはバラツキがあり、化石模様の特徴もあります。

    【ドアの異音】
    ドアを開閉する際にゴム状の緩衝材が引っ掛かって、「ピシャピシャ」と音がしていました。
    04_K_ドア異音_0104_K_ドア異音_02

    ドライバーで丁番を調整、ドア本体を若干移動(※2)し、現状を改善。日常の使い勝手によりドア本体が若干ずれてきていた事が原因と思われます。
    05_K_ドア開閉_0105_K_ドア開閉_02

    【ドアの反り】
    Q ドア(2階居室)が室内側に反っている感じがして、閉めにくい。
    A 現状を確認。室内の湿度が低く、ホール側の湿度が高い状態であると考えられます。
      ドアの構造・性能等では圧縮材を使用し、湿度変化にも適応していますが、木には自然の調湿機能とこれに伴なう伸縮性があります。空気中の湿度が高いと湿気を吸収して伸び、乾燥してくると湿気を放出して縮みます。
      今回は、現状の閉めにくい現象を改善する為に、ドライバーにて三次元丁番(※2)の調整を実施。

      ホールを挟んで向かい側には洗濯物を干している部屋。室内にはエアコンがありましたが、除湿能力よりも洗濯物からの水蒸気発散の量が大きい場合、ドアの開閉等により湿度の高い空気がホールの空間に移動しているものと思われます。

    後日、メーカーに事例を説明し、改善策等を検討する事をお約束。
    05_K_ドア開閉_0305_K_ドア開閉_04

    ※2 三次元丁番は、ドア本体の現場調整(ドア枠の中で本体の移動)が上下・左右、そして前後にも容易にできます。これは、室内環境によるドアの伸縮や使い勝手等への対応となっています。

    【クロス】
    キレやねじれ等を確認。後日、補修する事をお約束。
    06_K_クロス_0106_K_クロス_02

    ここで、お客様へクロスの施工方法である「巻く」と「切る」について説明。一般的には建築後、約2年間は湿度による木部の伸縮が特に大きい時期となります。
    06_K_クロス_03

    【コーナー部分】
    ねじれが発生する事があり、補修する場合、先ずはカッターで切れ込みを入れ、次にコークボンド(※3)を充填して切れ目を目立たなくします。機能や性能ではなく、あくまでも景観上(見た目)の問題で、もし充填後の状況が気になるのでしたら、現状のままにしておくのも良いと思います。
    【壁部分】
    浮きやよじれが発生する事があり、補修する場合、先ずは該当部分にカッターで切れ目を入れ、次にコークボンドを充填し、最後にローラーで抑えて補修します。

    ※3 コークボンドの使い方は、弊社のHPの「住まいのメンテナンス」にも紹介されています。用途はコーキングで、壁に釘穴やビス穴などへの補修にも使えますが、硬化する(液状が乾く)とゴム状になり、痩せて凹んでしまう事もあります。DIYでは注意して施工しましょう。

    【結露】
    Q 結露はありますか?
    A 特にないですよ(笑)
    現状を調査。素材の仕様はアルミです。寝室のサッシ枠のゴム部分に小さなカビを発見。次回の5年目点検まで放置すると余計に取り難くなる事例もあるので、ご主人へ拭き掃除等のメンテをして頂くようにお願いしました。
    07_K_結露_0107_K_結露_02

    寝室の場合は、一般的に寝る前にドアを閉めて、室内を暖めますね。暖まった後は、エアコンを消して就寝。時間と共に徐々に室内温度が低下し、露点も低くなります。ヒトの呼吸(水蒸気発散)が次第に部屋中に溜まって、室内温度が一番低くなる朝方に枠の冷たい部分に結露が発生しやすくなると思われます。・・・2月19日(火)富山市A邸の【結露】参照

  • 3月29日(土) 定期点検1年目(富山市N邸)

    3月29日(土) 定期点検1年目(富山市N邸)
    所要時間 15:00~15:45 小雨
    スタッフ 中田、成瀬、渡辺、岩林
    協力業者 同行なし

    【N邸の特徴】
    1階部分にブリックが貼ってあるカスタムハウス。団地のような隣同士にきっちりとお家が建っているわけじゃないので、ゆったりとした雰囲気がありました。
    ご夫婦もラブラブで実に羨ましい限りです!!

    【お誕生日】
    1年目のお家のお誕生日、おめでとうございます♪ご夫婦でお迎えして下さいました。
    01_N_お誕生日_01

    【枡の高さ】
    Q 砂利の部分をいずれ土間を打ちたいが、枡の高さが低い。既存の土間とのつり合いは大丈夫?
    A 現状を確認。枡の嵩(かさ)上げは可能です。施工される時にお声をかけてくださいね。
    02_N_枡の高さ_0102_N_枡の高さ_02

    【クロスのキズ】
    玄関の入り口の壁クロスに黒い線が付いていました。
    Q あっ・・・このキズはどうされたのですか?
    A ハンガーラックへ衣類の掛け過ぎが原因で、倒れてきて、黒い部分がキズ(塗料の跡?)として残ってしまいました。
    03_N_クロスのキズ_01

    そこで、キズの補修方法として、消しゴムで消えるかどうか試してみる事をご提案。効果がなければ、中性洗剤で局所的(目立たない箇所)に試してみる事。それでも落ちなければ、補修用のクレヨンを購入して下さいね。
    また、漂白剤を使用する例として、2月16日(K邸2年目点検)のもらいサビの事例を参照。
    色が白の場合は、塩素系(キッチンハイター等)の漂白剤を水で適度に薄め、古歯ブラシにつけて擦り、しばらく放置してから水拭きします。効果が得られない場合でも数回試してみることが良いそうです。白以外の色柄模様等のある場合は、酸素系(キッチンワイドハイター等)をお試し下さい。(詳しくはお掃除のKISを参照)
    除光液はクロスを傷める可能性があります。気をつけて下さいね。

    【脱衣室】
    Q 洗面所にホコリが溜まり易い気がする。
    A 現状を確認。洗面脱衣室は、衣類を脱ぎ着する場所であり、ホコリが溜まり易い場所。また、窓の向こうは道路と空き地があります。風の通り道でホコリの侵入の影響があるとも考えられます。
    04_N_脱衣室_0104_N_脱衣室_02

    【足元灯】
    夜の階段は足を踏み外す危険があります。自動感知の足元灯なのでうっかり照明を点けなくても分かりやすいので便利ですね。
    05_N_足元灯_0105_N_足元灯_02

    【換気システム】
    1階、2階ともにスイッチがONになっていました。
    Q フィルターなどのお掃除はやっておられますか?
    A 引越し後に2回、掃除しましたよ。夏の掃除の時は、小さな虫がたくさん入っており、大変驚きました(笑)
    06_N_換気システム_0106_N_換気システム_02

    【ドアストッパー】
    Q 夏になると扇風機の風でガチャガチャと音がしていた。何だろうって不思議だった(笑)
    A 原因は、ドアストッパーの留め金が振動する音でした。ドアストッパーは、ドアの開く限界を作って、ドアノブで壁クロスが傷つくのを防ぐ働きがあります。また、留め金は、開けっ放しにする際にドアが不意に閉まらないように固定するものです。お客様の要望で、金属音がしないようにする為、テープを張りました。
    07_N_ドアストッパー_0107_N_ドアストッパー_02

    【外構】
    大きなレンガ造りの花壇。お客様のお手製です。プランターにも花々が植えてあり、花咲く頃が待ち遠しいですね♪
    08_N_外構_0108_N_外構_02

    【終わりに・・・】
    住み心地アンケートでは、お二人が仲良く声に出して読みながら相談しあって答えて頂けたのが印象的でした。5月末には新しい家族が増えるだとか♪おめでとうございます☆
    09_N_終わりに_0109_N_終わりに_02

  • 3月26日(水) 定期点検2年目(富山市婦中町Y邸)

    3月26日(水) 定期点検2年目(富山市婦中町Y邸)
    所要時間 10:00~11:05 曇り
    スタッフ 砂田、橋爪、渡辺
    協力業者 光陽トーヨー住器㈱

    【Y邸の特徴】
    輸入部材をふんだんに使ってあるY邸。とっても欧風の雰囲気が漂っています。ご主人が施工された花壇、デッキ、色々とご家族で「Y様らしさ♪」を追及していらっしゃるようでした。

    【外壁のキズ】
    外壁にキズを発見。キズ跡と汚れを見るとお客様が何か鉄製の物をぶつけて、残った鉄分が自然環境で酸化したものと思われます。
    01_Y_外壁_0101_Y_外壁_02

    下図は、外壁に打ち込んである釘です。釘の頭にも塗装が施してあり、自然環境による酸化を防いでいます。
    01_Y_外壁_03

    ご主人がDIY(Do It Yourself)でデッキを製作しておられました。「完成はいつになることやら?」と奥様のつぶやきが冗談めいていて、とっても楽しいご夫婦♪
    02_Y_外構_01

    お客様が施工された花壇。ステキです!私にはこのようなセンスは無いのですが・・・(恥)
    季節の花々が私達スタッフの心を癒してくれました。花壇の周りには瓦チップ。普通の砂利とは全く異なる独特の雰囲気が醸し出されていますね。
    02_Y_外構_0202_Y_外構_03

    【小屋裏点検】
    弊社の点検項目となっている断熱材の再敷き詰め、金物のレンチでの増し締めを実施しました。
    03_Y_小屋裏_0103_Y_小屋裏_02

    【床鳴り】
    Q 現在は、床鳴り(床暖房による)がありますか?
    A 今はないですよ。床暖房は経済性を考えて使わず、石油ファンヒーターを利用しています。
    04_Y_床鳴り

    【結露1】
    暖房機器は石油ファンヒーター(※1)、調理器機はIHで5人家族。サッシ素材は樹脂(※2)です。特に結露跡は無かったように思われます。
    05_Y_結露_0105_Y_結露_02

    ※1 灯油1ℓを燃焼した場合、1ℓの水分が発散(結露の原因)します。室内の加湿の必要性はありませんが、多量の酸素を消費するので、十分な換気には注意しましょう。
    ※2 樹脂の熱伝導率はアルミの約1/1000です。熱伝導率の高い金属製のアルミの場合は、外気温が低くなれば、室内側のアルミ(但し製品仕様により異なる)も冷たくなりますが、熱伝導率が低い樹脂は極端には冷たくなったりせず、結露の発生も低くなっています。

    【結露2】
    今回の点検は2年目。一般的に結露の発生は冬特有と考え気味ですが、夏にも起こる現象みたいです。
    冬の場合は、知っての通り、家の中は暖かくて外が低温の状態。断熱性の低い窓や暖房していない部屋の壁に暖房の暖かくて多湿な空気がぶつかって結露します。
    05_Y_結露_0305_Y_結露_04

    夏(梅雨も含む)の場合、高温で多湿な状態。この空気が家の中の冷たい部分に触れれば結露します。
    冷えた飲み物を飲む際にグラスの表面に水分が付着する事がありますね。これが結露です。

    【メンテナンス】
    ほかに室内で冷たい場所と考えると・・・トイレになります。便器の素材は陶器なので表面は非常に冷たく結露が発生し易い箇所です。
    特に便器の底の丸みをおびた部分と床の隙間は、拭き掃除が難しい場所。この隙間に結露水が溜まる可能性が高く、トイレカーペット(仕様により異なる)を敷くと通気性を損ねる原因にもなります。
    また、日常の拭き掃除(メンテナンス)の副作用(水分の付着/結露と同じ状態)もあります。
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    今回の事例は、木製の床材。換気扇を回す事は、臭いを排出する目的もありますが、結露防止にも役立っています。
    トイレの床材により、メンテナンス方法が異なってきます。ビニール製の床材(クッションフロア)でしたら水分に強いので変色の心配はないのですが、木製の床材の場合は特に水分への配慮が必要です。
    水やアンモニアによる木材の黒変を防止する方法として、DIYでウレタン塗料がお勧めです。
    06_Y_メンテ_03

    速乾性(乾燥時間は気温25度で1時間)があり、キズにも強い商品。価格は1500円程度です。

    【終わりに・・・】
    新築の感激・感動をいつまでも・・・。建てた後が「本当のおつきあい」の始まりである工務店。
    住まいのドクターとして、予防医学のようなメンテ指導を、定期点検を通じてお客様と一緒(DIY)に考えていきたいです。
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  • 2月19日(火) 定期点検1年目(富山市A邸)

    2月19日(火) 定期点検1年目(富山市A邸)
    所要時間 16:05~16:45 晴れ
    スタッフ 石丸、橋爪、広野、渡辺
    協力業者 同行なし

    【A邸の特徴】
    1階がブリック貼りの「カスタムハウス」。欧風な感じ。外壁の色も濃い山吹色なので南欧の風が吹き抜けてくる気がしました。ポーチの作りもあまり例の無いものです。お客様の好みでカスタムも色んな顔を見せてくれます。

    【1年目のお誕生日】
    お元気ですか?お客様が新居にお引越しされて、約1年になりました。
    01_A_お誕生日

    【カウンターのキレ】
    蓄熱式電気暖房機の上のカウンターと壁との間に隙間が発生していました。暖房の熱と乾燥で水性のコーキングが切れたものと思われます。お客様も建築の知識を持っておられ、原因には理解を示されました。暖房機を使わなくなる春頃に補修する事をお約束。
    02_A_カウンター

    【和室の床鳴り】
    床鳴りを確認。強く踏み込んだ際の音を聞くと、床下の床を支える鋼製束の緩みであることが判明。
    季節(湿度)の変化により、床鳴りが発生したものと思われます。後日、床下から増し締めを実施する事をお約束。
    03_A_床鳴り

    【引き違い戸】
    Q 子供が押したせいか、閉める際にカタンとレールに違和感がある。
    A 現状を確認。数回、試したところ、モヘヤ(※1)と戸の表面の飾りとの摩擦が原因である事が判明。閉める時の微妙な力加減が違和感になる事を説明し、お客様もご納得。
    04_A_引き違い戸_0104_A_引き違い戸_02

    ※1 モヘヤ ・・・ 腰の強い繊維。

    【玄関ドア】
    Q ドアの閉まる速さが一定なので、勢いの無い閉まり方にして欲しい。
    A 現状を確認。ドアクローザーの調整ネジをドライバーで調整。数ミリ単位で難しい作業でしたが、お客様が希望される「9割が一定の速さ、閉まる間際の1割でゆっくり」を実現。
    05_A_玄関ドア_0105_A_玄関ドア_02

    【結露】
    結露って一言でいうと難しいですよね。特に冬場に多く見られる現象です。
    Q 結露はどうして発生するのですか?
    A 複層ガラスの場合、ガラスの間に空気層が設けてある為、断熱効果が高く、ガラスは結露しないと思われます。枠の場合、素材や製品仕様によって異なっており、結露がしにくい状態となります。
      点検現場では「複層ガラス=窓全体が結露しない」が一般的に考えておられるようです。
    06_A_結露_01

    様々な諸条件が重なって結露が発生しますが、何やら難しい用語で「飽和水蒸気量(※2)」や「露点」(※3)等々、私なりに考えてみました。
    寝室の場合、一般的にドアを閉めて室内を暖めていると思います。暖かくなった後、暖房を消して就寝。その後、徐々に室内温度が低下すると露点も下がっていきます。

    同時にヒトの水蒸気発散(呼吸)の占める割合が大きくなって、露点に近い状態になり、外気に近い温度(素材の熱伝導率(※5)により異なる)の枠に結露が発生すると思われます。
    ドアを開けて空気(暖かい空気)の交換や除湿すれば飽和水蒸気量がもっと減ります。気温と露点の関係ですね。
    06_A_結露_02

    したがって、室内(部屋毎に違う)温度、暖房機器、調理機器、物干しの場所、住まわれる家族構成、サッシの素材の断熱効果等々と思われます。
    ※2 飽和水蒸気量 ・・・ 1㎥の空間に存在できる水蒸気の質量をgで表したもの。
    ※3 露点 ・・・ 水蒸気が飽和(※4)に達して凝結する温度。
    ※4 飽和 ・・・ 最大限度まで満たされること。
    ※5 熱伝導率 ・・・ 専門的には気体や液体(例えば対流)、固体や金属等に分類されます。今回の場合は、金属。用語とか難しいのですが、アルミの場合、鉄の約3倍となる「熱しやすく冷めやすい」性質をもっています。アルミ製のヤカンや鍋は直ぐにお湯が沸きますね。

  • 2月16日(土) 定期点検2年目(富山市K邸)

    2月16日(土) 定期点検2年目(富山市K邸)
    所要時間 13:30~14:20 晴れ
    スタッフ 石丸、長澤、川上
    協力業者 同行なし

    【K邸の特徴】
    弊社の建売物件、ストラトフォードのお家。あまり例が無いので、とても新鮮な感じがします。
    ブリックタイルが貼ってありますが、「カスタム」とも「ノスタルジア」とも違ったタイプの上品な建物です。

    【玄関ドアの鍵】
    Q 玄関ドアの鍵が開けにくい。
    A 現状を確認。潤滑スプレーで滑りを良くする方法もありますが、鍵や鍵穴の場合、余計なホコリが付着して鍵がかからなくなる可能性もあります。そこで登場するのが鉛筆の芯(※1)。削った鉛筆で鍵の横(細い部分)に塗るのが効果的です。自転車の鍵もOK。
    01_K_玄関ドアの鍵

    ※1 鉛筆の芯(黒鉛)はダイヤモンドなどと同じ炭素の同素体でとても密な結晶体です。この結晶体が鍵穴の内側の傷に入って、傷穴を埋めて滑らかになるそうです。黒鉛は金属と同じくらいの硬さもあり、一度行なえば長持ちします。

    潤滑スプレーは、弊社ホームページの住まいのメンテナンスにも記事がありますが、ドアの金具等の擦れが原因の場合に吹き付け使用します。

    【建具調整】
    Q 脱衣室のロックがかかりにくい。
    A 現状を確認。ドライバー1本でドアの傾きを調整できる事を披露するとお客様はニコニコ笑顔。
    作業中も興味津々に見入っておられ、ご自身でもメンテをされているようでした。
    02_K_建具調整_0102_K_建具調整_02

    【収納物干し竿】
    前回の点検でもサビが出るという指摘がありました。この商品はホシ姫サマ(※2)。ステンレス製なので、もらいサビ(※3)と思われます。このまま放置するとステンレス自体のサビを誘発しますので、早めに拭き取る事をお勧めしました。
    03_K_物干し_01

    ※2 天井下や窓の上部などに取り付け、竿を自由に上下させることができ、天井高が2400㎜時では車椅子でも使える高さにまで降りる便利モノ。室内の未利用空間を有効に活用できます。
    ※3 ステンレス自体からの発生ではなく、表面の油分・塩分・ホコリなどの汚れに外界から飛来した酸化鉄分(サビ)が付着した状態のことです。
    03_K_物干し_02

    予防法としては、表面の汚れを溜めないようにする事です。気がついた時には早めに金属用のサビ落としで除去しましょう。
    もらいサビに有効なのは粒状の還元型漂白剤(※4)。少しお湯を足してペースト状にした漂白剤をサビに塗り、しばらく(目安は約5分)待ちます。そして固く絞った柔らかい布で擦ると落ちていきます。でも、お勧めは伝線した(破れた)ストッキングですね。スポンジよりも目が細かく弾力性が高いのでとても磨きやすいです。
    また、素材に傷をつけにくいので、水栓金具を磨いたりするのにも重宝します。

    ※4 漂白剤とは、繊維から汚れを取り除いてきれいにするのではなく、汚れの色素を分解して、別の物質に変えて、色をなくして見えなくする働きがあります。(詳しくは石けん百科を参照)
       現在市販されている漂白剤には酸化型(塩素系、酸素系)、還元型とに分類されます。還元型の形状は粉末の弱アルカリ性で、色柄物には使用できませんが、鉄分による黄ばみを取り除く事ができます。

    【クロスのキレ等】
    室内のクロスに隙間等があるかどうか見渡しましたが、特に目立った箇所はありませんでした。
    でも、今回は2年目点検。後日、全ての箇所を専門業者の手で再確認する事をお約束。
    04_K_クロス_01

    【床下点検】
    床下点検を実施しました。「おっと!進路を邪魔する物体あり」。タイヤが保管してありました。確かに床下収納庫など空いているスペースを有効に活用するのは知っていますが・・・。
    「潜ってみてびっくり!」は今回が初めて。過去の点検現場の、とあるシーンを思い出しました(笑)
    05_K_床下点検_0105_K_床下点検_02