ホットカーペットの下を確認。床との間に何も敷いてなかったので、断熱(保温)シートを敷く事をお勧め。保温(節電)効果は勿論ですが、床材のメンテナンスを考えると、ヒビ割れや隙間防止にもなります。
保温効果・・・というとあまりピンとこないのですが、保温すると言うのは、余計に温度を上げ過ぎないということ、つまり低温設定のまま(少ない電力)で暖まると言う意味ですね。
(参考/2008年10月16日射水市N邸5年目点検、断熱シート)
冬場は、洗濯物の室内干しをされているご様子。蓄暖をつけると過乾燥になる傾向が強いのですが、洗濯物が干せることで室内の水蒸気量が増加し、湿度が上がります(健康に良いかもしれません・笑)
蓄暖をつけている時間帯は、常に室内が暖まっていることで、湿度が低めに推移します。就寝後、室内温度が低下。お家の気密性が高く、自然換気が難しい為、室内の水蒸気量が一定の場合、気温が下がるにつれて湿度が上がっていきます。そして、朝方の一番気温が低下する時にカーテンとサッシとの間の室温が露点(結露の発生)に近くなっていると思われます。
(参考/2008年12月6日富山市S邸1年目点検、結露)
部屋の片隅には石油ファンヒーターがつけてありました。結露する事を除いては部分的な暖房、手軽さが良いと思われます。
お家については、「やっぱり魅力的ではないと!」や「電気代等のランニングコストを考えたい!」、「自然素材を使って、健康的な環境で暮らしたい!」、「とにかく低予算で抑えたい!」等々、様々な思いがあると思います。
現在の住宅市場では、お客様のご希望・ご要望と会社側の提案をマッチさせる傾向にあります。
住まわれて1年目のアンケートでは、「ここがステキ!知人から褒められる」や「提案された間取りが良くって便利」、「もう少し、部屋を広く取れば良かった」、「ずっときれいなままでいたいから、こんな工夫をしている」、「住み始めて最初の頃は、子供が床や壁等を傷つけるかと神経質であったが、今になると諦めの境地」等々、様々な感想がありますね。
では、お家のメンテナンスの立場で考えると・・・少し変わってくるかもしれません。
住み始めて2年目以降、毎月気になるのは水道光熱費で、去年の同じ時期とを比較しますよね。
これはお財布のお話。
(参考/2008年8月28日富山市K邸2年目点検、調理器具)
太陽の紫外線や季節の温度・湿度の変化、風雨、立地等の外的要因では、外壁のコーキングや屋根材の経年変化、モルタルのヒビ、木部の伸縮、雨垂れ等々、これらを防ぐことはなかなか難しいです。
これが生活スタイル(水蒸気の発生)等の内的要因では、結露や床鳴り、クロスの変化、ドアの開閉等々、仕組み等が分かっていれば、その場や今後の対処方法、未然の注意等で改善できると思います。
でも、お掃除とメンテナンスはちょっと違うので、なかなか好きではない限り、難しくもあります。
全てに共通しているのは「変かな?気付いた時、発見した時」という、お客様の使い勝手や使用頻度等で、住まわれているお客様にしか分からない「現象への早期対処が有効」という事、そして、「起こり得る事例を知っている事」が大事ですね。
この「住まいの管理手帳」。建築業界に携わっている者でも知らなかった事例が多く掲載されていますが、スタッフの経験的知識のほうが優っている場合も多々あります。
また、お客様が独自に調べられて工夫されて、スタッフが勉強させられることもしばし。
これからの定期点検。もっともっと勉強が必要なんだな、と今後の点検現場が楽しみになりました。
結露跡を調査。結露には様々な事例がありますが、室温があまり暖まらず、室内の水蒸気が多くなる湿度が高い状態の時に発生することが多いようですね。
暖房効率やプライバシー等でカーテン(素材・仕様による)を閉めていることがサッシ枠(仕様による)のゴム部分に結露を発生させていることも。お客様宅では、石油ファンヒーターやガスを使っておられます。
(参考/2008年9月22日砺波市M邸5年目点検、結露)
[リビング]
結露跡には室内のホコリが付着し、汚れることもあります。これは拭き掃除をすれば簡単に汚れは取れますが、汚れたままにしておくと、黒カビが発生し、取りにくくなることもあります。
お客様には、点検現場での起こり得る事例を説明し、定期的な拭き掃除をお願いしました。
(参考/2008年12月6日富山市S邸1年目点検、結露)
(参考/2008年9月22日砺波市M邸5年目点検、カビ)