2月19日(火) 定期点検1年目(富山市A邸)
所要時間 16:05~16:45 晴れ
スタッフ 石丸、橋爪、広野、渡辺
協力業者 同行なし
【A邸の特徴】
1階がブリック貼りの「カスタムハウス」。欧風な感じ。外壁の色も濃い山吹色なので南欧の風が吹き抜けてくる気がしました。ポーチの作りもあまり例の無いものです。お客様の好みでカスタムも色んな顔を見せてくれます。
【1年目のお誕生日】
お元気ですか?お客様が新居にお引越しされて、約1年になりました。
【カウンターのキレ】
蓄熱式電気暖房機の上のカウンターと壁との間に隙間が発生していました。暖房の熱と乾燥で水性のコーキングが切れたものと思われます。お客様も建築の知識を持っておられ、原因には理解を示されました。暖房機を使わなくなる春頃に補修する事をお約束。
【和室の床鳴り】
床鳴りを確認。強く踏み込んだ際の音を聞くと、床下の床を支える鋼製束の緩みであることが判明。
季節(湿度)の変化により、床鳴りが発生したものと思われます。後日、床下から増し締めを実施する事をお約束。
【引き違い戸】
Q 子供が押したせいか、閉める際にカタンとレールに違和感がある。
A 現状を確認。数回、試したところ、モヘヤ(※1)と戸の表面の飾りとの摩擦が原因である事が判明。閉める時の微妙な力加減が違和感になる事を説明し、お客様もご納得。
※1 モヘヤ ・・・ 腰の強い繊維。
【玄関ドア】
Q ドアの閉まる速さが一定なので、勢いの無い閉まり方にして欲しい。
A 現状を確認。ドアクローザーの調整ネジをドライバーで調整。数ミリ単位で難しい作業でしたが、お客様が希望される「9割が一定の速さ、閉まる間際の1割でゆっくり」を実現。
【結露】
結露って一言でいうと難しいですよね。特に冬場に多く見られる現象です。
Q 結露はどうして発生するのですか?
A 複層ガラスの場合、ガラスの間に空気層が設けてある為、断熱効果が高く、ガラスは結露しないと思われます。枠の場合、素材や製品仕様によって異なっており、結露がしにくい状態となります。
点検現場では「複層ガラス=窓全体が結露しない」が一般的に考えておられるようです。
様々な諸条件が重なって結露が発生しますが、何やら難しい用語で「飽和水蒸気量(※2)」や「露点」(※3)等々、私なりに考えてみました。
寝室の場合、一般的にドアを閉めて室内を暖めていると思います。暖かくなった後、暖房を消して就寝。その後、徐々に室内温度が低下すると露点も下がっていきます。
同時にヒトの水蒸気発散(呼吸)の占める割合が大きくなって、露点に近い状態になり、外気に近い温度(素材の熱伝導率(※5)により異なる)の枠に結露が発生すると思われます。
ドアを開けて空気(暖かい空気)の交換や除湿すれば飽和水蒸気量がもっと減ります。気温と露点の関係ですね。
したがって、室内(部屋毎に違う)温度、暖房機器、調理機器、物干しの場所、住まわれる家族構成、サッシの素材の断熱効果等々と思われます。
※2 飽和水蒸気量 ・・・ 1㎥の空間に存在できる水蒸気の質量をgで表したもの。
※3 露点 ・・・ 水蒸気が飽和(※4)に達して凝結する温度。
※4 飽和 ・・・ 最大限度まで満たされること。
※5 熱伝導率 ・・・ 専門的には気体や液体(例えば対流)、固体や金属等に分類されます。今回の場合は、金属。用語とか難しいのですが、アルミの場合、鉄の約3倍となる「熱しやすく冷めやすい」性質をもっています。アルミ製のヤカンや鍋は直ぐにお湯が沸きますね。