点検ブログ

  • 【塗膜(塗装によって形成された皮膜)について】2012年5月26日(土)お家の点検2年目(富山市S邸)

    サイディング(外壁材)は年々進化しています。ひと昔前と比べると、同じ建築予算であっても対候性(紫外線や風雨等への耐久性)が技術の発達で格段にアップしているので、他のお家の経年変化(建築後の変化)を比べてみると違いがよく分かってくると思います。
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    塗膜が劣化したまま放置した結果、基材にまで悪影響(傷み)が出てきて補修費が大きくなってしまった事例を紹介。現地の状況(立地条件や周辺環境等)に合わせて定期的な塗り替え(メンテナンス)等によって、部材(基材)を美しく長持ちさせることができます。
    また、高所・広範囲での塗装になるので、足場工事が必要です。他の工事(外装と屋根など)と同時に行なったほうが経済的ですし、お勧めしています。
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    お家は一生もの。定期的な塗装の塗り替えや部材の取替えというメンテナンスをしながら住まうことが必要です。今から心の準備(お金の準備も)をして頂くようお願いしました。
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  • 【富山の家 アフターメンテナンスの実態とは?】2012年5月26日(土)お家の点検2年目(富山市S邸)

    今回は2年目点検でチューダースタイルのお家でした。この3名のメンバーが揃っての定期点検はこれで3軒目。数年前と比べながら点検現場での点検スタッフの言動をじっと聴いていると、お客様のニーズや現場の状況・現象にマッチした適切な応答が次第になされてきているようですね。
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    弊社による、弊社の点検スタッフによる、弊社で建てられたお客様のお家の点検が始まって・・・もうすぐ10年目となります。

    以前に某CADソフトメーカーの開発部門の方々とお話する機会がありました。建築図面用のソフトを開発・販売しているメーカーって全国的に多いのですが、目的を違わせることで独自性を出しています。
    建築確認・施工用図面のソフトからスタート → お客様へのプレゼン
    または
    お客様へのプレゼンソフトからスタート → 建築確認・施工用図面
    が主な路線であり、ソフトを提供する側からすると、ソフト開発費の流れ上、アフター履歴は後付けになってしまうのは仕方の無いことだと思われます。
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    最近では・・・
    スタッフのスケジュールとお客様情報の同期 → 商談・建築・アフター履歴の蓄積と再利用
    アフターサービス履歴 → 建築確認・施工用図面、お客様へのプレゼン
    という、アフターフォローという基本理念があって、その情報を蓄積するために「現在の図面や建築に関する情報を考える」という発想が生まれてきています。

    弊社の定期点検の発想とは・・・
    従来の建築CADの考え方とは手法が違っていますが、「アフター(事例)があって今がある・お客様に提案できる」という強い信念を貫いています。
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    お家を建ててみないとその住宅メーカーのアフターメンテナンスが分からない?というのは、ネットが一般的になっているご時世、発信することが企業側に強く求められていると感じていますが、現実はなかなか裏方の様子を公表するのは難しさがあるようです。
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    「お家の定期点検をやっています!」というコトバだけの情報発信ではなく、「こんな感じでお家の定期点検がありましたよ」とか「こんな現象もあるので知っておいてくださいね」等々、点検スタッフとお客様との間にあるメンテナンス・サポート記録の情報や質の充実に努めることはもちろん、新築プランにもご提案として活かしていけるように、今後とも継続して発信していきたいと思っています。

  • 【引き戸の反り】2012年5月12日(土)お家の点検1年目(富山市I邸)

    Q 扉が開けにくくなってきたのは引き戸が反っているせいなのか?
    A 現状を確認。奥の部屋はLDKで手前が脱衣室となっています。
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    引き戸を開けた状態で扉と壁との隙間を見ると、扉の上と下のほうは数ミリで同じ程度でしたが、真ん中に行くにつれて隙間が広くなっていました。脱衣室側(右側)に反っている(膨らんでいる)状態。
    反って隙間が開いた箇所からは「夏場は暖気、冬場は冷気」がLDKに入ってきていたそうです。
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    この扉の「反り」はLDKと脱衣室の湿度差(室温と水蒸気の関係)が原因で、木部の調湿作用によって起こり得る現象のひとつとなっています。お客様と協議の結果、隙間風防止のために広がった隙間部分にモヘヤ(ポリプロピレン製やナイロン製で毛のようなもの)を取り付けることになりました。
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  • 【屋根点検】2012年5月10日(木)お家の点検2年目(富山市N邸)

    本日は小雨が降ったり止んだりの天気。今回は雨の心配もあってトラックに長ハシゴを運搬せず、いつもの軽四スタイル。基本的に2年目点検では屋根点検も検査対象になっています。仮に屋根が雨で濡れていると足元が危険なので、検査は後日に延期しています。
    今回は点検スタッフのスケジュールもあったので、今一度、屋根の表面の様子を見て、乾いた状態であることを確認して、小屋裏点検用に持参した脚立が果たして伸ばしても届くかどうか試してみました。すると・・・これが見事に届いたのを見て点検スタッフ一同は感激&万歳です。
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    先日の強風(今年は例年よりも強風が多いかも?)の影響で、袖瓦のビスが少し緩んでいる状態でした。順次ドライバーで増し締めしながら次々と現状(緩み)を改善しました。
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    屋根と屋根の間を移動しています。
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    小さな脚立も手に持って屋根に上っています。これを足場にして次の屋根、そして次の屋根に移動。
    脚立は折り曲げた状態(への字)の「日常的な利用」と、まっすぐ伸ばした状態での「非日常的な利用?」とに使い分けているようで、自由自在に操っていますね。
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  • 【下足箱の扉が玄関框(かまち)を擦る】2012年5月10日(木)お家の点検2年目(富山市N邸)

    下足箱の右側の扉を開けると、扉の底部が玄関框を擦っている状態でした。
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    現在のところ床面に擦り傷はありませんでした。そこで、玄関框に傷が付く前に右側の扉を少し上に上げることにしました。接続金物をドライバーで調整しています。
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    扉の状態を再確認。「扉の底部が玄関框を擦る」現象は改善されましたが、扉を少し持ち上げたことによって左側の扉とのバランスが少しずれてしまいましたが、お客様に改善状態を説明して、納得して頂きました。ありがとうございます。
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  • 【引き戸の引っ掛かり】2012年5月10日(木)お家の点検2年目(富山市N邸)

    これは「リビングとDK」の間の引き戸です。3枚引き戸の引っ掛かりを検査。最初の1枚(リビング側)が途中で引っ掛かったので、扉の左右にある調整ツマミを回して現状を改善。
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    奥のDK側の扉も引っ掛かりがあったので、ドライバーで傾きや高さを調整。引っ掛かり現象の原因は様々ありますが、仕切っている扉の両サイドの部屋が違う湿度であり、木部の調湿作用によって「扉の反り」が起こっているものと思われます。
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    また、開閉の時にわずかに擦れる音がしており、開閉を数回試してみると、紙切れが中から出てきました。これを取り除いて異音を解消。
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    最後にお客様へ引き戸の調整方法を説明。扉の両サイドの下側には調整ツマミがあります。この奥にも扉の上下・左右を動かせる台車が入っており、木部の変化(湿度による伸縮)に対応した仕様になっています。DIYで調整する時は片方だけでなく、両サイドを同時に調整して頂くようお願いしました。
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  • 【点検枡】2012年4月21日(土)お家の点検2年目(南砺市H邸)

    [雨水枡]点検を実施。蓋の周囲に泥が詰まって開けにくかったので、ドライバーで隙間を作りながら円形の蓋を開けています。枡の底部には少し泥が溜まっていました。[東側]02_TH2_点検枡_01.jpg02_TH2_点検枡_02.jpg

    お客様も一緒に点検の様子を見ておられたので、泥が溜まり過ぎないように定期的に蓋を開けて確認・お掃除して頂くようお願いしました。周囲の田んぼから泥が風に舞って屋根に溜まり、雨樋を通って枡内に流れてくることで枡の底部には泥が少しずつ溜まってきます。
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    お客様宅の周囲には風を遮る建物がほとんど無いので、今回の2年目点検では吹き抜けてくる風が相当強かったです。先日の暴風雨の時は蓋が飛ばされてしまい、近くの川底に落ちていたのを拾ってこられたご様子。その日以降は蓋が飛ばされないようにブロックを重しにされているそうです。
    [南西側]         [北西側]
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    [汚水枡]
    点検を実施。汚水枡は洗面脱衣室や浴室、キッチン等からの排水が流れてくる中継地点です。
    [北東側]その①
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    よく見ると白い油脂等が少し溜まっていました。これはホースの水流(外部の水栓とホースの接続)で洗浄できますので、今後の配管の詰まり防止(年月の経過とともに「溜まり→詰まり」に変化)のために、定期的に(年に1回程度)お掃除して頂くようお願いしました。
    [北東側]その②
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