天井取付型の換気システムが停止している状態。機械の運転はお客様の任意ですが、経済性を考えると機械は24時間運転を前提にしている設計であり、一般的な排気だけを目的とした換気扇のように電気代が特別に高くなる訳でもありません。
[1階] [2階]
機械の運転を止めることで天井にあるダクト内で結露が発生した場合は、ダクトの向きや勾配によっては機械内部から水滴が落ちる事例もありますので、気をつけて頂くようお願いしました。
わざわざ遠くから来て頂いてありがとうございます。と、お客様から貴重なお礼の言葉を頂きました。
「あれから10年」・・・1年目、2年目、5年目の定期点検報告書というお客様カルテがあって今がある・・・。お子様が初心者マークを付けて運転されていました。そう考えると、10年という歳月は長いようで短くも感じられます。
定期点検が始まる10年以上昔の話。お客様からの苦情・クレームは「現場で現象を見て説明してきなさい!」ということが主流?一般的で対処療法的な発想だったのかもしれません。
「クレーム」という言い方ではなく、弊社の説明責任を果たしていない・定期的な訪問が無かったことにより(引き渡し時の説明は受けたが)諸問題・不具合等が発生、現場で検証すると使い方・住まい方を誤っていたのが判明したり、知らなかったという事実があったりすること等々、昔々はお家の訪問検査が無いことによってお客様からの不具合等に関する申し出が殺到する事態になっていたと考えられます。
また、新築住宅を建築・販売するのは大得意であるが、メンテナンス指導についてはかなりの口下手?であったのかもしれません。説明するタイミングは一体いつなのか?いつだったのか?
住まい方に関するお客様への助言があれば防げた?事前に聞いていればそうしなかった?そうした?
今ではお引渡し時はもちろん、定期点検の場が起こり得る現象を説明するタイミングとなっています。
部材等が壊れる前のメンテナンス・・・安全運転とは事故の悲惨さを知っているから・・・という例えにも似ていますね。
2014年6月21日(土)お家の点検10年目(砺波市M邸)
所要時間 9:50~11:48 曇り
スタッフ 前根、渡辺
【M邸の紹介】
南欧風な外観が周囲の目を引く塗り壁仕様のお家。
アーチ状のブリックタイルがオシャレ感をさらに演出しています。建築後10年が経過しているので外装の経年変化・劣化はありますが、それ以上の魅力・存在感がココにあります。手作り感のあるお家ならではの味わいなのかもしれませんね。
今回は10年目点検。ひと通りの点検が終わった後に記入する点検表には以前の5年目点検や2年目点検、1年目点検での現象等が時系列に書かれています。全ての点検結果が書かれている(あんなこと、こんなこと等々)とお客様にとっては非常に懐かしく感じられるのかもしれません。
お客様との談話。昔話に花が咲きます。
経年劣化等による現象が幾つかありましたが、今後のメンテナンス方法も併せて説明させて頂きました。
[雨水枡]
雨水枡の点検を実施。泥等の溜まりは少なく特に異常はありません。
[建物後面/北西側]
前回の点検では確認できなかった箇所。今回はマイナスドライバーとハンマーを使ってこじ開けて確認しました。土間コンクリートを打った当時は「開けて検査する」をあまり考えていなかったのかも。
[建物後面/北東側]
[汚水枡]
点検を実施。髪の毛などが少し溜まっている状態。
[建物後面/北側/浴室]
白い油脂等が溜まっている状態。
[建物後面/北側/キッチン]
お客様の目の前で汚水枡に溜まっている油脂等を洗浄中。お客様は「初めて聞いた」や「全然知らなかった」の連続でした。前回の報告書を見ると「スタッフだけで掃除していた」という記録がありました。
今思うと、様々な経験の結果を踏まえると・・・お客様と一緒にお手入れすることこそが「メンテナンスの意識を芽生え・育てる」ことに直結する唯一の方法と実感しています。
[汚水枡/洗面化粧台の洗浄] [汚水枡/浴室]
玄関ドアの開閉テストを実施。閉まる勢いが弱くラッチが少し飛び出て完全に閉まらない状態。そこで、潤滑油(CRC)をラッチに吹き付けして摩擦を抑えてみましたが、あまり改善できませんでした。
次にドアクローザーを調整。数ミリ単位で何度か開閉テストをしてちょうど良い感じにしまるようになりました。お客様にも確認して頂き、お客様ご自身でも調整されておられるご様子でした。
Q 以前にドアの表面の基材が剥がれて鉄板が見えてきた。木工用ボンドで接着したが・・・。
A 現状を確認。経年変化等で発生し得る現象であることを説明し、今後ともDIYで対処して頂くようお願いしました。ドアの塗装には「レクサンドール・チークオイル」を使っておられるご様子。
玄関ドアの耐候性。玄関は陽射しの強い南側ですが、玄関上の軒の出が長いことで雨が当たりにくく、紫外線等の影響も少なく、そして何よりも塗装を継続して実施されていることが「木」独特の風合いを保持できているものと思われます。
デリケートな鍵穴のお手入れについて。潤滑剤(粉末タイプの鍵穴スプレー)の使用をお勧め。5年目点検の頃は身近にある鉛筆の芯(黒鉛)を利用していましたが、効率がかなり悪かったのを覚えています。鍵穴の錆防止の為、濡れた状態での鍵の使用はできるだけ避けて、必ずタオル等で拭いてから鍵を使って頂くようお願いしました。