点検ブログ

  • 【青い水跡】2012年12月8日(土)お家の点検1年目(立山町S邸)

    Q ここ(1階トイレ手洗い)の水だけ青色が混ざっているのか、ボウルに青い跡が残っている。
    A 現状を確認。「青い水跡」の事例がネットにも記述がありました。おそらく同じ現象だと思われます。お客様宅の水栓は1階のトイレだけが水道水、他は井戸水となっています。
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    ※ 参考 日本銅センター(http://www.doukan.org/kenchiku/39/3901c09.html)、
    TOTO(http://search.toto.jp/contents/navi/kosyoushindan/kyuutouki/oil/aomizu.htm)より抜粋。
    【事例】浴槽や布地が青くなったら(銅管から溶出する青い水)
    一般住宅で銅管(銅製の給水管)がまだ新しい時期に銅イオンの溶出によって浴槽や洗面器類、タオルが青くなったという現象が稀にあるそうです。
    一般的に金属が水と接するとわずかに溶けてイオンが溶出します。銅管の内面が新しい時は銅イオンが溶出しやすく、数ヶ月経過すると銅管に保護皮膜が形成(耐久性の向上)され、徐々に銅イオンの溶出も少なくなるのが一般的ですが、水質・配管条件・水の滞留時間などによっては数年かかる場合もあるようです。その溶出された銅イオンが石けんや垢に含まれている脂肪酸等に反応して緑青色の「銅石鹸」を生成して浴槽などに青いスジが付着することがあります。
    なお、銅は食品の中にも必ず含まれており、人体にとって造血上欠かす事のできない成分です。成人が必要とする摂取量は1日平均3mg程であり、衛生上は全く問題ないとのことです。
    1.青い水の原因
    給湯器及び配管(銅管使用の場合)から溶出したわずかの銅(Cu)イオンと脂肪(身体から出たもの)または浴用石鹸の脂肪との反応によって生じた「銅石鹸」が、空気中の酸素、炭酸ガスと更に反応して青い色を呈したもの。
    2.除去方法
    市販のものではマジックリンフォームまたはマジックリン(アルカリ性)をスポンジに付けて擦れば除去できます。バス専用のものは、比較的軽い汚れを対象にしている為、換気扇の油汚れ専用のものが良いようです。
    3.銅(Cu)イオン
    飲料水の水質基準では1.0ppm(mg/l)以下となっています。給湯水の場合通常0.2~0.4ppmですが、この程度の濃度でも銅石鹸の反応は起こり得るとのことです。
    4.脂肪分
    身体から出るものは避けられない為、石鹸に注意する必要があります。固形の浴用または洗顔石鹸がよく反応(ボディシャンプーでは起こらない)します。脂肪分はバスタブに吸着し易く、軽いためキッ水線の部分によく付着します(手で触れるとザラついている場合が多い)。使用後は特にキッ水線部を中心にスポンジ等で水洗いして、青い線が生じたらマジックリン等の洗剤で除去すれば良いそうです。

    銅石鹸は水に溶けないので汚れ落としには苦労がつきものですが、緑青や銅石鹸は毒物ではありません。
    一般的に毒物と言われているのは硫酸銅というものです。

    また、昔と違って今は水道メーターから屋内までの配管は水道用硬質ポリ塩化ビニル管(塩ビ管)が使われるのが一般的ですが、上水道本管から水道メーターまでの間はまだ既存の銅管が使われている箇所もあるそうで、上記のような現象が発生することもあります。

  • 【引き戸の開閉が重い】2012年12月8日(土)お家の点検1年目(立山町S邸)

    Q トイレの扉の開閉が重い。
    A 現状を確認。まずは扉の側面にあるツマミを回して、引き戸の上下や左右の奥行き等を調整。
    [2階トイレ]
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    桟を見ると擦っている黒い跡がありました。そこで扉を外してダイレクトに調整することになりました。
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    扉の開閉が重くなる理由は「摩擦」が考えられます。性能的に扉の密封性(断熱・遮音性)が高まる一方、湿度の変化等で扉の表面(表裏)の木部が微妙に伸縮して、トイレと2階ホールの湿度差によって反った場合は開けにくくなることもあります。これに対して扉には起こり得る現象を想定して、微妙な補正ができる箇所があります。
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  • 【クロスの変化】2012年12月8日(土)お家の点検1年目(立山町S邸)

    Q クロスがよれている。
    A 現状を確認。このヨレ現象はそのまま放置しておくとヨレた跡が残って元に戻りにくい(壁クロスがビニール製の為)事例もあるので、今回の点検で目立たないように補修することになりました。
    [1階洋室/補修前]    [カッターで切れ込みを入れる]
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    [ローラーで平らに均す]  [コークボンド充填後、タオルで拭き取り]
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    [改めてカッターで切れ込み][コークボンド充填]
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    ビニール製の壁クロスは湿度変化等による下地材(木部)の伸縮にともなって追随(変化)します。
    そのためコーナーの仕上げは「ヨレ」を防ぐ為に「切る施工」が一般的。この採用された壁クロスには色が付いており、施工当時はコークボンドを充填した時に補修後の色が目立つ(調色/色合わせする場合は別)と考えられたせいか、「巻く施工」になっていたようです。
    [目立たないように補修完了] [今回使用した道具類]
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    [2階洋室]
    カッターやコークボンド、タオルを上手に使って目立たないように補修完了。
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  • 【結露】2012年12月8日(土)お家の点検1年目(立山町S邸)

    Q この部屋のサッシ枠に結露が多い。カーテンに結露水が染み込んでカビが生えそうだったので、今は下の桟に乾いたタオルを敷いて結露水を吸収させている。A 現状を確認。タオルで拭いておられるおかげで結露跡に発生するカビは特にありませんでした。
    [1階洋室/東側]
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    タオルをずらして現状を確認。少し濡れている様子でした。この部屋の暖房器具はエアコンとコタツとなっているので、湿度が上がる(室内水蒸気量の増加)要因となる器具(石油ファンヒーターや加湿器)、室内物干し等はありませんでした。
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    隣接するDKでは石油ファンヒーターを使っておられるので、暖かく湿った空気が引き戸の開閉の時にこの部屋に移動して溜まって冷されたものと思われます。この部屋は片引きドアであり、開き戸のように隙間が少ないことで室内空気の流れ・循環が小さな性質もあります。

  • 【収納の扉の閉まり具合/和室】2012年12月4日(火)お家の点検1年目(高岡市J邸)

    Q 閉めた時に扉の傾きが少しある。
    A 現状を確認。この扉は観音開き(両開きの一種)となっています。閉じた時(マグネットでくっ付いた)の扉のバランスが少し悪い状態でした。開閉する頻度や湿度変化等による木部の伸縮等によって丁番がずれてきたものと思われます。
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    いつもの大矢でしたらドライバー等でクルクル回して調整・補正するのですが、今回は道具一式を忘れていました・・・(汗)
    手持ちのカッターでドライバー代わりに使ってみましたが、なかなか上手くいかなかったようです。
    後日、訪問して今回出来なかった調整・補正を施すことをお約束。
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  • 【クロスの切れ等】2012年12月4日(火)お家の点検1年目(高岡市J邸)

    下地ボードのジョイント部分でクロスの切れ等を発見。2年目点検で改めて全室を検査して、点検後のフォローで目立たないようにコークボンド補修をすることを説明しました。
    [リビング]
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    クロスのコーナー(隅っこ)部分の隙間です。湿度変化等によって下地の木部が伸縮することでクロスが変化(追随)してコーナーに隙間が発生することもありますが、あらかじめ起こり得る現象を想定して「コーナーを切る施工」になっています。仮に切らなかった場合、ヨレて跡が残ることもあります。
    [2階居室]
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  • 【結露等】2012年11月17日(土)お家の点検1年目(高岡市O邸)

    サッシ枠に結露跡は特に無く、暖房器具はエアコンと石油ファンヒーターを併用されているご様子。
    [リビング]
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    灯油が燃焼すると同時に水蒸気や二酸化炭素が発生し、この水蒸気が結露になる原因にもなっています。でも、使っていたからと言って必ずしも結露が発生する訳でもなく、室内の水蒸気量の増加と室温の低下による湿度の関係(露点)、室内空気の移動等という事例もあります。