太陽の紫外線の影響による床の変色を発見。自然光を取り入れる為に天井に小窓があります。
このまま放置しておくと、床材の表面が変色するにつれて少しずつ傷んできます。日常的なお掃除にワックスで塗膜を作って頂くようお願いしました。
一般的にお手入れ用品を調達する時はホームセンターでワックス等を購入しますが、UVカットの有無を確認したほうが良いと思われます。
Q 手摺りの所々の色(塗装)が少し剥がれてきているが、防水は大丈夫?
A 現状を確認。剥がれ現象は経年変化等によるものですが、手摺りに使われている部材は錆びるものではなく心配ありません。
雨垂れについては水道水で高圧洗浄することによってある程度は落とせますが、塗装面が凸凹しているので、汚れが次第に堆積していくと完全にキレイにすることは難しくなってしまいます。
DIYで再塗装される場合は雨垂れを落とした後、市販されている数ある塗料の中から数種類を選んで調色・塗装して頂くようお願いしました。
また、バルコニーの排水口に枯葉等が溜まると、バルコニー内に入った雨水が抜けなくなり、オーバーフロー現象がある事例を紹介。定期的なお掃除をお勧めしました。
リビングで床を踏んだ(体重をかけた)時に床鳴りがありました。床鳴りの音から判断すると、「バネの伸縮に似たような音」であり、床下にある鋼製束(車を持ち上げるジャッキに似ている)が鳴っていると判明。具体的に鋼製束によって床高が調整される幅をジェスチャーで紹介。
[1階リビング]
無垢のフローリング仕様。床下点検口はキッチンの床下収納庫となっています。床下に入って鋼製束を増し締めすることになりました。
床下で鋼製束を増し締めしている様子。一箇所の調整だけでは周囲の鋼製束にも影響があるので、周辺の床に対しても床鳴り確認していることをお客様に説明。
床下換気について。奥様が「晴れた日に空気の入れ替えで窓を開けている」姿を例にとって、基礎内部は「風窓」や「基礎パッキン」工法によって床下が換気できるようにしている仕組みを紹介。
結露跡を検査。奥様は寒い日でも窓を開けて換気されているご様子。サッシ枠を見ると、ゴム部分に小さなカビが発生していました。結露についてお聞きすると、冬の時期は結露するとのことです。
[リビング]
蓄暖は暖かいが、過乾燥になるとの理由で加湿器をつけて洗濯物も室内で干しているご様子。加湿器や洗濯物が乾くということは「室内の水蒸気量が増えて気温が下がると結露する」という「室内気温と水蒸気量」の関係を説明すると、奥様は納得されました。
さらにお聞きすると、2階の寝室でも結露が発生しているようで、サッシ枠には「結露跡」と思われる小さなカビが発生していました。この状態を放置すると、カビの菌糸がゴム枠内部に進入して取りにくくなる事例を紹介。早めの対処をお願いしました。
[2階寝室]
奥様曰く「乾燥し過ぎるとドライアイや乾燥肌等々、カラダに影響があるので加湿器は欠かせない」とのこと。お家のことを考えると乾燥気味のほうが良いのですが、「ご家族の健康」と「お家の健康」のバランスが難しいと苦笑い。
Q ドアの開閉(機能的)に異常はないが、子供が強く閉めるせいか壁にキズが付いた。何とかなるの?
A 現状を確認。ドアストッパーはマグネットタイプになっています。磁力の力は強いのですが、それ以上に押す(室内側から)・引っ張る(玄関側から)力が大きいものと思われます。
お客様へ「ドアストッパーを交換しますか?」の質問では費用もかかるので、できればキズを直すだけで交換まではしなくても良いとのことです。
そこで、実際にドアを最大限に開いてドアストッパーが機能した状態で止めてみました。ドアノブと壁との距離は約数センチ。壁クロスが凹んでいる状態が分かりますか?
(デジカメでの撮り方(テクニック?)は・・・追求しないでください・・・汗)
お客様からのご要望で目立たないように補修することになりました。
傷口の周囲をカッターで四角形(下だけは切りません)に切り取ってコークボンドを充填。
指圧で仮止めした後、タオルやローラーでシッカリと押さえつけて目立たないように補修完了。
ドアノブをよく見ると右側のノブが少し抜けている状態を発見。この伸びた分の影響で壁にぶつかったものと思われます。
そこで、元の正常な状態に直すことになりました。いったんドアノブの根元のネジを緩めて、両方のノブを取り外した後に再度取り付けて補修完了。
Q クロスの隙間が目立ってきた。
A 現状を確認。室内外の湿度変化等による下地材(木部)の伸縮(エアコンや蓄暖による除湿や過乾燥等)に対してクロス(ビニール製)が追随できないという現象が出てきていました。
そこで、目立たないように補修することになりました。高い場所には足場として脚立を使います。お客様宅の床材は表面が強化コーティングされている丈夫な仕様ですが、脚立の脚底には床にキズがつかないように養生材を取り付ける配慮がなされていました。
カッターで隙間の箇所を少し開いてコークボンドを充填、上からローラー等で押さえつけて補修完了。
Q ベビーチェアがぶつかって、コーナー部分にキズが付いてしまった。何とかして欲しい。
A 現状を確認。椅子が回転する仕様となっています。ひじ掛け(側面から落下しないような安全措置)の高さと椅子の脚の辺り(合計2箇所)にはこすれたキズ跡がありました。
そこで、コークボンドを充填して指でなぞり目立たないようにしました。
今回は目立たないように補修しましたが、今後も同じような現象が起こり得ることをお客様へご報告。
お客様はベビーチェアを買い換えるのを思案されているご様子でしたが、ホームセンターにはコーナーに取り付ける枠材が販売されているのをご紹介。安価な方法が良いですよね☆
お子様の成長につれて・・・
現在はクロスのキズが気になりますが、お子様が室内で乗り物を乗り回すようになると今度はフローリングのキズも気になってくるようですね。これまでの定期点検での小さなお子様のいらっしゃるご家庭での事例です。お客様もウンウンと頷いておられました☆
Q コーキングされた箇所が黄色く(※)なっているのは何故か?
A 点検現場では「紫外線の影響」とお応えしましたが、少し気になったのでネットで調べてみました。
※ 浴室や洗面所の壁等のタイル目地や隙間を埋めるためにコーキング材が使われています。
一般的なコーキング材はカビ発生防止のために防カビ剤が混入されているそうです。一般的な防カビ剤は紫外線によって変色(特に黄変)が起こりやすく、防カビ剤の添加量が多いほど防カビ効果は高くなりますが、黄変も激しくなってしまい、外観が悪くなる傾向もあるようですね。
(参考/黄変防止性シリコーンシーラント/http://www.patentjp.com/08/L/L100007/DA10103.html)
Q 結露跡を検査。奥様にお聞きすると「結露はない」とのご返答でした。
寝室の暖房器具はエアコン、リビングは蓄暖やエアコンとなっています。結露が発生する仕組みは「室内水蒸気量の増加と室温の低下」です。同じお家であっても「生活スタイル」によって変わってきます。
例えば、石油ファンヒーターの場合は燃焼すると室内に水蒸気が発生したり、室内で洗濯物を干すと乾くことで室内の水蒸気が増えます。
これは階段口に取り付けられたロールカーテンです。これを下げると、冬の間は1階リビングの暖気が2階へ逃げないようにしてくれますし、夏はその反対になります。1階と2階の暖気と寒気の対流をある程度防いでくれます。その分、室内の気温が安定しますので、光熱費の節約にもなります。
デザイン的にも機能的(調湿、ニオイ吸着、VOC吸着などをゼロエネルギーで)にも優れた素材です。
[玄関のスイッチ]
玄関に入ってすぐの場所に照明のスイッチがあって、とっても便利♪
外出先から帰ってきた時、真っ先に照明を点けたくなる(靴を脱がないで)心理に配慮されています。
[不具合]
Q スクリーンパーテーションの閉まりが悪い。
A 現状を確認。普段の使われ方では「開けっ放し」が多く、冬の寒い時期には暖房効果を高める為に閉めることがあって、閉まりが悪くなっている状態を発見されたそうです。以前にも同様の現象があったようで、メーカーに調整をお願いした経緯がありました。
手前の扉は完全に閉まりますが、2番目の扉が途中で引っ掛かるようでした。後日、メーカーにて対応する事をお約束。
[吊り下げ照明]
Q 吊り下げ型の照明はもっと下に伸ばすことができるの?
A 現状を確認。天井にくっ付いているカップの中には余分な長さの線が丸めて納めてあるので、吊り下げる長さ(高さ)の調整は可能と思われます。
ダイニングテーブルの買い替えや室内のレイアウトの変化によって、照明のイメージも変えたくなっちゃいますよね♪
今回の1年目点検。壁クロスの隙間等を目立たないようにコークボンド補修する箇所が多かった気がします。これには様々な原因があるのですが、一般的に言われているのは暖房器具による水蒸気の発生の有無です。お客様宅は蓄暖で過乾燥になる傾向があり、木部に含まれる水分が放出され、収縮します。
湿度が高いと木部に含まれた水分を吸収、湿度が低いと水分を放出する「調湿機能」が木にはあります。
室内の調湿によって木部(下地材)が伸縮しますので、それに伴なってビニール製のクロスも伸縮するのですが、下地ボードのジョイント部分はクロス同士がつながっているのではなく、端と端をくっつける「切る施工」になっています。これは「起こり得るクロスの隙間」を想定しての施工であり、これが一枚のクロスだった場合はクロスがよじれる原因にもなるからです。
これはキズ跡の補修です。
何だか、皮膚をメスで切り出してクスリを注入し、処置しているようにも見えます。
これはドアノブの調整です。
様々な工事現場で得た経験的知識が定期点検現場で発揮?披露?されています。室内ドアはメーカーによって仕様面で少し違うこともあります。でも、基本的な構造は同じなので「とりあえず、自分がDIYで直すぞー!」という熱意がジンジン伝わってきます。
動きを断片的に撮影しているので、多少のブレがあると思いますが、なにとぞご容赦くださいね☆
ひと通りの検査と対応が終わった時点で、本日の検査レポート(点検表)に記入しています。その後はお客様からの署名を頂いて、本書をお渡しします。
お渡しした用紙はボールペン字ですが、1年後の2年目点検になると「1年目点検の履歴が活字化」されていますので、癖字ではなく読みやすいかも?(笑)
最近の出来事やお客様の質問等に対して、和気あいあいとお喋りタイム。点検が終わった安堵感もあってか、点検スタッフたちは気さくにお話していますね。
帰り際、大雪のせいか、約1時間半の間に5cm以上も積もっていました(汗)。セッセセッセと車の雪下ろしをしている点検スタッフを見て奥様がお手伝いしてくれました。びっくりで大変申し訳なかった反面、とっても嬉しかったです☆
ありがとうございました!!